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【エピソード 036】 3連符の「タンタタンタ」はシャッフル、「タラタタラタ」はクラシック。シャッフルからスウィングに。タイ付きシャッフル。「sfz」はフォルテの仲間じゃない。

【前書き】

なぜ記号だらけの楽譜を見て、音にできるのか?

初心者向け楽譜の謎解きエンターテインメント。


▼ 登場人物

ハル、ミッツ、ステラ、ショージ …… 同じ中学校の生徒。

ヤッ子 …… 理科教師。プライベートでジャズピアノ。


楽譜の読み方「楽典」を、アニメ脚本っぽい形で説明します。


「一方的に教えるのではなく、疑問に応える」「アニメ表現を利用」です。




オリジナル『ガクテン』または『ガクテン♪ソフト版』から、「余計な物語りは不要、要するに音楽の話だけ」の需要に応えた、楽典に特化したものです。


そのため、ドラマチックな「キャラの魅力」「ラブ要素」「ジョーク」は無くなりました。


唐突に音楽の話になる「教育アニメ(エデュテインメント)」となりましたから、ストーリーには違和感があります。


「再放送や、Blu-rayの、長期的な繰り返し需要の視点から、web小説よりも、アニメで説明したい」という気持ちが強いです。




人間ドラマも含めたもの、アニメ化に向けての自由度(情報の取捨選択、話数変更など)は、オリジナル『ガクテン』または『ガクテン♪ソフト版』を、ご覧願います。


ここでは、人間ドラマなどが無く、音楽の情報だけが、連続している。レトロSFの宇宙食のように、味気の無いものです。



◆ ご感想を頂けると嬉しく思います。ログイン不要ですので、お気楽に一言をお願いします。


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【エピソード 036】 3連符の「タンタタンタ」はシャッフル、「タラタタラタ」はクラシック。シャッフルからスウィングに。タイ付きシャッフル。「sfz」はフォルテの仲間じゃない。


ヤッ子「ところで、シャッフルの書き方で、ちょっと惑うのがある」黒板に音符を書いて説明。


さっきの、ミッツの( )1)から( )6)とは別な位置に書く。


一番上に、( )1)8分音符、4分音符、8分音符。


その下に、( )2)8分音符4つを、2つずつ符桁で繋げる。中央の2つの8分音符( )符桁は違うセット)を、タイで繋げる。


その下に、( )3)8分音符の3連符だが、1番目と2番目がタイで繋がる。これを左右に並べて2セット。左のセットの右端と、右のセットの左端を、タイで繋げる。


ヤッ子「基本は「タンタタンタ」だが、これがタイで繋がっているので、「タンタアンタ」となる」手拍子しながら、タイで繋がっている歌い方と、繋がっていない歌い方の中間のように、「タンターンタ」ではなく「タンタアンタ」と歌う。


ハル「複雑だ」


ヤッ子「このように、手拍子とずれているのが、シンコペーションだ。シャッフルしていても、していなくても、このようなずれがシンコペーションだ。きっと、何気無く聞いている曲の中にも、こんな曲はあると思う」


ハル「それなのに、楽譜を読むとこんなに複雑だったんだ。楽譜って、いやだな」


ヤッ子「時によって、人によって、場面によって異なるだろうが、楽譜を読めないから、誰かに模範演奏をしてもらってばかりなら、いつまでも楽譜を読めないままだぞと、非難する意見がある」


ヤッ子「確かに、模範演奏が無く、楽譜だけを資料とするなら、困ることになるだろう」


ヤッ子「将来を見据えて、真剣に音楽をするのなら、自分で楽譜を読み解く技術は欲しい」


ヤッ子「しかし、早坂君のように、演奏の練習を目的としていないなら、こうなるだろう」


ヤッ子。2頭身で、髪の毛だけハルと同じに、または、髪の毛と制服だけハルと同じになり、寸劇。


背景も、ハルとミッツも、そのままで、ヤッ子だけが2頭身になる。ゆるキャラの着ぐるみや、子供向けステージの着ぐるみのような、2頭身になる。


ヤッ子「知っている曲の楽譜を読んで、「へえ、楽譜では、こう書くのか」と面白がる」


ヤッ子「よっしゃ、「楽譜のままやってみようか」と、ゆっくり読む」


ヤッ子「そうしたら。「おおっ、本当だ、確かに聞いたのと同じ演奏だ」と喜ぶ」


ミッツ「ヤッ子先生の寸劇だ」


ハル「一人だけ2頭身というのは、不気味だが」


ヤッ子。2頭身が終わり、いつもの姿になる。シャッフルの「タンタアンタ」が2小節分、全部がシンコペーションの音符を書く。


ヤッ子「これを歌うと……」手拍子しながら歌う。「……こうなる」


ハル「いい感じですね。どこかで聞いたことがあるような」


ヤッ子「では、これを、シャッフルしなければ、どうなるか」シャッフルせずに、『木星』( )ホルスト)の一部を歌う。『木星』だが、誤魔化しの歌い方で、全部をシンコペーションにする。


ミッツ「あ……」


ハル「『木星』だ」


ヤッ子「そうだ。今は見本を示す理由から、ちょっと誤魔化しながら歌ったがな」


ハル「シャッフルするのとしないのとで、比較したいので、両方をやってくれますか?」


ヤッ子「私がしなくても、自分でできるだろう」


ハル。やってみる。何度か試行するうちに、できるようになる。「ああ、なるほど、こんな感じなんだ」


ヤッ子「私の姉は、シャッフルに慣れていなかったから、シャッフルしていないのなら演奏できたが、シャッフルしていたらできなかったんだ」


ミッツ「そうですか? あたしは、少し惑うけど、できますよ」


ヤッ子「蜜霧君は、ポピュラー曲もしていたから、慣れているのだろう。姉は、クラシック以外は禁止されていたから、大人になってから、急に楽譜を渡されたから、その場での演奏は無理だったんだ」


ハル「禁止って、そんなことが、あるんですか」


ヤッ子「意外と思われるだろうが、3連符のクラシック曲に慣れていても、姉にとっては、シャッフルは違うものだった」


ヤッ子「シャッフルは「タンタタンタ」で、クラシック曲は「タラタタラタ」だ」


ハル「違いがわかりません」


ミッツ「全然、違うでしょ」


ヤッ子「この違いだけでなく、シャッフル記号を見て、頭の中で3連符に変換するのも不慣れ、踊れるように裏拍のアクセントなんて、経験が無かった」


ミッツ「その場で、急にってのは、無理ですね」


ハル「ところで、この楽譜で演奏したら、どうなるんですか?」さっき、ヤッ子が黒板に書いた、必要な部分だけの簡単な楽譜。または、ジャズピアノの教則本から、サンプルになりそうな曲。


ヤッ子「そうだな。話が横道に逸れたか。この楽譜のまま演奏すると……」平坦な演奏をする。「……単に、ああ、演奏しているんだなっていう感じだな。シャッフルしているが、スウィングの感じがしないだろう」


ハルとミッツ「うんうん」


ヤッ子「ここに、強弱記号を付けると」楽譜に、色違いのチョークで、フォルテ、ピアノ、アクセント、sfz、フレーズを記入。「こうなって、演奏すると」演奏。


黒板の楽譜なら、色違いのチョークを使う。教則本の楽譜なら、ミッツから了解を得てから書き込む。


ハルとミッツ「ほぉー」


ヤッ子「普通は、楽譜にこんなに強弱記号は書かれていないが、演奏の工夫でこうなる」


ヤッ子「「楽譜の通りに演奏しても、面白くない」というのは、強弱記号の無い楽譜の通りにってことだ」


ヤッ子「ゴチャゴチャと強弱記号が書かれた楽譜を渡されたら、楽譜の通りに演奏しているうちに、強さの加減も工夫できるようになる。見本を示すことで、いわゆる「発想の殻を破る」の、きっかけが期待できる」


ハル「これがフォルテ、これがピアノ。フォルテやピアノは、「ここから」の場所に書くけど、「ここまで」の印は無いんですね」


ヤッ子「そうなんだ。新たな強弱記号が現れたら、「そこまで」が明確だな。AメロからBメロになる箇所までということも、あるだろう」


ハル「これは?」sfzを指す。


ヤッ子「スフォルツァンド。アクセント記号のひとつだな」


ハル「フォルテよりも強いんですか?」


ヤッ子「これは、フォルテやピアノの仲間ではなく、アクセント記号だ。アクセントは、「この音符だけ」だろう」アクセント記号を指す。


ヤッ子「スフォルツァンドは文字だから、フォルテの仲間のように思えるが、音符に付くアクセントだ」背景に、フォルテ「f」と、スフォルツァンド「sfz」を並べる。


無地の画面に、次々と記号が入って来る。範囲を示すフォルテ「f」などの仲間と、音符に付くアクセント記号などの仲間。スフォルツァンドが登場し、どちらの仲間か迷いながら、アクセント記号の仲間に合流する。


ヤッ子「これ……」別な箇所のアクセント記号を指す。「……と同じ意味だが、私はここでは、「とても強く」の意味で用いた」


背景で「sf」「fz」「sfz」の3種類の書き方を表示する。


ハル「あっ、そうだったんだ」


ヤッ子「楽譜には、音符だけでは表せない作曲者の気持ちを、様々な記号や、時には言葉を添えて伝えることがある」


ヤッ子「かと思えば、それらの記号などをほとんど書かない作曲者もいる。曲想は演奏者に委ねるのか、細かく書かなくても伝わると思っているのか、それは作曲者に聞かなければわからない」


ハル「作曲者の意図が明確なら、それに従うのが、「正しい演奏」なんですね」


ヤッ子「正しいかは、誰が判断するかは、わからない。私はただ、自分の好みに合うかということと、何らかの資料を紹介するだけだ」


次回は …… 【エピソード 037】 フォルテは「ハルくん、好きー!」。「長調」「短調」は、よく使う鍵盤の選び方の名前。教会旋法の『グリーンスリーブス』をニ短調っぽく書く理由。乱暴な「大雑把」の説明。



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