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空中戦

 まず最初に流れたのが、サーカー馬鹿のカズツバサの映像だ。キーパーとしてシュートをがっちり止める映像に、

「君の意見をがっちりキャッチ!」

 というキャッチコピーが流れた。

 どうやら、相手も僕らの公約にあわせて修正をしてきたようだ。お金のことについては触れてこない。

「無駄に金がかかってるな。ハイスピードカメラに8K映像。」

 マリがつぶやく。

「どうせ、バックの連中から軍資金が出てるんだろう。」

 エレンは気に入らないようだった。

「こういう、作り笑いきらいなんだよね。」

 まったく、同感だ。しかし、大半の女子は、こういうさわやかな無駄かっこよさにあこがれるものだ。


 次に、談合坂の映像。生徒会室の映像が流れ歴代の生徒会長の肖像が流れる。

「歴史を受け継ぐ者。談合坂。」

 桜の木の下で多くの生徒たちに迎えられてハイタッチする3兄弟。金色の鎧兜に身を包んだサイゾウが校舎をバックに出陣の音頭を取る。教師たちも参加した一大スペクタクル仕立てだ。

「拝金主義者め。反吐が出る。」

 エレンは言葉を吐き捨てた。

「こりゃ、プロの仕事だ。もしかすると大河ドラマのスタッフも混じってるかもな。」

 大河ドラマといえば女優の不祥事で大穴をあけたことが思い出される。


 次に真剣なまなざしで将棋盤に向かう、ハブソウタの姿が映る。

「パチン」

 と扇子が鳴り、金を打ち込み、王手のかかった盤面がうつる。ハブが勝つとでもいいたげだ。よく見ると盤上の駒はこちらが生徒、向こうが教師になっている。

「生徒の代表として教師と対等に戦えるのはのは、ハブソウタだけ。」


 迫力はあったが、意味不明で難解な内容になってしまっていた。そのために飽きて映像を切ってしまう連中が続出した。

 ここに、ぼくのインド映画。見ていた連中はびっくりしただろう。軽いのりの奇妙なダンス。コミカルな動きとコント。ひとしきり笑ったところで、全員分が終わった。

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