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メルダリン  作者: もっちー
はじめての冒険者ギルド、いきなりの休学申請
10/12

転移魔法をやすやすと使える代物だと思うなよ③

レイナスをからかって遊んでいる間に準備が整ったらしく、受付から出てきたチェスターが二人の名前を呼ぶ。

そして彼に近づくと、別室で検査を行うとのことでとある一室にカフカとレイナスは通された。


窓はあるが厚いカーテンがされ、全体的に陰気臭い部屋ではあるが完璧に防音されており、そして神秘的な雰囲気も感じられる広くはない部屋。

指定された椅子に二人で腰かけると、チェスターは部屋にあった数点のマジックアイテムを机に置いた。



「ではこれから、お二人の魔力量の測定と、得意属性の判定をさせていただきます。これらのマジックアイテムは全てそのための物ですが、アイテムによって正確に判別できるものと正確さに欠ける物があるため、全てのアイテムを使用しての検査となります。手続きはこれで終わりですので、これが済み次第識別符の作成に移らせていただきますね」



そう話すチェスターが机に置いたマジックアイテムは、子供の頭ほどの大きさの水晶玉と、古めかしく金属部分が錆び付いているランプ、細かな細工が施されている銀色の鉢、そして羊皮紙と青い羽が特徴の羽ペンのセットの計4つ。

その全てが魔法使いにとっては必須とも言える魔力量の測定と、得意な魔法の方向性を示す得意属性などを判定するために必要なマジックアイテムであると言うが、異世界人であるカフカにとってはその辺りはべつにどうでもよかった。



「あの、もう自分の魔力量の等級とか得意属性はわかってるんですけど…改めて検査しなくちゃダメなんですか?」


「そうですね…等級昇格審査においても重要な項目になりますし、嘘偽りや勘違いがあっても困りますので、登録された方々には必ず行わせていただいている検査ではありますが、何か問題がございましたか?」


「いえ、大丈夫です。…何ともありません」


「そうですか?それでは始めさせていただきますが…どちらからに致しましょう?」



レイナスはチェスターのその返答に、どこか諦めたような面持ちで溜め息を漏らす。

そんな彼の雰囲気に何かを感じ取ったチェスターだが、これを行わなければ手続きが終わらないと、申し訳なく思いつつも判断して椅子に座る二人に声を掛けた。



「なら、私からお願いしようかしら。いい?」


「構いませんよ。では、まずはこの水晶玉から始めましょうか」



レイナスの表情をちらりと見たカフカは、じゃあ私が先にと手を上げて起立する。

そしてチェスターに差し出された水晶玉を手に取ると、見た目以上にズシリと重く感じられた。



「これは魔力の量に反応して光を放つマジックアイテムです。だいたいにしかわからない代物ではありますが、極一般的な装置でもありますね。とりあえずいつものように魔力を流してもらえれば結構ですよ」


「魔力ね…わかったわ」



未だ慣れない魔力を操るという感覚だが、自分の中には全く存在しないその力を操るために、カフカは他人以上に意識を集中する必要がある。

右手の人差し指に輝く金色の指輪が、ほんの少しだけ温かくなったのが感じられた。


その瞬間、カフカの手に収まっていた水晶玉が淡く青い光を放ち、部屋全体がほんのりと青みがかった。



「…はい、結構です。魔力を流すの止めていただいていいですよ。えぇと…水晶の光からすると、あまり魔力量は多くはないようですね。詳しいところまではわかりませんが、魔力量を数値化してくれるマジックアイテムもありますからそれを使ってみましょう」



水晶玉をチェスターに返却すると、その代わりに青い羽が特徴の羽ペンと羊皮紙を手渡される。

彼の説明によれば、先程の水晶玉が放った青い光を羽が感知、そこから魔力量を読み取っておおまかに数値化してくれるマジックアイテムらしい。


言われるがままに羽ペンを握ってインクを付け、カフカが羊皮紙にペン先をつけると、彼女の意思に反して勝手に羽ペンが動き出した。

驚いて思わず手を離すも、止まることなく一人でに動く羽ペン。


まるでポルターガイストでも見ているようだと思ったが、この世界にきて来てからというもの、宙に浮かぶ物体なんて何度も見ていることに気がついて納得した。



「カフカ・ローヴァイン様の魔力量は数値化するとおよそ400程度…魔力量の等級で言えば水晶級、最下位となりますが、魔力量自体は鍛練などで増えることもありますから、あまり気を落とさないで下さいね」


「ええ、まぁやっぱりそんなところよね。大丈夫よ、べつに気にしてないから」


「…カフカさんはそうでしょうね…」



役目を終えたのかパタリと動きを止めた羽ペンを回収し、自動的に数字を書き上げた羊皮紙を確認したチェスターはカフカに対してそう言葉を掛ける。

前述の通り、魔力量の等級もギルドにおける等級と同じものであり、最上位が黄金級、最下位が水晶級の5段階である。


カフカは魔力量の少ない水晶級に類されてしまったが、正直言ってこれはあまり例のないことである。

冒険者を志す者はある程度自分の実力に自信を持つものが多く、そして彼らはだいたいが魔力量の等級が最低でも鋼鉄級、もしくは赤銅級がほとんどであり、水晶級というのは初心者の冒険者でも本当に数が少なかった。


彼女も腕に自信があって冒険者になろうとしているのだろう、そうならこの少ない魔力量は屈辱であって自信の消失になってしまうのではないか。

そう考えてチェスターが掛けた言葉だったが、カフカはその予想とは異なる反応だった。


…そしてボソリと「メール」が何かを呟いたような気がしたが、あまりに小さな声だったため、聞き違いかとチェスターは判断している。



「?それならいいのですが…次の検査に進んでしまっても問題ないでしょうか?」


「問題ないわよ。さくさくいきましょ?」



やはりケロリとしている。

ということは、魔力量ではなく得意属性の数か魔力の操作力に自信があるのかもしれない、そう考えてチェスターは次のマジックアイテムを手に取った。



「では次に進めさせていただきます。この鉢の傍まで来てもらえますか?」



言われた通りにカフカは銀色の鉢に近づく。

中には水が張られており、チェスターの説明によれば、魔力の操作力を判定するのと同時に、得意属性の数を判別するマジックアイテムなのだとか。



「この中の水に手を浸して魔力を流すと、水が得意属性に対応した色に変化しながら激しい波紋が立つ仕組みです。まずは色に気を取られず、波紋を鎮めて穏やかな水面になるように努力してみてください」



では、と促されて中の水に右手を浸し、そして水晶玉にした時と同じ要領で魔力を流した…次の瞬間、ボンッという大きな音を立てて鉢の中の水が飛び散った。

想定外の事態に身を固くし、思わず耳を塞ぐチェスターと「メール」だったが、当のカフカ本人はあら?と小首を傾げて弾け飛んだ水滴を見ているだけ。


波紋が起きる間もなく、水が飛び散ってしまったため測定できず、カフカの魔力の操作力は低レベルの判を押されることとなった。



(どういうことなんだ?魔力量は水晶級、魔力の操作力も低レベル…なのにこの落ち着いた表情と雰囲気…得意属性に相当自信があるのか?)



ここまでで言えば、単純に日常生活ですら危ぶまれるレベルの検査結果であるカフカだが、本日初対面のチェスターからしてみても彼女が落ち込んだり、屈辱に身を震わせているようには見えず、それは全て得意属性に相当な自信があるものという結論を抱かせることになるのだが。

先に言ってしまえば、その結論は大いに間違いである。


―――――

―――

――



「本当に…落ち込んでいないのですか?」


「最初から分かっていたことだし、もう私にとっては諦めて受け入れたことだから」



なんなんだ、この女性は?

チェスターからしてみれば、この世界に生きている者であれば絶望するしかない検査結果をカフカは叩き出していたのだが、そんなことなどどこ吹く風と言わんばかりに、彼女は余裕のある不敵な笑みを浮かべた表情を崩さない。


最後に行った検査は、古めかしいランプを用いた得意属性の判定である。

手に持って魔力を流せば、個人の魔力の性質を分析し、得意属性毎に対応、徐々に変色していく炎を灯すというマジックアイテム。


炎の大きさによって、魔力量の等級を示す指標にもなるのだが、このランプの最たる特徴はやはり前者である。

そんな装置を使って検査したところ、カフカが魔力を流しても火が着く気配をまるで見せなかったのである。


このランプは魔力を流せば得意属性に対応した火が灯るアイテムのため、火が全く着かないということはつまり―――――。



「魔力量の等級は水晶級、操作力も低レベル、得意属性が無いなんて…大変失礼ですが、これまでどうやって生活をしてきたのですか?」


「これが私が路民だった理由…これで納得してもらえないかしら?正直、昔のことはあまり話したくないのよ」


「…お気を悪くさせたようで、本当に申し訳ございません!」



カフカのような前例は未だかつて存在しない。

魔力に乏しく、まともに操ることもままならず、そして得意属性も一つも無い、そんな冒険者が過去に現れたことなんて一度も無いのである。


そもそも、魔法という技術が発達しているこの世界において、魔法は日常生活全般にも深く関わっているものであり、まともに魔法を扱えないということは、ありふれた人の生活すら、ろくに送ることができないということに他ならないのだ。

そんな彼女が、一年前に貴族に拾われる前はどのように過ごしていたのか、一職員としては許されないことだとは知りつつも、ついつい気になってカフカに尋ねてしまう。


だがその彼女が見せた影を帯びた、そして辛そうに微笑む顔から、その質問をしたことを一瞬で後悔したチェスターは、すぐさま深々と頭を下げた。



(なんてね、誠実な人で助かったわ。私に魔力なんてあるわけないじゃない)



深く頭を下げるチェスターをレイナスとともに見下ろしながら、カフカは座ったままの主人にウィンクをする。

そもそもカフカは異世界からの転移者であり、その世界に魔法がなかった以上、魔力なんていう不思議な力を持っているはずは無い。


そして魔力の操作力が低く、得意属性を持っていないことだって彼女にしてみれば当然のことであるため、この世界に生きる人間にしてみればどれだけ絶望的なことだと説明されても、その自覚がこれっぽっちも無いのである。

第一、検査をパスするのに使った手段ですら、レイナスの魔力によるものである。


カフカの右手人差し指に輝く金色の指輪。

これは日常生活を送るのに不自由していた彼女に、レイナスが以前送ったマジックアイテムであり、他者の魔力を一定量貯蔵しておき、必要に応じて身に付けた者がその魔力を引き出せるという性能を持っている。


だが、あくまで他者の魔力であるためそれを操るのは困難であり、魔力というものにこれまで触れてこなかったカフカにしてみれば、目隠しして高速で動き回る針に糸を通すくらいの難易度になってしまうのである。

鉢の水が突然飛び散ったのもそのため。



「ほら、顔を上げて?私は気にしていないから」


「ですが…なんて愚かな質問をしたのかと思うと、自分が許せなくて…失礼なことを聞いてしまい、本当に申し訳ありませんでした」



魔法に関する検査結果の一切が最悪だったとはいえ、本当に何も感じていないカフカにしてみれば、ここまで頭を下げられてはさすがに気の毒に感じてしまう。

苦笑しながらレイナスに目線を送って相槌をし、実は部屋に入った直後から企んでいたことをチェスターに伝えた。



「…なら、一つだけお願いがあるんだけど…聞いてもらえないかしら?」


「はい、自分にできることであれば。聞かせていただけませんか」



目配せしておいたレイナスが立ち上がり、カフカの側に歩み寄る。

顔を上げたチェスターの目には、顔には苦渋の表情が浮かべた少年の姿が写った。



「「メール」も私と同じで、魔力の操作力が低くて得意属性が無くて。魔力は生まれつき多かったみたいだけど、低い操作力のせいで暴発した過去があって、危険だと思った親に捨てられた子なのよ。だから、その事実をこうした形で改めて見せつけたくないのよ。…どうにか適正検査をパスさせてもらえないかしら」



そう話すカフカの言葉に、もう一度「メール」の表情を窺うチェスター。

彼の表情はさきほど見たときよりも曇り、肩が小刻みに震えており、そんな彼の小さな肩を後ろからカフカが優しく包み込んでいた。



「…本来なら適正検査は避けられないものですが、私の失礼を許していただけるのであれば、目を瞑りましょう。ですが、魔力量の等級だけは検査させてもらえないでしょうか?本来の実力を低く見せかけるのであれば、その方が損をするだけで実害はありませんが、逆に高く見せかけていた場合、等級昇格にも大きな影響となってしまいますので、カフカ様が仰られたように、本当に「メール様」の魔力が多めであるというのなら、その検査だけはどうしても怒っていただかなくてはなりません。それ以外の検査に関してはパスしたことに致しましょう。…ここだけの秘密にしていただければ、ですが」


「すいません、ありがとうございます…」



鼻を啜って「メール」が感謝の意と謝罪を述べる。

他の検査はチェスターの意向によって秘密裏にパスさせてもらい、唯一行った水晶玉と羽ペンによる魔力量の等級検査。


その結果は、カフカから話を聞いてチェスターが想定していたよりも強く、そして眩しく水晶玉が輝いて部屋全体を青く染め上げる結果になり、その後に羽ペンが羊皮紙に書き上げた数字はおよそ4200。

それはすでに白銀級に到達している、膨大な魔力量であった。


―――――

―――

――


「思ったより時間かかっちゃいましたね」


「でもチェスターが誠実で真面目な人柄で助かったわ。おかげで話が通りやすくて助かったし、時間が思ったよりかかったこと以外は私の想定通りにことを進められたしね」



無事に全ての手続きを終え、冒険者ギルドベルサイユ支部を後にした二人は、手続きの間にギルドに届いていた揃いのトランクを手にして町中を歩いていた。

受け取る時に応対してくれたおかげで、ベルサリア家からの荷物だと知ったチェスターは最後にもう一度驚いていたが、メルダリンの二人が貴族に拾われた身である、ということを思い出して、やはりベルサリアのことだったのかと勝手に納得したようだった。


あえてカフカが、自分たちを救ってくれたのはベルサリア家だと伝えなかったのは、野馳ほど荷物が届いて勝手に名前が出るためであり、そしてこちらから伝えるよりも、自分で納得してもらったほうが腑に落ちるだろうと考えてのことだった。



「それにしても綺麗ね、これ。識別符って言うんだったかしら?でも色々書かされたり調べられたのに、見た感じて名前とクラン名しか刻まれてないように見えるわね?」


「実際それだけですよ。裏には登録した日時と支部も刻まれていますが、魔力量の等級だとかの情報はギルドに保管場所されて共有されるものですから」



カフカが手に取って見つめる冒険者ギルドの認識符。

先程登録を済ませた駆け出しの水晶級であるため、二人の認識符はどちらも半透明に透き通った水晶板に、それぞれの名前とクラン名などが彫り込まれている。


それに鎖や紐を通して首からぶら下げておくのが一般的であるため二人もそれに習っていたが、カフカは物珍しげに眺めていた。

空に向けて日を透かせている彼女を見て笑う。



「とりあえず、当面は赤銅級まで昇格することを目的にしましょうか。中堅クラスにでもなれば、色々な情報も入ってきますし、得られる特権も受けられる依頼も多くなりますしね」


「そうね。…あ、そういえばギルドに着いた時に借らんできたあの大男なんだけど、チェスターが言うには次の審査の時に降格になるかもしれないそうよ。依頼に対しても雑な仕事しかしないし、至るところで厄介事を起こしてばかりだったみたいだし当然よね」


「できればもう会いたくない人ではありますけど…もし会ってしまった時は、今度こそ怖じ気づかないぐらいには強くなっていたいです」



そうね、と楽し気に笑いながら識別符を服の下にしまい込むカフカ。

そんな笑っている彼女に思うところがあったのか、レイナスはやはり大きすぎるように見えるトランクを両手で持ち直して駆け寄る。



「あの、カフカさん」


「ん?なに?」


「ありがとうございます。あの、検査の件…」



あの時、カフカが話していたレイナスの事情は半分が本当だった。

まだ17才という若さで白銀級に到達している膨大な量の魔力を持ちながらも、得意属性を持たないという欠陥を抱えているレイナス。


さすがに暴発まではしないが、魔法を使用する方向性というものが定まっていない彼にとっては、日常生活において使われる魔法以外はほぼ全てが苦手分野だった。

そのため、アルヴィス学院というトップクラスの教育機関に身を置いてはいても、自分より優秀な者たちから落ちこぼれのレッテルを貼られてしまっており、その事実を再確認するのはわかってはいてもとても苦痛だったのである。


それを知っていて、察したからこそ、カフカは先に検査を受けて傷付いた振りをし、レイナスの検査を一部免除させるための行動を起こしたのである。



「あれぐらいなんてこと無いわ。さっきも言ったけど、チェスターが真面目で誠実な性格だったからこそ通った無茶だし、もっと捻くれてて性格の悪い人間だったら、あの要求も通らなかっただろうし。でも、相手がどんな人間だろうと私は行動してたと思うけどね」


「もしカフカさんが今後、傷つくようなことがあれば、その時は僕がカフカさんを助けますね。絶対」


「ふふ。期待してるわ、ご主人様」

※まとめと解説


作中で説明しなかったので、ここで改めて


魔力量の等級

冒険者ギルドの等級と同じで、最高位が黄金級、最下位が水晶級の5段階。

そもそも、このように定められたのはギルドの等級よりも魔力量の等級のほうが先。


魔力量を正確な数値として表す研究が盛んに行われているが、あまり大きな進展は見られず、最高でも5000までの魔力を数値化するのが今の技術においての限界である。

数値は共通認識として世界で使用されており、あくまで目安ではあるものの、以下のように定められている。


~500…水晶級、500~1500…鋼鉄級、1500~3000…赤銅級、3000~5000…白銀級、5000~…黄金級となっている。

前述の通り、5000以上の魔力量は数値ができないため、黄金級の等級内は魔法使いによってかなり個人差が大きいものと思われる。



魔法の属性

日常生活に関わる魔法は属性を持たず、それ以外の主に戦闘時に使用される魔法の数々は、その性質などから属性という名称を以て大分されている。

四大属性と呼ばれる火属性・水属性・風属性・土属性に、これに加えて六大属性と呼ばれる光属性と闇属性、計6つが知られている。


得意属性

個人の素質によって、六大属性のうちで有効に扱える属性を示すもの。

日常生活における魔法は万人が使用できるうえ、明確に属性分けされているわけではないため得意属性としてはカウントされない。


人によって様々で、得意属性を1つ~2つ持つ者、レイナスのように得意属性が無い者、人数は少ないが3つの得意属性を持つ者や、極々少数になるがそれ以上の得意属性を持つ者もいる。

あくまで得意なだけであり、その属性が有効に扱えるという意味であるため、べつに得意属性でなくとも各属性の魔法は使用できるが、やはりその効果は得意属性が使用した魔法よりも劣ってしまう。


四大属性は誰であっても使用できる魔法の属性であるが、光属性と闇属性の2つだけは生まれ持った素質が必要不可欠であり、後天的にどのような鍛練を積んだとしても素質がなければ使用することは不可能である。

素質を持つ者も少ないのが特徴。


また、前述の通り得意属性を4つ以上持つことは本当に稀であり、この素質を持つ者は例え路民のような最下層の人間であっても、最高レベルの魔法教育を無償で受けられることが約束されるほどに貴重な存在。

4つの得意属性を持つ者はテセラスペラー、5つの得意属性を持つ者はペンデスペラー、そして6つの得意属性を持つ者はエクシスペラーという称号を与えられるほど別格視されているが、歴史上現在にいたるまでに確認できたのは、テセラスペラーが最高と言われている。


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