第8話 「2号の休日」
第8話 「2号の休日」
ある日の晩、9時ごろ。
リビングーー
2号「……ルナ、ちょっと良いですか?」
ルナ「うん」
2号「……明日、キャンプ場って休日になりましたよね」
ルナ「そだよー」
2号「……じゃあ、久しぶりにアレしません?」
ルナ「お、行きますか~♪」
2号「はいっ」
深夜1時。
うずうず…… うずうず……
今日は眠れる気がしませんっ!!
落ち着け……私。
次の日の朝。
2号「ぐー」
2号「……はっ!」
ルナ「いってきまーす!」
2号「いってきますっ!」
7号「……おみやよろー」
たまこ「にゃあ」
ブーーーーーーーーーンッ!
桜シーズンも終わり、今日はキャンプ場がお休みになりました。
ルナと私は、ときどき休日に二人でドライブに出かけます。
目的は少し遠くのカフェに行ったり、ランチを楽しむことです。
でも、新メニューとかの勉強でもあるんですからね。えっへん!
2号「ルナ?」
ルナ「なあに?」
2号「私が運転しても良いですよー」
ルナ「絶対にダメ!!」
2号「…………」
今日、私たちは車で和歌山の方へ出かけます。
毎回、運転はルナです。私は運転させてくれません。 何故でしょう?
以前、ルナを隣に乗せて運転していた時。
突然飛び出してきた鹿を避け、ガードレールにぶつかりかけたことがありました。
……もしかして、あれが原因でしょうか?
あれは突然飛び出してきた鹿が悪いと思います……。 解せません……。
……まあ、他にも心当たりはありますが、些細なことですよ。
2号「ルナ?」
ルナ「なあに?」
2号「私が運転したっーーー」
ルナ「無理!!」
2号「…………」
ラパンが私たちを運んで進みます。
周りが高い山だった景色が、段々と低くなっていく。
ほぼ真っすぐの高速道路を走り、和歌山県に入っていきます。
真っすぐなら私だって……ねえ。 まあ運転させてあげますか……。
2号「ルナ?」
ルナ「だめだよー」
2号「まだ何も喋ってませんよ……」
ルナ「なあに?」
2号「県外まで2人でドライブなんて久しぶりですね」
ルナ「そうだねー、いつぶりかなあ?」
2号「去年の秋とかでしょうか?」
ルナ「えっ!そんなにかあー」
2号「はい、最近は県内のカフェばかりでしたからね」
ルナ「そうねえー」
ルナ「……ひろくんたち、ちゃんとごはん作って食べてるかなー?」
2号「やっぱり、みんなのことが心配ですか?」
ルナ「うんwまあねー」
ルナ「まあ、今日はいっぱい美味しいもの食べよ♪」
2号「はいっ」
30分後。
ルナ「うーん、もうそろそろ。 この辺よねえ?」
2号「えーと、あれじゃないですか? あっ!ありました!」
着きました。海が見えるカフェです。
店内は白を基調としていて、壁には船の絵が飾られています。
わあ、清潔でおしゃれなお店です。
何故でしょう? こっちには土偶も置いてあります。 なんで……?
私たちは土偶の横の窓際の席に座り、スイーツと紅茶を注文しました。
ルナ「うわあー海キレー♪」
2号「本当ですねー」
ルナ「よくこんないい店見つけたねえー」
2号「ずっと来てみたかったんですよ!」
トコトコ…。
店員「お待たせしましたー。 紅茶とみかんタルトです♪」
ルナ「おおー! かわいいー!」
2号「これだ……これですよー!」
綺麗な陶器に注がれた、温かい紅茶。
そして甘い香りのするタルトの上に、みかんが綺麗に並べられています。
2号「ルナー、タルトを持ってください!私、写真撮ります!」
ルナ「……こう?♪」
カシャッ。
2号「良いですね~海をバックにして可愛く撮れてますよー!」
ルナ「じゃあ……こうかしら~♡」
2号「ナイススマイルです!」
カシャカシャカシャカシャカシャカシャッ!
土偶 (はよ…くえや)
……いいですね。
とてもいいです。 ルナもパシャリ、お店もパシャリ。
この土偶もパシャリです。
土偶もニッコリとしてるように感じます♪
ルナ「いただきまーす♪」
2号「いただきます!」
ぱくっ。 ぱくっ。
ルナ「…………!」
2号「…………!」
ルナ「おいしー!」
2号「おいしいですね~!」
カスタードタルトの甘みと、上に乗ったみかんの酸味が合わさって。
口の中が甘すぎず、とても爽やかです。
はあ~はるばる来た甲斐がありましたっ!
や、やはり私のリサーチは間違いありませんよっ!
どやあ。
2号「ねえルナ?」
ルナ「なあに?」
もぐもぐ。
2号「ひろさんとはこういうお店、行ったことあるんですか?」
ルナ「ひろくんと?ある訳ないよーw 2号も知ってるでしょ?w」
2号「まあ、はいw」
ルナ「行ってもねー、町中華とか定食屋さんとかだしw」
2号「想像できますw」
ルナ「でも、ひろくんはお家のごはんが一番好きだから……」
2号「はい……知ってますよ」
……今が一番、可愛く見えます……。
カシャ。
ルナ「早く食べなよーw」
2号「そうですねw」
その後。
2号「ルナ!あそこのお店に入りましょう!」
ルナ「おっけー♪」
ぱくり。 あむっ。
2号「次は、マグロ丼なんかどうです?」
ルナ「行くかー!」
ガツガツ…。 パクパク…。
2号「あ、あそこにみかんソフトクリームが売ってます!」
ルナ「お、おう」
……あむっ。
2号「さ、最後に……みかん……大福……」
ルナ「う、動け……ない……」
…………。
ルナ・2号「……お…み……や……げ……」
2号「わ…私が……運転……」
ルナ「……き……却下……」
……もう食べられません。 ……幸せです。
ブーーーーーーーーーンッ。
夜ーー
……ブーーーーーーンッ。 キイー…。
ガチャ…。
ルナ「…ふう」
2号「…はあー」
とことこ…。
7号「……おかえり」
ルナ「ただいまあ。 はい、おみやげー」
7号「……うおお、みかんだいふく!」
7号「……かんしゃ」
とっとっとっとっ…。
ルナ「喜んでくれてるねえ」
2号「良かったです」
……ガチャ。
……ドカドカ。
ひろ「おーい!ルナー! めしー作ってー!」
ルナ「はあーい♪」
2号「ふふっ」
……やっぱり、ここが一番ですね。 ルナ。




