表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お世話係の憂鬱  作者: バネ屋
32/45

#29 石黒家の朝


 土曜日


 目が覚めると玲は既に起きたあとで、布団には僕と花さんの二人だけだった。


 僕に抱き着く花さんを起こさないようにゆっくり抜け出し、玲が居るであろうキッチンへ顔を出した。

 キッチンでは玲がお味噌汁を作っていた。


『おはよう、玲』


「おはよう、ジンくん」


 挨拶だけしてキッチンを後にし、洗面所で顔を洗った。


 再びキッチンへ戻り、冷蔵庫から昨日の残りのご飯を取り出して3人分茶碗によそい電子レンジでチンした。


 玲が花さんを起こしてくるというので、その間に味噌汁と昨日の残りの肉じゃがを3人分よそい、テーブルに配膳し玲と花さんが来るのを席に着いて待った。



 平日なら花さんもとっくに起きている時間だが、今日は土曜日でお仕事はお休みの為、今朝はゆっくりしている。


 玲がキッチンに戻ってきたので『花さん起きた?』と尋ねると「今顔洗ってる」とのことで、もうしばらく待つことにする。



「おはよ~」と言いながら花さんがキッチンに入ってきたので


()()()、おはようございます』と挨拶すると、


「自分で頼んでおいてなんだけど、テレちゃうわね、エヘヘ」と乙女チックに照れて可愛らしかった。



 朝食を食べながら、今日明日の予定を話し合った。


 今日やることは、渚先生の自宅の場所を地図で確認すること、行きの経路を確認すること、渚先生の家に遊びにいくことをウチの母上に許可をとること、母上に手土産の相談をすること。


 明日は、花さんが美容院に行く予定で、急きょ玲も連れて行くことにするそうだ。そのついでに当日着ていく服も買いに行くとのことで、僕も誘われたが丁重(ていちょう)にお断りした。



 食後、洗い物を片付け、一人自宅に戻り着替えを済ませた。


 しばらくすると、玲と花さんが訪ねて来たので、母上に渚先生の家に遊びに行きたいことを三人で説明し許可を貰った。

 花さんからもお願いしてくれたのでスムーズに話が進み、ついでに手土産に手作りのお菓子を持っていきたいと相談した。


 ケーキよりもクッキーなら日持ちがするから良いだろうと母上も賛成してくれたので、前日の月曜日にウチで作ることに決まった。


 僕達の用は済んだが花さんは母上とおしゃべりを続けるそうなので、母上にパソコンの使用許可を取り、僕と玲は席を外した。



 パソコンで渚先生の自宅の地図を調べプリントアウトし、次にバスでの経路を調べてそれもプリントアウトした。


 続いて「クッキー」「レシピ」と検索をかけ、パソコンの前にもう1つイスを並べて玲にも座ってもらい、二人で並んで色々な種類のクッキーを調べて、どんなクッキーを作ろうか相談した。


 玲が興味をもったレシピを3つほど選び、そのページを同じようにプリントアウトした。


 プリントアウトしたレシピを持ってキッチンへ移動し、足りない材料が無いかを調べ、それらをメモした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ