初めての『東の森』深部へ・・・。
次の日、ジン達は監視塔の小部屋で朝ご飯を食べ
小窓から『土壁』の周囲に集まっている灰犬や黒犬の群れを見つめていた。
「今日も灰犬や黒犬の群れがいるな・・・。」
『今日も遠距離狙撃で狙い撃つの?』
『うつ~?』
「んー、下に冒険者達もいるし・・・
あまり目立ったことはしたくないな・・・。」
『それなら急いで森へ駆け出す?』
『うたないの~?』
「昨日倒した灰犬や黒犬がアイテム内にあるし・・・
無理に戦わなくてもいいかな?」
『それならすぐに移動しよう~』
『しよう~』
「それじゃ・・・」
ジンは監視塔の小部屋の道具をアイテム内に保管し
最後に監視塔の壁を触り・・・魔力を吸い取る。
「これで良しっと!」
『ん?何をしたの?』
『?』
「このまま監視塔を残すわけにもいかないからね。
魔力を吸い取り時間経過で監視塔が崩れるようにしたの~。」
『そんなことが・・・。』
『・・・。』
「それじゃ、ソラは頭の上で・・・。
シロは肩掛けバックの中に入って~。」
『『はーい。』』
ソラとシロはいつもの定位置に移動し
ジンは監視塔の小窓に足をかけ外へ飛び出す!
『身体強化』と『速度強化』を唱えジンは静かに地上へ降り立つ。
塔から降りたったジンに驚く冒険者に目を向けてから
「それじゃ、お先します。」
ジンは小さく手を振り
ソラは「にゃー」と鳴き
シロは「わん」と吠え
『土壁』を飛び越えて『東の森』へ駆け出していく。
それは冒険者達が声をかける間もなく
それは冒険者達が行動を開始する前に
一直線に森へ移動を開始する!
ジンは最短で『東の森』へ移動するとともに
MAPを見ながら薬草採取場所を巡りながら今日の休憩場所を探すつもりでいた。
採取場所が近く休憩場所の監視小屋が作れる場所を探しながら・・・。
『身体強化』と『速度強化』の効果により灰犬や黒犬から無事に逃げることが出来たが
ジン達は予想以上に『東の森』の深部まで足を踏み込むことになる・・・。
深い森の中という事もありMAPで見る限り赤マーカーが数多く点在していた。
周囲の警戒はもちろんの事、ソラには常時『魔力障壁』を展開してもらい
シロにはいつでも『水弾』を放つことが出来るように
にジンの周囲に3つの『水弾』が待機していた。
「やっぱり魔法の扱いはシロに負けてるか・・・。」
『毎日一緒に魔法の修練してるからね~』
『ね~』
「周囲の反応は灰犬や黒犬といって群れている反応じゃない気がする・・・。」
『黒熊や大猪かな~?』
『?』
「どちらにしろ初対戦だし気を引き締めて行こう!」
『『おぅ~!』』
ジンは魔法を再度唱えてから全身に魔力を纏い駆け出す!
薬草採取場所を巡りながら生い茂る薬草を調べ周囲に休憩できる場所を調べる。
その移動中に何度か襲撃されたこともあったが
ソラの『魔法障壁』で完璧に攻撃を防ぎ
シロの『水弾』で黒熊や大猪らを足止めし『東の森』の探索をしていた。
その探索という名の逃げ回ると行為は『東の森』の薬草採取場所を調べる事になり
ジンがお願いされた『風邪薬』の材料探しは見つける事は完了していた。
後は薬草を採取だけという事になるのだが・・・
『東の森』の薬草採取場所は黒熊や大猪の出現率が多く
ジン達は採取場所付近の木の上に待機し早めの昼ご飯を食べていた。
食べながら木から落ちないように肩掛けバックにソラとシロを入れ
いつものように食べさせているのだが朝から忙しく移動していたこともあり
ソラとシロはいつもより食欲旺盛で10本近くの『串焼き』と焼き鳥』を食し
ジンもいつもより食事量が多く食後に昼寝をするために
厚手のマントとロープで簡易ハンモックを作り木の上で眠り始めるのだった。
それから2時間後に目を覚まし再び『東の森』の探索を再開するのだが
ジン達は『東の森』の深部を中心にMAPに採取可能な薬草を書き込み
『風邪薬』を調合するのに必要な採取場所を『土壁』で囲みこみ
ジン達は『東の森』の深部に堅硬な『土壁』で囲まれた宿泊可能な簡易小屋を作り上げた。
黒熊や大猪を倒さずに安全に採取可能になった事により
この日の晩御飯はいつも以上に豪勢に豪華に振る舞う事になる。
ジンも果実酒を飲み『東の森』の深部にも拘らずぐっすりと眠ることになる。
ジン達が作り上げた簡易小屋は監視塔の様な作りではなく
寝室の大半を地下に作り黒熊や大猪の襲撃時には地下に隠れるようにしていた。
地上部には簡易の風呂場やトイレに加え、小さいながらも調理場も作り
地下には寝るだけなのに宿屋の部屋より大きめに作り上げていた。
この地下の部屋に寝るという考えは後々のジン達の野営時の定番になる。
ジン達の監視塔を訪ねたのは冒険者ギルドからの依頼された冒険者達であり
そのことをジン達が知ることは無かったのだが・・・
土魔法で作り上げられた監視塔や『土壁』は熟練の冒険者並みの腕前であり
最初にジンを見かけた時にあまりの若さに驚き話しかけるを躊躇してしまうほどだった。
それとジンの頭上の子猫とバックの中から子犬が顔を出しているのを見て
『東の森』へ探索に来る冒険者らしくないと思っていた・・・。
それ以上に一人で『東の森』の深部に来ることが理解できず
熟練の冒険者でもごく一部の者しか実行しないことを冒険者達は知っていた。
そして、冒険者ギルドへなんと報告した方が良いかと悩んでいた・・・。




