第18話
構えが変わった。
「私の本分はこれではないので趣向を変えさせてもらって。本気を出させてもらおうか。」
二本のシャムシールの柄同士を合わせると武器が二刀流から弓に変わった。
「弓使いだったのか!さっきの身のこなしで弓使いなのは反則だろ!近づかなければ勝機はない」
シュッ
わざと外したのだろうが矢を継がえて弦を引いたか?
打つまでの予備動作がなさすぎる!
「これは『尽弓』といって矢が不要なのだよ。魔力さえあればいくらでも打ち出せる。属性をつければ魔法のように打ち出せる。狙わずとも魔力で着弾地点を指定すれば当たる。横に避けるくらいならば追いかけるぞ。ここのように何もない空間では何かに標的をなすりつけて避けることはできないのだよ。撃ち落せば当たらないか…いくぞ!」
ドンっ!
二人の間に火球を落として砂煙を巻き上げる。
目眩ましか。
それでは当てられないだろう!
「うっ!なぜ?」
「言っただろう?着弾地点を先に指定しておけば目眩ましなんてこちらが有利になるだけなのだよ。」
走って距離を稼ぐ!
着弾するまで余裕あれば撃ち落とすこともできるだろう。
避けても空中でカーブしたり、地面をえぐりながらも俺を狙ってくる。
射線でみれば足を狙ってる!そうだろうな。近づくにも逃げるにも足がなければ始まらない。弓使いは近づかれれば終わりだろうから。
「ここだ!」
サリエルを円状に走りながら矢を避けているところで直角にカーブ!
剣の間合いまできた
「とったぁ!」
と思ったら足元で爆発が
「弓使いで接近対策をしないことはありえない。」
「くっ!また初めからかよ!」
そう言えばさっき属性が…
シュっ
「うっ。どうして?避けたのに…」
足にナイフで切られたように切り傷が
「風の矢は鏃を横に広げられることができるんだよ。」
「どこまで踊ってくれるかな?」
サリエルはさっきまでとは顔が変わって不敵な笑みを浮かべてる。本性はこっちなのか…
「さぁ!いつまでも離れてたら的になるだけ!矢はいくらでも打てるぞ。」
雷の矢は避けてもビリッときて痺れてしまう。
それにあわせて氷の矢、炎の矢攻撃力の高いものが次々とくる。
チャンスはどこだ…
射手はサリエルだそこにヒントがあるはずだ!
視るんだ!見るんだ!
姿勢、視線、腕の引き、呼吸、筋肉の動き…
ゆさぶりをかけないとチャンスは生まれない。
走りながら避けていても属性矢のせいで傷だらけダメージも疲労もたまっている。判断力が鈍る。集中力がかけていく。
「あっ!」
躓いた。
「もう終わりか?」
集中砲火
両腕に刺さる矢は無属性
属性矢はホーミングしていないのか?
あれだけ派手に打っておいてそれは…
考えろ…考えろ…考えろ…
矢をつがえ、狙い、打つ
!!!!
矢を作る、属性を与える、射出する
のと
矢を作る、狙いを定める、射出する
そーいうことか!!確定ではないがその可能性がある!
それならばまだチャンスはある。
あとは決定打が⋯
サリエルを見ながら考えてる
属性矢と無属性の切り替えに一瞬の間が生まれる。
たぶん魔力の練り方が違うんだ!
それなら!いける!いける!
「目が死んでないのは喜ばしい!いつまで耐えられるかな?」
止まらない矢の嵐
避けて、撃ち落として、走って避けて
そろそろスタミナも限界だ
バシっ
「ここだっ!見えた!」




