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第8話 元主人公だけどふられてしまってごめんなさい!②

\( 'ω')/


前回のあらすじ!


地獄の朝イベントを乗り越え、なんとか修羅場ルートを回避する事に成功した!


そんな俺は今先輩と2人で登校中であった。


「それにしても先輩」


「……」


「あ、茜さん」


「……よろしい」


まだ先輩と出会って2日しか経っていないのにこう言うのは悪いと思うが、もうすでに俺の中の『めんどくさい人ランキング』でトップ10入を果たしている。

これは正人以来の快挙だ。

ちなみに正人は3日間で3位に上り詰めた強者だ。


「……で?何?」


「あ、いや……先輩なんで俺の家知ってるのかなーって……」


「……知りたい?」


そう言いながら先輩はいやーな笑みを浮かべた。


こういう事されると俺の中で恐怖が大きくなるとともに、少し小悪魔っぽい先輩のその笑みが萌えるとか思い始めてしまった、そういう自分に対して怖くなってきていた。


「いえ、やっぱり遠慮します!」


しかし、葛藤はすぐに終わった。

(だってやっぱ怖いもん!先輩怖いもん!)


「あら……どうして私が怖いの?」


「いやその前に、先輩なんで俺の心の声分かるんすかね?」


「……好きな人の心の声は分かってしまうものよ……ポッ」


先輩は顔を赤くして


「いや、『ポッ』じゃねぇよ!

だいたいその理論じゃ全世界の恋する乙女が超能力者になってます!」


これに対して先輩は少しむすっとした顔をして、

「……それはおかしい」と言い出した。


「なんでですか!?」


「そこら辺の雌豚共の恋心と私の恋心が等しいわけないじゃない……」


「いや、そこですか!?てか、雌豚って酷くない!?」


「私今間違った事言ったかしら?」


「うん、まずこの会話自体間違いだらけですけど!?」


返して欲しい……

昨日まで先輩に抱いていた、可憐で冷たい美しさを!


今じゃ俺には優しく他には冷たいやばい人ってイメージしかなくなった。

ほんっとに、昨日一瞬でもドキッとした俺を返して欲しい。


「……でも……ね?」


「なんです?茜せんぱ……茜さん」


「それくらい圭くんの事が好きって事よ……

この気持ちは誰にも負ける気がしないくらい……ね?」


「へ?あっはい……さいですか……」


(返ってキター!昨日のドキッとが返ってキター!)


「……ドキッと……したの?」


「そんな事……」


俺がそう答えようとすると先輩はニヤニヤしながらこちらを見ていた。


確かに俺はさきほど返して欲しいと言ったが、不意に返されると照れるのでやめてください。マジで。


てゆうか、そのニヤニヤとかやめて、マジで!


「あーー!そうです!しました!ドキッと!」


もう嫌だ……。恥ずかしい……。

俺は心でそう呟いた。


「もう……そんなにはずかしがらなくても……」


「だからもう心を読まないで先輩!」



朝から先輩に弄ばれてとても疲れた。

正直もう帰りたい。


しかし、今日はまだ帰るわけにはいかない。


なぜなら今日は正人に話をつけに行かなくてはならないからな!


「え……圭くん正人君に会いに行くの?」


「あ、まだ心の声読めるんだ~

まぁそうですよ。昨日も学校来てなかったんで心配で……」


俺がそう発言した瞬間、先輩は初めて見る顔をしていた。


「茜さん?どうしたんですか?そんな顔して……」


「そんな顔って……どんな顔をしているかしら?」


「どんな顔って言われると……

好きな人が自分しか知らない脅威の中に飛び込んで行こうとしているのを目の当たりにして怖がってる様な顔ですかね?」


「そう!まさにそれよ!圭くん!」


正直、自分でも「何言ってんだこいつ」って思う答えに対してまさかの正解をとげてしまった。


「えぇと……ドユコト?」


あまりの展開に着いていけず、つい片言になってしまった。


「今圭くんの言ったそのままの意味よ」


「えぇと、つまり?」


「つまり、私の好きな人が私しか知らない脅威の中に飛び込んで行こうとしているのを目の当たりにして怖がっているのよ」


あぁなるほど、と思ったのだが、

一瞬でそれはまずいという事に気がついた。


「先輩それって……」


「そうよ、圭くん。君はこれから脅威と直面する事となるわ」


俺はあまりその事実は飲み込みたくない。

だが、先輩のその表情から見るに、


これはマジだ。


もう一度言おう、


これはマジだ。


「で、先輩。その脅威って……やっぱり……」


「そのやっぱりよ……」


「「その脅威はMASATOだ。」」


俺はその事実に、先輩はそれを伝えた悲しみに、打ちひしがれていた。

まだどんな脅威かはわからないが、脅威は正人だ。


間違い無くMASATOだ。


「まぁ、とはいえしょせん正人だし、たいした事はないでしょ!」


俺は自分に言い聞かせるかのように大きく、笑い飛ばすようにそう言った。


「そう……ね……言うなれば『ディオ』が『DIO』になったくらいね……」


茜先輩の例えはどうかと思うが、その追い討ちは俺にとってとても分かりやすかった。


だってそれって……


「相当やばいじゃあないか……」


「えぇ……」


「時間……止めれちゃうじゃあないか……」


「えぇ……」


そうこうしているうちに学校に着いていた。

俺たち二人は登校中とは思えない顔をしていたのだろう。

周りの人が半径3mに誰も寄って来なかった。


「……圭くん……」


「なんすか、茜さん……」


「必ず帰ってきてね……」


「先輩それはフラグなんでやめてください……」


「じゃあ……GOOD LUCK……」


「えぇ、ちょっと逝って来ます」


そう言って俺は一歩踏み出した。


俺はまだ、正人がどんな脅威なのかも知らない。

もしかしたら、先輩が少し盛って話しているだけかもしれない。


でも、感のいい俺だから分かる。


きっとこれはマジだ。


きっと俺はこれから本当の脅威と立ち向かう事になるんだと。


続く

最近短い話で申し訳ございません、y2です。


そろそろ文章評価とかされたいなぁと思ってます。

まぁ、思ってても叶うもんじゃ無いですし、実際、話の量が少ないのも事実ですからそういうもんだと思ってこれからもいようと思います。


この後書きを全部読んでしまったあなたは多分、今日の1日を鬱になって過ごすでしょう。


ま、適当な努力をしますので見放さないでください。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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