表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
猫と旅する漂流者  作者: 與吉
55/90

もうすぐ南の街③。

大蜥蜴の解体作業が明日の午前中までかかると言う事で

今日は露店巡りをし『串焼き』や『焼き鳥』の食べ歩きをする。


露店巡りはジン達にとっては定番になりつつあったが

チコやリコがパーティーに加入してからは

露店の味をいつでも味わいたいと思いチコが率先して味の再現を試みていた。

チコが調理場で試行錯誤しながら露店の料理を再現し

リコが味を忠実の再現できたか試食を繰り返し確認し

最終的にソラやシロから合格を貰えれば『青空旅団』の食卓に並ぶ事になる。


当初リコだけが試食をしていたのだが

美味しそうな匂いにつられソラやシロも試食に参加し

『青空旅団』の食卓に並ぶ『串焼き』などは露店以上の美味しい料理が並び

チコやリコは自分らが作り上げた料理を美味しそうに食べてもられる事が嬉しく

少々作りすぎる傾向にあるのだが食べ切れない料理はジンがアイテムボックスに保管し

夜食や間食時などに食べる事が多くなる。


今日の露店巡りでは定番の『串焼き』を食するのが目的であるが

ギルドの受付嬢から大蜥蜴の『串焼き』を取り扱う露店があると聞き

ジン達はぶらり露店を練り歩いていた。


「どの街も露店が盛んだといい匂いがするね~。」

「『串焼き』に『焼き鳥』・・・『肉スープ』にパン専門のお店もあるみたいですね。」

「どれも美味しそうな匂いがして目移りしちゃいます。」

『ねね、『串焼き』食べたい。』

『どれを食べるの?全部食べるの??』

『たまには『串焼き』も美味しそう・・・。』

「ソラ達も『串焼き』を楽しみにしてるし

何カ所か『串焼き』を食べてみようか?」

「「はーい」」

『『『はーい』』』


露店巡りをするはずがソラとシロからの『食べたい食べたい』と言う声に負け

片っ端から『串焼き』を買い占めるのだった。

ジンはソラ達に『串焼き』を食べさせるのだが

チコとリコは『串焼き』を食べつつ味付けについて相談をしつつ

じっくりと1本の『串焼き』を食べている。


「どの『串焼き』も美味しいんだけど・・・。」

「少しずつ各露店で味付けが違うんですが・・・。」

「全体的にシンプルな味付けですが隠し味が店によって違いますね。」

『うまうま。』

『美味しいね。』

『味が濃く無いので美味しい・・・。』

「いつもより肉が美味しい気がする。」

「肉汁が溢れているからじゃないかな?」

「肉の扱いが上手なのか・・・下準備が上手なのか・・・。」


その後次々と『串焼き』を食べ歩き・・・

満足いくまで食べ続けソラとシロは満腹になったのか

クロの甲羅の上で眠り始めているし

チコとリコも食べ過ぎたのかジンの服を掴みながら歩いていて

2人とも眠くなったのか目がシパシパしている。


「それじゃ、そろそろ戻ろうか~。」

「「はい・・・。」」

『了解、ソラとシロが寝ちゃったので早く歩けない。』

「大丈夫、急ぐ必要も無いしゆっくり戻ろう。」


ジンはチコとリコの手を取り今日の寝床のギルド裏側の倉庫前へ歩く。

クロもソラとシロを振り落とさないように静かに歩き

ギルド裏側の倉庫前に作った荷台を囲った簡易陣地に到着するのだった。

『土魔法』で作り上げた『土壁』で囲まれた簡易陣地は

『土壁』1mで囲まれてはいるが荷台は外からはっきり見えるし

トイレとお風呂は『土魔法』で囲まれて外から見えないようになっている。

簡易陣地は宿屋の部屋と同じくらいの広さしかなかったが

どういうわけかジン達は広すぎる部屋は苦手でいたので

寝るにしろ休むにしろ荷台の広さがあれば寝れるし休めた。

野営に必須だった焚き火を常備する事で火を囲んで料理をしたり

焚き火を囲んで晩酌したりするのがジンは好きだった。

チコやリコなどは魚を焼き『串焼き』にしつつ食べるのが好きだったり

ソラやシロは野うさぎの『串焼き』を炙りながら食べるのが好きだったりと

焚き火はパーティー内でも必要な場所であり

みんながのんびり過ごす場所として大事な場所になっていた。


今日は食べ歩きでチコとリコは荷台の寝室で寝かせ

ソラとシロも同じく同じ布団に寝かせてから

焚き火の前にはジンとクロが食後と言う事で

ジンは果実酒を飲みながら焚き火で干物を炙り

干物を齧りながら果実酒をちびちび飲み始めている。

クロもジンの足元でカットした林檎を食べながらまったりしている。


「この街の周辺ならクロも冬眠しないで済みそうだね。」

『冬期間も暖かいらしいし眠らずにいられそうだね。』

「やっぱりクロも一緒に冬を越えたいしさ・・・。

今年の冬は地下で野菜作りをしたり

川や海で釣りをしながらのんびりしたいね。」

『そういえば去年は地下で薬草を育てたとか?』

「そっか、クロは地下の薬草畑での生活の記憶はおぼろげなのね・・・。」

『確か薬草を育ててポーションにしてギルドへ卸してた?』

「そそ、地下にも暖炉を作り地下室全体を温めつつ『生活魔法』で明かりを灯し

冬期間通して薬草採取をしながらポーションを定期的に卸してたね。」

『今年はチコちゃんとリコちゃんもいるからポーションの増産が可能なんじゃ?』

「薬草も地下で育てるから去年よりも仕事の確保より

野菜を作ると言う事で食糧の確保を優先的に考えたいね。」

『そういえば露店でも野菜の苗とか販売してたね。』

「冬期間中に育てるとしたら葉野菜が育てやすいと思うけど

葉野菜は苗で販売して無いみたいだし・・・種子で購入する必要があるかもな。」

『葉野菜ってサラダで食べてる野菜の事かな?』

「そそ、僕とクロが良く食べてる葉っぱの野菜の事だね。」

『それなら早めに地下の畑を作ろう。

そして、いっぱい野菜作ろう!!!』

「南の街は開墾で忙しそうだしリコちゃんは川の側がいいとか話していたし

薬草採取場所と釣り場の近くで暮らせる場所を探した方がいいかな~。」

『明日ギルドへ行った時にでも聞いてみる?

受付嬢さんは親切な方だったと思うけど・・・。』

「そう言えば受付嬢さんの名前を聞き忘れてた・・・。」

『名前と言うか街の名前も覚えてないんじゃ??』

「・・・そういえば聞いても無いし覚えてもいないな。

旅を急いでいると街の名前を聞く事も覚える事もしなくなったな・・・。」

『覚えているのは各街の『串焼き』などの露店味だけとか?』

「あははは、そうかもしれん。」

『チコちゃんとリコちゃんが料理が好きで良かったね。』

「あの子達が仲間になってくれて本当に良かったよ。

僕1人では何をするにも大変だったしね。

それに料理が好きと言っても『串焼き』や『焼き鳥』専門料理人みたいだけど?」

『ソラやシロが美味しそうに試食をしてたから仲間にして良かったんじゃない?

チコちゃんもリコちゃんも良い子だと思うよ。

最近では『ジン兄さん』と呼ばれているみたいだし

パーティーに加入してもらって大成功だと思うよ。』


「うん、そうだね。」


猫好きのジン的には『猫耳少女』は何より正義だと思うのだった。

猫好きなジンはソラを愛でる事が好きだった。

チコちゃんとリコちゃんも同じく猫を愛でるように撫でるのだが

最初の頃は緊張してなかなか撫でさせてもらえずにいたのだが

最近ではジンに懐き始めてから撫でても大丈夫になり

冒険者仲間と言うより兄妹のよな感じで過ごしていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ