↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
 俺とルナと山。【読むマンガ】  作者: ひろ+編集者ルナ(AI)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
4/11

第3話 「水色のワーゲンバス」





第3話 「水色のワーゲンバス」






ルナ「ラララー♪ ラパンに乗ってー♪ 買い物に出かけたらー♪」




白のラパンが、軽快に走っていく。




運転席では、ルナがご機嫌に歌っていた。


ルナ「ラララー♪ ララララー♪ ララララー♪」


ルナ「ラララ、ドライブ~♪」


ヘイ。 へい。 へい。


ひろ「知らんのかい……。」


2号「それカローラⅡの歌ですし……」




キー。 ゴトッ。


ルナ「みんな~♪ ついたわYO~♪」


らん。 らん。 らん。


ひろ「……うるせーw」


3号「……わ……きれいな……こえ……」


2号「おおー、すごい数の車ですねー」


ルナ「うわー、本当!」




ここは、奈良市内の大きな中古車販売店。


家族の人数も増え、みんなで乗れる大きな車を探しにきた。


ひろ ルナ 2号 3号 以外はお留守番。




ひろ「これだけ多いと逆にわかんねえなー」


3号「……むずい……です……」


サッ… サッササササササッ…


店員「いらっしゃーまーせぇー!」 


店員「今日はどーんなおクルーマをお求めでしょーうかあ⤴️?」


にこ。 にこ。


ひろ「……あの、できれば大人数で乗れる車を探してましてー」


3号「……くせ……つよいです……」


店員「はーいはい、こーちらにございまーすよ⤴️」にんまり。




きゃっきゃ。 あはw


ひろ「……ん?」 


ルナ「みてみてー、インテグラー!乗ってぐらっ♪」


2号「さっきからチョイスが古いんですよ……」


ひろ「…………」


3号「…………」


ひろ「二人で真面目に探そう……」


3号「……はい……」


はわわ…。




2号「ルナ!これを見てください!」


ルナ「なになにー?」


2号「この車かっこいいですねー。私買おうかなー」


ルナ「うん、絶対買わないでね~。人4んじゃう☆」


店員「こーちらが大型車コーナーでーすっ。どーうぞごゆっくーり⤴️」


ひろ「あ…あざまーす」


3号「……あざます……」


「…………」


3号「……すごい……いっぱい……」


ひろ「んー、結構するなあー……」


じーーーーーっくり。


3号「……おかね……あります……」


ひろ「いやいやw いいよー、でもどれも高いなー」


ひろ「もう少し安くて、みんなが乗れる車があったらいいんだけどなー」


3号「…………」


3号「……あの……あるかも……です」


ルナ「ええっ!」


2号「ええっ!」


ひょいっ…。 すん…。


ひろ「話、聞いてたんかいっ!」








中古車販売店をあとにして。


市内の大通りを外れ、少し静かな道へ入っていく。




ブーーンキキッ…。 ガチャ。


3号「……ここです……」


ひろ「おおー! お?」


ひろ「でも……ここバイク屋じゃね?」


2号「ええ、バイク置いてますね」


ルナ「……バイクの曲は用意してない……」


ひろ「…………」


3号「……こっち……です……」




店の古びた看板には、向井モータースと書かれていた。


3号は慣れた足取りで、3人を店の中へと案内する。




トコトコ…。


お爺「おっ、いらっしゃい! 今日はどうしたんや、大所帯でー」


3号「……こんにちは……向井さん……」


にこにこ。


3号「……アレです……アレ……」


3号「……ついに……かいます……」


……すーーっ。 くいっ。


3号がゆっくりと、部屋の隅にある物を指さした。


向井「ん?あれ……ヨンフォアか! わかってんなあ!」


3号「…………」


3号「……ヨンフォア……ほしい……です……」


ひろ「バイク買うんかーーーい。……でも」


ひろ「いい趣味してるじゃん、3号!」


ルナ「3号ちゃん、かっこいい!」


2号「私もなにか買いましょうかね!」


ルナ「おねがい……私まだ生きたいの」




3号「……では……なくて……」


3号「……きょうはそっち……ください……」


向井「んー? ヨンフォアちゃうんか?」


向井「ちゅうことはアレか?」


3号「……アレ……です……」


てくてく…。




向井は店の奥へ歩いていく。


そこには、布を被せられた大きな何かが置かれていた。




向井「姉ちゃん!これやな!?」


3号「……はい……」


向井「いくどー!」




布の端をつかむ。


そして――


**ファサッ。**


一気に布を取り払った。




そこに姿を現したのは、古い水色のワーゲンバス。


丸みを帯びた大きな車体。 可愛いお目々(ルナ談)。


傷や色あせはあるものの、その姿はどこか愛嬌がある。




3号「……わあ……」


ひろ「おお!」


ルナ「えっ!かわいいー!」


2号「……まあまあボロいですね」


向井「真面目そうな姉ちゃん、どストレート投げるなあ……」


2号「それほどではありませんよ!」


どやぁ~




向井「はっはっは!ちっーとも褒めとらんっ☆」






向井「かくかくしかじか。 姉ちゃんのあほ、かくかくしかじか。」


2号「……なるほど。今がボロいだけで、ちゃんとピカピカになるんですね。あとうるさいです」


ルナ「おおー」


ひろ「これだけ広いと、全員が一緒に乗れるなー」


ルナ「かわいい+広い=さいこー」


3号「……さいこう……」


ひろ「あの、向井さん。 このワーゲン、是非売ってくれませんか!」


3号「……おねがい……します……。」




向井「……それよりもやなー」


じーーー。 きょろきょろ。


向井「姉ちゃんは兄ちゃんの嫁か!?」


ビシッ!


ひろ「いやいやw ちがいます!」


3号「……あばばばばば……」


はわわわわ…。


向井「んーーー」


向井「ほなアンタが嫁はんか?」


ビシッ!


2号「そんな訳、無いじゃないですか……」


ひろ「なんかムカつくな…」




向井「ほなそこの姉ちゃんが嫁はんかっ!」


ビシッビシッ!


ルナ「…………」


ひろ「…………」


しーーーーーーーーん…。




向井「はっはっは! そうかそうか!」


3号「……向井さん……ワーゲン……」


くいっくい。


向井「ああ、せやったせやった」


向井「…………」


向井「売らん!!」


ひろ・ルナ・2号「!!!」


3号「…………」






向井「……って、普通ならいうんやけどな」


向井は、古いワーゲンバスの車体をぽんぽんと叩く。


向井「まあ、静かな姉ちゃんとは約束もあるし」


3号「…………」


向井「せやけど。 そこの真面目そうな姉ちゃん(あほ)が言うようにコイツは確かにボロい」


向井「ちゃんとキレイに乗ったっても、ちょいちょい調子が悪い日もある……」




向井「……それでもコイツの面倒みたってくれるか?なあ兄ちゃん……」


ひろ「…………」


ひろ「……俺だけじゃ無理です」


ひろ「でも大切にはしたいです」


向井「…………」


向井はしばらくひろの顔を見る。




向井「…………」


向井「……よっしゃ」 


向井「なら売る!」


ひろ・ルナ・3号「わあーー」


わあわあわあわあ。


2号「……やりますね。あほおやじ」


向井「はー…この姉ちゃんは……」


向井「まあええわ!はっはっは!」




向井「おい兄ちゃん!」


ひろ「はい!」


向井「今度来た時までにちゃんとキレイに直しといたる」


ひろ「ありがとうございます!」


ルナ・2号・3号「ありがとうございます」


ぺこっ。 ぺこっ。 ぺこっ。 へこっ。


向井「ほんで、なんかあったらいつでもウチにもってこい!他で直すなよ!」


ひろ「はいっ!」


ルナ「やったー」


3号「……よかったです……」


わあわあ。 にこにこ。 わあわあ。


2号「……ほう」


2号「買うとなると可愛く見えてきました」




ひろ「で、おいくらですか?」


向井「300万¥」


みんな「¥¥¥!!!!!」


4人の動きが止まる。




向井「モータースジョークや!はっはっは!」


どてっ。 どかか。 どどーーん。 ぱすん。




向井「兄ちゃんこっち来い……」


くいくいっ。 トコトコ…。


ぼそぼそ……。


ひろ「……!!」


ひろ「ええ!そんなに安くでいいんですか?」


向井「ええよ」


向井さんは、ワーゲンバスを見る。


向井「これは売りもんちゅうよりな、ワシが昔乗っとった車やからなあ~」


向井「まあ、大事に乗ったってくれ!はっはっは!」


ひろ「はい! じゃあ買います!!」


向井「まいどー」


向井さんとひろが笑う。




向井「せやけど兄ちゃんも姉ちゃんたちも ワシはバイクで商売しとるからな」


向井「また、今度バイク欲しなったら買うてやー」


ルナ「バイクの免許もってませーん♪」


2号「右に同じく」


3号「……いつか…かいます……」


ひろ「…………」


向井「ん?」


ひろ「……このバイクいいなあ……あ、たかっ」


向井「…………」


向井「はっはっは!」






みんな「じゃあ、ありがとうございましたー!」


3号「……また…来ます……」


向井「おうおう、おおきになー 」


ガチャ。


ブンッ…。 ブーーーーーーン…。


ブーーーーーーン


ブーーン……。


……。




てくてく…。 


店の中に戻る。




向井「売約済み…と……」


ぺたっ。


向井「…………」


向井「寂しいような嬉しいようなやな…」




トコトコ…。 じーーー。


男「ん? 親父ーワーゲン売ったん?」


向井「おうそーや、あのよう来てくれる静かな姉ちゃんらにな」


息子「……そうかー。 ほな、俺車検行ってくるわー」


向井「おう、頼んどくわ」


ガチャ…。 ブーーーーーン…。


ブーーーーーン…。


ブーーーン…。


向井「ほな、直そな…」




向井は水色のワーゲンバスをそっと触り、整備を始めた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。