番外編①
【番外編の扱い】
この番外編の内容は本編へは影響しません。
別軸のお話になります。
本編が重たい流れなので、ふと肩の力が抜けるような、そんな番外編があっても良いなと思って書いています。
丑三つ時、皆が寝静まるヴァルディナ城に二つの影が現れる。
静寂に溶け込むその影1人と1匹は、廊下を足音を立てずゆっくりと目的の場所へ向かう。
その場所へたどり着いた二つの影は、そっとドアを開ける。
「いい?にゃんたろう……」
そう言うと、ジークフリートは足元にいるにゃんたろうへ目をやり、合図を送る。
「……にゃ!」
にゃんたろうは作戦通り、静かに部屋の隅へ行き、奥までたどり着くと──
「にゃーーーー!」と大きく鳴く。
驚いて出てきたのはネズミである。
ネズミは一目散に逃げ惑い、出口であるドアを目指す。
そこに罠を仕掛けたジークフリートがいるとも知らず──
「あなた、逃げられないよ?」
「その命、貰っちゃうからね」
無垢な笑みを浮かべながら、冷たく光るグレイシルバーの瞳は、鋭く獲物を捕らえる。
ネズミに投げかける言葉とは思えないほど、無慈悲である。
こうして、夜のヴァルディナ城の平和は守られるのであった──
おしまい
※本編に、にゃんたろうは出てきません※
次回『第二部 エルデンシュトラ編』に入ります。




