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第11.5話 閑話休題⋯杖は帰りたい
何故、僕は動けないんだ。
僕らは世界に異変を感じたら、自動的に自我をもって所有者を助ける杖だ。
自我の本体は杖の先の水晶体。
自我が目覚めた時、周囲に視線が無い場合に限り、自由に動ける事が出来る。
何故そうなるのかは知らない、僕らを作ってくれたお母さんが決めたルールだから。
お母さんは人間の世界では女神と呼ばれている。
誰も居ないのに動けない。
周囲を感知すると、神通力を通さない箱に収められているみたい。
そのまま、何年か過ごした時だろうか。
神通力が通わない箱が粉砕されて、僕の目の前に女の子が現れた。
誰でも良いから僕をここから出してくれ。
女の子は僕を掴んで、逃げる様に外へ出た。
女の子は神通力と無縁の存在の様だが、持ち出してくれるなら適正の無い女の子でも構わない。
僕はブルークリスマスロッド。
神の卵。
いつか天空に帰る為に彼女には所有者になって貰う。
僕の感が告げている。
彼女に付いて行けと。




