第4話 成長と事件
「さて、ミヤ、練習していこうか」
「はい、よろしくお願いします」
ミヤの家の前で魔法の練習が始まった。
「まず、自分に魔力があるかどうかを確かめてみようか」
「え、どうやってやるんですか?」
「鑑定を自分にすればいいだろう?」
ミヤのおじいちゃんが苦笑いして話を聞いている。
「え、鑑定って自分にできるんですか?」
「当たり前だろ?鑑定なんだから、自分も鑑定できるだろう。したことなかったのか?」
「はい、今まで自分の身を守るために、周りの人や魔物にしか使ったことがなかったです。」
「そーか、じゃあ、初めてで少し怖いだろうが、やってみろ。」
「はい、わかりました。」
ピロン鑑定結果
ミヤ 人間( ) レベル3
下まで見るミヤ
魔法適正◎
「え、魔法適正あるの!?」
「そーじゃろう?あるじゃろう?」
「はい!でもじゃあなんで使えないんだろう…」
「知らん。」
「え、知らんって…」
「だが、練習すればできるようになるじゃろう」
「頑張りますけど…」
「じゃあ、まずは、わしの魔力を流すから、魔力というものがどーやって身体に流れるかを感じてみろ」
「…わかりました」
「ほんとに大丈夫ですか?」
ミヤのおじいちゃんが心配そうに聞く
「なんとかなるじゃろう。やるぞ」
八雲からミヤに魔力が流れる…
「なんか、痛いです…」
「他人の魔力じゃからな。少し違和感があるんだろう」
「痛い、なんかめちゃくちゃ痛いです。」
急に倒れ込むミヤ。
「八雲さん、これ、ヤバくないですか!?」
「わしの魔力と相性が悪かったかもしれん。」
「どーするんですか!?」
おじいちゃん2人が焦る中、ミヤは意識を失う。
「カイン、お主の魔力を流せ、そしてワシの魔力を押し出すんじゃ」
「八雲さん、あなたの魔力を押し出す量って、私死んじゃいますよ?」
「何言ってる、貴様は死なないだろう!」
「いや、そーかもですけど…あーもー、わかりましたよ!」
数時間後
「ん、んー…」
ミヤが目覚めた。
「私、何してたっけ?」
「目が覚めたか、ミヤ。」
「あ、八雲さん、おはようございます?」
「もー夜になってしまった。」
「あ、寝過ぎちゃいましたか?笑」
「すまない、わしのやり方はダメだったようだ」
「いやいや、私の練習のためにやったことですから、気にしないでください。」
「そーかもしれんが…」
「ほんとに大丈夫ですよ!私は元気ですし!まあ、やっぱり魔法が使えそうにないのは少しショックですけど…」
「あ、それは解決したぞ?多分もう使える」
「…」
「…」
「え?」
「ん?聞こえなかったか?使えるようになってるぞ?」
「魔法を!?」
「ああ、まあ、そーだな。」
「ファイヤー…」
「待て、外に行け!」
ミヤが呪文を唱えようとすると八雲が焦って止めた。
外に出て、改めて唱える。
「ふぅ〜…ファイヤーボール」
思わず目を瞑ったミヤ。
ドカーン。
突如大きな音が聞こえ、驚くミヤ。
「え、なんですか!?魔族ですか!?」
「はっはっはっ、外に出て正解だったな。」
八雲の嬉しそうに言った。
「よかったな、ミヤ」
おじいちゃんも嬉しそうに、潤んだ目をしながら言った。
「…?」
ミヤが目を開けると、家の前にあった山がくり抜かれていた。
「え、これ私が!?」
「威力が強すぎるな。次やることは魔法の制御だな。」
「はい……頑張ります。」
ミヤの目から涙が溢れていた。
「さあ、一旦ワシの家に帰るかの。」
「はい、わかりました!」
少しの沈黙があった。
ふと、ミヤの頭に疑問が浮かんだ。
(あれ、待って、なんで八雲さんは私の鑑定のこと知ってるの?私誰にも話してないのに。)
「あの、八雲さん、なんで…」
ミヤが質問しようとしたら、
「ミヤ、準備できた。帰るぞ。」
と八雲が言った。
質問するタイミングを逃したので、ミヤは途中で聞くのをやめた。
行きと同様にすぐに八雲の家に到着。
黒豹の3人が家の周りをウロウロしているところに急に2人が帰ってきた。
「うわ、なんだ!?」
ミヤも思わず、
「うわ、びっくりした!なんでここに?」
と言った。
「2人は今、どっから来た?」
虎が質問した。
すると八雲が
「何を言ってる?今、家から出てきたぞ?」
と、答えた。
「そんなはずは…」
ミヤも話を合わせて、
「はい、今出てきましたよ?」
と答えた。
「それよりも、近くでかなりでかい魔力反応があったんだが、何か知らないか!?」
「私魔法が使えないので、魔力反応とかはイマイチ…」
「ワシも知らん。」
3人は納得していなかったが、宿舎へ帰って行った。
「次からはちゃんと行き先の状況を確認できるようにしよう。」
「そんなことできるんですか?」
「普通にできるだろ?」
「うん、普通じゃないです。」
少しずつ普通じゃないことに慣れてきたミヤであった。
王都。
「王様、至急ご報告が」
「どうした?」
「ある村で大規模な爆発があった模様。もしかすると魔族の侵攻かもしれないとのこと。」
「魔族!?そんなはずは…、急ぎ調査するようにしろ」
「かしこまりました!至急調査します」
ミヤの初めての魔法が大騒ぎとなっていることを本人は知らない。




