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36話 コラボ

前からマネちゃんにあきなちゅとのコラボをお願いしてたけど全然ダメで・・・。

でも!実はみぃのママとあきなちゅのママが同じ石倉ママだった事が発覚してから話が動き出した。


「お母さん変な事言わないでよね」

「分かってるって。でも、お母さんじゃないでしょ?」

「石倉ママ・・・」

「そっ」


と、今日は親子コラボをする事になって、配信前のボイスチャットによる打ち合わせ中。


「配信まで10分切りましたが問題ありませんか?」

「鏑木さんお疲れ様ー」

「石倉先生お疲れ様です」

「折角のコラボなんだからオフじゃなくて良かったの?」

「あー、それは私の都合」

「そうなの?」

「仕事がパツパツなのよ」

「そうなんだ」

「先生は配信に慣れてないんだからみぃがリードするのよ?」

「分かってるって」

「台本は頭に入ってる?」

「大丈夫だって」

「何か問題が発生した場合はこちらからでも配信を切れる様にしてますので安心してみぃに任せちゃって下さい」

「はーい」

「ホントに気を付けてね?」

「はーい。みぃお姉ちゃん」

「は?何で私がお姉ちゃんなのよ」

「だって、モデルが出来たのは私のが1番最後なんだから末っ子だよ?」

「先生・・・ややこしくなるのでそれはNGにしておきましょうか」

「えー」

「先生はママという立ち位置でお願いします」

「はーい・・・」

「緊張させる訳ではありませんけど、待機の人数が既に4万人を超えてます」

「へー、凄いですねー」

「石倉先生って緊張しないんですか・・・?」

「しますよー?」

「今は?」

「してますよー?ほんのり」

「いや、ほんのりかいっ」

「だって、みぃに任せればどうとでもいてくれるはずですから」

「だって。みぃ頑張ってね」

「マジで事故らないでよね・・・」

「はーい。気を付けまーす」

「それでは、私は抜けます」

「はーい」

「うん」


このコラボは私がやりたいって言い出した事だけど・・・始まる前から既に後悔が止まらないっ!



「こんばんみぃ~。今日は前から告知してた通り、石倉ママとのコラボでーす」

「こんばんわ~。あ、こんばんみぃ~。ママでーす」

「え?イジってる?」

「なにがー?」

「こんばんみぃーとか言わなくていいからっ」

「えー、折角だし良いじゃーん」


って、出だしから台本に無い事言わないでよ・・・。


「ちゃんと挨拶してっ」

「はーい。イラストレーターの石倉でーす。みぃのママでーす」

「はい・・・みぃのママであり、リアルのママでもある石倉ママです・・・」

「ママって呼んでくださーい」

「コメントがママで埋め尽くされてゲシュってくるっ」

「はいはいはいはいはいはいはいはいはいはいはい」

「なにっ!?」

「え?呼ばれたから返事したんだけど?」

「キリ無いでしょっ!」

「えー」


ペース崩されてホントにやりにくい・・・。



そこからは台本通りにインタビュー形式のやり取りをして順調に進行していた。


「さてと、そろそろかな?」

「なにが?」


え?マジで何?


「それではスペシャルゲストの登場でーす」

「え?」

「こんばんは!春夏冬中と言います!」

「はぁ!?」

「あたるくんも私の子供でみぃの弟に当たりまーす」

「え?マジであきなちゅ・・・?」


だって・・・マネちゃんが箱外も異性もコラボは禁止って言ってあきなちゅとのコラボはNGって言ってたのに・・・。


「弟って言われるのは違和感しか無いんですよね」

「だよねー」

「リアルではみぃの兄なんで」

「そうなんだよねー」


チョット何ヲ言ッテルノカ分カラナイ・・・。


爆速で流れるコメントを見てはいるけど頭には入って来ない。

そして、あきなちゅの言ってる意味も分からない。


「マネちゃんからok貰ってるんで事故じゃないですよー」

「はい」

「ここで重大発表!」

「どうぞ!」

「あ、ドラムロールして?」

「え?僕が?」

「うん」

「あ、じゃあ・・・ドゥルルルルルルルル・・・ドン!」

「みぃは実は~・・・バ美肉おじさんでは無く~・・・中身も女児でした!!!」

「はい。リアルに兄妹で母親の3人に依るコラボです!」


リアルに兄妹・・・誰と誰が・・・?


「みぃは当分使い物にならないみたいだから話を進めていきますねー」

「お願いします」


え・・・?のぞむがあきなちゅ・・・?

いやいや、そんな訳・・・。


「マネちゃんと相談して、そろそろカミングアウトしても良いんじゃないか?って話になって」

「ふむふむ」

「ついでにあたるくんの事もサプライズ発表しても良いんじゃない?ってなったんですよ」

「ついでかよ!」

「まぁ、オマケのオマケのオマケくらい?」

「無いに等しいじゃん」


バン───。


「うわっ!」


いきなり防音室の扉が開かれ、そこには無表情のめるとが居た。

そして、僕の配信画面を覗き込み。


「マジであきなちゅじゃん・・・」

「おまっ・・・」




急いでマイクをミュートにした。


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