『婚約破棄された令嬢ですが、探偵稼業で無双してたらなぜか王子と再婚することになりました――第二王子の心を射止めたのは、前世弁護士で王家の闇を暴く“真実の王妃”でした』
――婚約破棄は、ただの序章にすぎない。
“真実”を暴くその眼が、王国の闇と未来を裁いてゆく。
「この婚約は、破棄させてもらう」
それは王太子から一方的に突きつけられた断罪。
けれど彼女──セシリア=フォン=リーヴェルトは、涙の一滴すら流さなかった。
なぜならその身体の奥には、**現代日本で辣腕を振るった弁護士・伊月真白(いつき・ましろ)**の記憶が宿っていたからだ。
かつての真白は、25歳にして凄腕の弁護士。
だが長年支えた婚約者に裏切られ、浮気、妊娠、逆ギレという三段コンボを食らう。
「おめでとうございます。浮気相手は妊娠してるそうですよ」
皮肉な笑みとともに幕を下ろした恋の終わり。
理不尽と偽りに疲れ果てたある日。
ふらりと入った古本屋で出会った一冊の本。
その中にはこう綴られていた──
『真実を暴く者よ。望むのなら、世界を変える力を与えよう』
ページをめくった瞬間、彼女は貴族制度と陰謀渦巻く異世界《ヴェルセリク》に転生していた。
名はセシリア。身分は侯爵令嬢。
だがその仮面の裏で、彼女は“探偵”となる。
弁護士時代に培った観察力、論理力、証拠主義を武器に、数多の事件を解決していく。
毒入りの紅茶、消えた令嬢、王太子暗殺未遂事件──
声の震え、瞳の揺れ、視線の嘘、指先の動き。
貴族たちが沈黙し続けてきた“矛盾と嘘”を、彼女は見逃さない。
やがて届く母の遺品《手帳》に記されていたのは、
**「王家の血を引く娘」**と、
**「建国の偽り」**という王国最大の秘密だった──。
そんな彼女に興味を示す男が現れる。
それは皮肉にも、“かつて婚約破棄を告げた王子”であった。
「君は、真実を暴くくせに、自分の過去は語らないのだな」
探偵として陰謀を暴き、政略の渦に巻き込まれながらも、
再び“愛”と“真実”を掴み取るその日まで。
彼女の物語は止まらない。
──これは、“婚約破棄”された令嬢が、
前世の知識と信念で、異世界の腐敗と嘘を斬り裂き、
“再び”プロポーズされるまでの
探偵×ミステリー×王宮ラブストーリー。
すべての嘘を暴け。
すべての真実を裁け。
――たとえ、相手が“王”であっても。
更新日は【金曜日、土曜日、日曜日の21:00と23:00】です。
偶に21:00~23:00の間に特別編などが掲載されます。
『婚約破棄された令嬢ですが、探偵稼業で無双してたらなぜか王子と再婚することになりました』第一部:嘘を暴くは、ただの令嬢にあらず ~真実と裁きを携えて、婚約破棄から王妃へ~
◆第1話『おめでとうございます、浮気相手は妊娠してるそうですよ』
2025/07/25 21:00
◆第2話『毒入り紅茶事件と、笑わない探偵令嬢』
2025/07/25 23:00
◆第3話『失踪令嬢と、笑わない名探偵』
2025/07/26 21:00
◆第4話『王太子暗殺未遂と、ふたりの再会』
2025/07/26 23:00
◆第5話『偽りの毒と、語られぬ過去』
2025/07/27 21:00
◆第6話『王家の密約と、告げられた“偽りの血”』
2025/07/27 23:00
◆第7話『亡き母の記録と、“王家に葬られた日”』
2025/08/01 21:00
◆第8話『追われる探偵と、裏切りの微笑み』
2025/08/01 23:00
◆第9話『探偵令嬢、暗殺計画の夜に揺らぐ“信頼”』
2025/08/02 21:00
◆第10話《前編》『探偵失墜──暴かれた過去と、“一通の偽り”』
2025/08/02 23:00
◆第10話《後編》『裁かれるは王家──“継承の偽り”と、探偵令嬢の最終弁論』
2025/08/03 21:00
◆第11話『ふたりの夜、真実と未来への誓い』
2025/08/03 23:00