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【エピソード 039】 調、和音、音階の「長」と「短」の答えは、鍵盤モノサシにある。6度を半音で数えるより、鍵盤モノサシの見本と比べる。

【前書き】

なぜ記号だらけの楽譜を見て、音にできるのか?

初心者向け楽譜の謎解きエンターテインメント。


▼ 登場人物

ハル、ミッツ、ステラ、ショージ …… 同じ中学校の生徒。

ヤッ子 …… 理科教師。プライベートでジャズピアノ。


楽譜の読み方「楽典」を、アニメ脚本っぽい形で説明します。


「一方的に教えるのではなく、疑問に応える」「アニメ表現を利用」です。




オリジナル『ガクテン』または『ガクテン♪ソフト版』から、「余計な物語りは不要、要するに音楽の話だけ」の需要に応えた、楽典に特化したものです。


そのため、ドラマチックな「キャラの魅力」「ラブ要素」「ジョーク」は無くなりました。


唐突に音楽の話になる「教育アニメ(エデュテインメント)」となりましたから、ストーリーには違和感があります。


「再放送や、Blu-rayの、長期的な繰り返し需要の視点から、web小説よりも、アニメで説明したい」という気持ちが強いです。




人間ドラマも含めたもの、アニメ化に向けての自由度(情報の取捨選択、話数変更など)は、オリジナル『ガクテン』または『ガクテン♪ソフト版』を、ご覧願います。


ここでは、人間ドラマなどが無く、音楽の情報だけが、連続している。レトロSFの宇宙食のように、味気の無いものです。



◆ ご感想を頂けると嬉しく思います。ログイン不要ですので、お気楽に一言をお願いします。


◆ 「評価」はログイン必要ですが、「感想」はログインせずに、どなたでも書けます。


【エピソード 039】 調、和音、音階の「長」と「短」の答えは、鍵盤モノサシにある。6度を半音で数えるより、鍵盤モノサシの見本と比べる。


ステラ「「3度」っていうのは、聞いたことがありますけど。音符の玉が、くっ付いているんですよね」


ショージ「指折り数えるんだよ。「ド、レ、ミ」とか「レ、ミ、ファ」とか、順番に」


ステラ「♯と♭は、どう数えるんですか?」


ショージ「まずは、数えてから。その後で、♯と♭を考える」


ステラ「先輩達が、長3度とか短3度とか言っていて、3度はわかるんですが、長とか短が、よくわからなくて」


ヤッ子。微笑んでハルに言う。「早坂君なら、説明できるか? 「他人に説明できて、初めて自分で理解できる」といわれるしな」


ハル「はい」


ハル。他人に説明するのが初めてなので、少し緊張。「トロンボーンのポジションの刻みは、ギターのフレットの刻みと、意味は同じ。今は説明のために、刻みの幅は考えない、刻みの数だけで、えーっと、説明するよ」


ステラ「はい」


ハル「刻みのどこから始まっても、この幅……」両手で、4つ分の幅を表現。「……この幅が長3度だとすると、どこから始めても……」両手を移動させる。「……長3度。」


ハル「さっきより、少し狭いと短3度で、どこから始めても短3度」両手の幅を少し狭くし、同じように両手を移動させる。


ステラ「あ、距離ですね」


ハル「そう、距離。普通は、音痴だと「音程が悪い」って言うけど、ここでは「どれくらいの距離か」ってのが、音程」


ハル「今は、「長い、短い」で、曖昧に腕の幅で表現したけど、刻みの数を数える」


ステラ「じゃあ、必ず、刻みが3つ離れていたら、短3度なんですね」


ハル「そう! その通り! と、言いたいけど、ド、レ、ミと指折り数えることとセットにする」


ステラ「セット?」


ハル「そう、セットにするってのを教わっていなかったから、バラバラに考えるから、よくわからない」


ハル「ド、レ、ミ♭なら3度。でも、ドからレ♯なら2度」


ステラ「2度ですか?」


ハル「そう、レ♯とミ♭は、ピアノでは同じ鍵盤だから、刻みの距離も同じ。でも、その前に指折り数えたから、同じ距離でも、2度と3度の、呼び名が違う」


ステラ「なるほど。よくわかりました。でも、すぐに忘れそう」


ハル。困ったように、頭を掻きながら、上体を起こす。「そうなんだよ。半音を、つまり、刻みを数えるのと、指折り数えるのを、両方を数えると、ややこしいんだよな」


ヤッ子「早坂君。音楽の先生からもらった、鍵盤モノサシを持っているかい?」


ハル「はい、あります」取り出す。そこには、左側の鍵盤には低いドから上に向かった音程が書かれてある。右側の鍵盤には、高いドから下に向かった音程が書かれてある。


ハル「あっ、そうだ、これだよ。ステラ、これを見てごらん」


ハル「低いドから上に向かうと、必ず「長」か「完全」のどちらか。逆に、高いドから下に向かうと、必ず「短」か「完全」のどちらか」


ハル「必ず「長」か「完全」というのは、何らかの理由かは知らないけど、偶然にこうなっているから、暗記に大いに役立つ、利用できる」


ハル「だから、3度があったら、「この3度は、「ドからミ」と「ラからド」のどっちと同じか」で判断すればいい」


ハル「2度と3度以外の、4度とかもっと長い距離なら、トロンボーンのポジションで半音を数えるのが大変だから、この鍵盤モノサシが便利だね」


ハル「先に「何度かな?」と指折り数えて、どっちと同じかなで、長と短のどちらかを確認する」


ステラ「じゃあ、6度だったら、えっと、ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ。ドからラまでの距離と同じなら長6度、ですね」


ハル「そう! ドから上に向かうのと同じなら長6度、短ければ短6度」


ヤッ子「ところで、早坂君。ここ、長和音なら、根音から長3度だから、3度音から5度音までは短3度だな」黒板の、全音符を3つ積み重ねた箇所を指す。


ハル「はい」


ヤッ子「だったら、説明をしっかりと、詳しくするためには、「3度音から5度音までは短3度」ということを書くべきだと思わないか?」


ハル「え? あっ……、ああ、そうかも、です」


ミッツ「決まっているんだから、書かない方がいいかも……ですか?」


ヤッ子「その通り」


ステラ「どういうことです?」


ミッツ「今は、できるだけシンプルな説明をしてるでしょ。長調のところに「短3度」って書くと、紛らわしい。「長」の話に「短」が混ざるから。どうせ決まっているんだから、紛らわしいのは、書かなかったの」


ステラ「決まっているんですか……」


ミッツ「そう。「犬が西向きゃ、尾は東」ってこと」


ハル。ステラに補足説明をする。「今は、3度の長短の疑問から、鍵盤モノサシで確認する方法を知ったよね」


ハル「ここで、一旦は区切りとして、次は、音程の足し算の話にしたいんだ」


ステラ「はい」


ハル「それを、今にするか、何かの機会の時にするかだけど、せっかく長和音と短和音の話があるから、今にしようってこと」


ステラ「はい」


ハル「そこで、ヤッ子先生は「教えるべきか、どうするか」の問い掛けをして、ミッツは、「情報過多」を心配したってこと」


ステラ「ややこしいんですか?」


ハル「うん。ミッツが、「長」の話に「短」が混ざるからって言ったとおりだ。でも、頑張って説明してみる」


ステラ「お願いします」


ハル「有名な「ドミソ」の和音を見てみよう」鍵盤モノサシを机上に置く。ステラと、顔が近付く。


ハルとステラは、向かい合わせ。鍵盤モノサシは、黒鍵側がハル、白鍵側がステラになるように置かれている。ステラ側からは正しく、ハル側からは逆さまに見える向き。


ハル「両手を使ってもいいから、3本の指で、「ド」「ミ」「ソ」の場所を指していてね。動かさないように」


ステラ「はい」


ハル「ドからミまでは、ここに書いてある通り、長3度だよね。それから、ドからソまでは、完全5度。これも、鍵盤モノサシに書いてある、そのままだ」


ステラ「はい」


ハル「そこで、ヤッ子先生が、教えたらどうかと言ったのは、ミからソまでの距離は、長3度か、短3度か。どっちだと思う?」


ステラ「これは……、どっちでしょう?」


ハル「3度には、長3度と短3度以外にも、種類はあるけど、答えは鍵盤モノサシにあるよ。というのは、鍵盤モノサシは、入門用として、よく使うものが書かれているから」


ステラ「あのぉ、言いにくいんですが」


ハル「どうした?」


ステラ「あたしの、自分の指が邪魔なので、指を離して数えたいんですが」ステラ自身の指が、鍵盤の下の音程を示す文字を隠している。ステラの指を透かして、音程の文字が点滅して、これを見たいと視聴者に知らせる。


ハル。慌てる。「あっ、ごめん。いいよ、離して」


鍵盤モノサシの向きが逆の場合、ステラは「早坂さんの指が邪魔なので」のセリフになる。


ステラ。指を鍵盤モノサシから離して、半音を数える。「ドからミ」の長3度とは違う。「ラからド」までの短3度と同じことに気付く。


ステラ。笑顔で回答する。「短3度です。この鍵盤モノサシには、「3度」が2つあって、「ラからド」までの短3度と同じ距離です」


ハル「その通り。さすが。今は、有名な「ドミソ」の和音だったよね。これを含めて、全部の長和音は、「長3度」と「短3度」の組み合わせは「完全5度」なんだ」


ハル「音程では、「3+3=5」という計算になるのは……」


ステラ。ハルの言葉に被せるように。「2つの「3度」を繋げるから、「ミ」が「のりしろ」のように、重なるんですね」


背景に2本の紙テープを表示する。それぞれ「ド レ ミ」「ミ ファ ソ」と書かれている。2本を繋げて、長い1本にする。その時、「ミ」が重なる。


ハル「そう。「ミ」が重なるから、「3度+3度=5度」になるんだ」


ハル。黒板に書かれている、音符の玉の近くに移動する。


ハル「これ、これだよ。どんな長和音も、これなんだ」


ハル。黒板の長和音の玉の、根音から3度音までの左側の「長3度」を指す。根音から5度音までの右側の「完全5度」を指す。3度音から5度音までの左側に、「短3度」を書き足す。


ハル「この、長和音なら必ず「長3度」「短3度」「完全5度」に決まっているから、「犬が西向きゃ、尾は東」ってこと」


ステラ「そういうことですか」


ヤッ子「もちろん、曲によっては途中から長調と短調が入れ替わったり、長調かと思えば、短調の特徴があったりするがな」


ヤッ子「人間が、必ずしも男女のどちらかに分類できるとは限らないように、音楽も、必ずしも長調か短調に分類できるとは限らない」


再度、背景に、音階の名が、いくつか飛び交う。「ブルーノート」「教会旋法」「全音音階」「五音音階( )ペンタトニック)」「琉球音階」「都節」などなど。


ヤッ子「だから、宇宙人向けの、かなり限定的な説明をした」


次回は …… 【エピソード 040】 テレビのスタジオ収録(1)五線のそれぞれの線の名前。加線とオッターバ。拍子記号の「C」。ウンポコ・モッソ。リストがナルシストのポーズ。モーツァルトと平賀源内が似てる。



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