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#40(最終話) 僕の憂鬱は
玲は変わった。
改善しつつある。
今後は少しづつでも社交的になっていけると思う。
僕はどうだろう。
渚先生は変わったと言ってくれた。
母上からは、玲への依存を諫められた。
そして、相変わらずこうやって難しく考えて、面倒な思考の渦に陥っている。
だけど、僕は判っていた。
大人ぶって解ってる気になって、物事をさも難解に分析しているようにみせて、ただ恰好付けているガキなのだ。
もっと単純な話だ。
僕は、玲のお世話をするのが好きだったんだ。
この役目を他人に譲りたくなかったんだ。
僕にしか出来ないと言ってもらいたかったんだ。
お世話係は大変なんだ、と同情して欲しかったんだ。
難しい理屈をこねて、周りから異質に見られていることへの言い訳をしていたんだ。
母さんに「よくやった」と言ってほしかったんだ。
花さんに「ありがとう」と言ってほしかったんだ。
いや、違う、
無口な玲に『好き』と言ってほしかったんだ。
僕の憂鬱は、本当はこんなにも、シンプルなのだ。
お終い




