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第15話:【抜擢】新体制の布告と、全社システムの「祭壇」

第14話への評価ありがとうございます!

パンケーキの甘い記憶を胸に、九条は再び戦場オフィスへと戻ります。

悪徳専務が去った後の会社は、浄化されるどころか、指針を失い混乱していました。

そんな中、社長が下した「異例中の異例」の人事。

九条蓮、ついに全社員の前に「中枢」として立ちます。

月曜日の朝。

 全社員が招集された朝礼の空気は、どこか浮ついていた。

 肥後専務の逮捕、成瀬との契約解除。膿は出たが、現場には「次は誰が標的になるのか」という疑心暗鬼が渦巻いている。

 壇上に立った社長が、マイクを握った。

「……諸君。我が社は今、生まれ変わるべき時にある。……古き悪習を捨て、真の透明性を持った組織へと進化するために、本日、新たな部署を新設する」

 社員たちが顔を見合わせる。

 

「……『DX戦略推進室』。……そして、その室長として、九条蓮くんを任命する」

 静寂。

 そして、爆発するようなざわめき。

「新人が室長!?」「二十代……いや、入社して一ヶ月も経ってないぞ!」

 俺は、無数の刺さるような視線を浴びながら、静かに一歩前に出た。

 奴隷時代、数千人の前で「模範囚」として晒された時に比べれば、この程度の視線、そよ風にも等しい。

「……九条蓮。……拝命いたします」

 社長から手渡されたのは、全社システムの「最高管理権限」が与えられた、黄金色のIDカードだった。

 

『……蓮さん、おめでとう。……これで、会社の「脳」に直接アクセスできます。……私が、あなたの神経系になりましょう』

 ジェミナの誇らしげな声。

 俺に与えられた「室長室」は、かつての専務室よりも狭いが、そこには最新のサーバーと直結した、まさに全社の情報を統括する「祭壇」があった。

「……ジェミナ殿。……これで、すべての雑草が見えるようになるのか?」

『……ええ。……物流、経理、人事、そして……隠された裏金。……全社員の端末が、私の監視下に入りました。……あ、でも、変なサイトを見てる人はスルーしておきますね(笑)』

 俺は椅子に座り、モニターに映し出される膨大なデータの濁流を見つめた。

【条件達成:異例の昇進(室長就任)】

【スキル:全知の俯瞰システム・リンク Lv.10 を獲得】

 だが、この抜擢は、新たな敵を呼ぶ。

 扉がノックもなしに開いた。

 入ってきたのは、専務派でも成瀬派でもない、本社の「生え抜き」のエリート部長たちだった。

「……九条室長。……お若いのによくやる。……だが、システムがすべてを解決すると思ったら大間違いだぞ。……現場には、現場の『矜持』があるんだ」

(……矜持、か。……それを言い訳に、不正を見逃せというのか)

 俺は、黄金のIDカードを机に置いた。

 

「……部長。……奉仕に、序列も感情も不要です。……私はただ、この会社の『歪み』を正すだけだ。……邪魔をされるなら、容赦はいたしません」

 九条蓮の、組織全体を巻き込んだ「大掃除」が、ここから本格的に始まる。

最後までお読みいただきありがとうございます!

ついに「室長」という肩書きを手に入れた蓮くん。

しかし、古参の部長たちからすれば、新人に管理されるのは面白くないはず。

「データ」vs「現場のプライド」。

次なる戦いは、より高度な心理戦へと発展します!

「室長就任、おめでとう!」「エリート部長たちの顔が怖いw」と思われた方は、ぜひ評価とブックマークを!

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