開発区域、病院特別室
「まったくここの人間はなってないなぁ」
ここは病院の特別室、すなわち一部の金持の人間が入院中に快適に過ごせるように造られた病室である。
その特別室のベッドに横たわりそう呟いたのは金原太一年齢は24で男性てある、細身ながら鍛えられた身体は服の上からでもわかるほどである。
「ほんとだねぇ、治すきないな絶対」
そう、いいながら設置されている冷蔵庫から食べ物をごそごそと取り出しながら誠二は缶詰を見つける。
「しかし、まぁ、びっくりしたよ、こんなところこういった機会でもないと来る事ないからと思ってきてみたらベッドで寝てるんだもんな」
「いゃあ誠二さんの言う通りこういう機会でもないと、俺なんか一生入ることなんてないですからねぇ、あ、缶詰ありがとうございます」
そういって缶詰をうけとる、真ん中に蟹って書かれていていかにも高そうな感じだった。
「ははっ、俺もだよ、さて食べるとするか」誠二がそう言ってフタを開けると見るからにおいしそうな蟹がつまっている。
「こんな蟹みたことないなー、じゃあいただきまーす」太一がそういって食べると驚く。
「うまっ!蟹っておいしけどこんなにもおいしいのか!」
「本当だ、おいしい蟹はたべた事あるけど、これはその何倍もうまいな」
感激しながら食べていると太一が思い出したように言う。
「そういや誠二さん? 橋の向こうの小学校にも救助ヘリまだくるんでしたっけ?」
「あぁ、そのはずだよ2時間後くらいだったかな?」
「だったらそろそろいきません? お腹もいっぱいになりましたし」
太一の提案に少し思案していたがそうだなと、答える。
そして、ベッドに設置されているメモとペンをとり、ここを目指しているであろう勇と志穂に伝言を書いておく。
「知り合いすか? 誠二さん?」そう聞かれて事の経緯を太一に話す。
「そうだったんですか、大変でしたね」
「あぁ、ほんとだよ、2人の事は心配だけども避難はしないとな」
そういうと2人は勇と志穂の無事を願いつつ特別室を後にして、外に設置されている伝言ボードにメモを貼りつけて学校を目指すのであった。




