第41話「くノ一たちの湯煙大乱闘!? そして忍び寄る黒い記憶」
「いやあ〜〜! 湯、最高ぉぉぉ!!」
楓の声が、森の奥にある隠れ温泉に響き渡る。
任務を終えた蒼たちは、しばしの休息として師匠に勧められた“療養の湯”へやって来ていた。
湯気がもうもうと立ち込める中、女四人、素肌をさらして温泉三昧。
「……肩、こりすぎじゃない?」
紅が蒼の背後に回り、首筋をマッサージし始める。
「あぁ〜〜……そこ、気持ちい……っ! でもっ、あんまり触られると……っ」
「なによ、蒼のくせに、反応可愛すぎ」
紅がニヤリと笑ったその時、
ぷるんっと蒼の豊満バストが湯の中で跳ねた。
「うっ……こ、これは……お湯のせいだろ!? なあ!?」
「ほぉ……つまりお湯のせいにするわけね」
「ぴぎゃああああ! や、やめろ紅〜〜!」
二人の湯けむりラブコメ騒動に、楓とZEROも反応。
「ふふ……蒼ちゃん、今日は随分と開放的ですね」
楓が悪戯っぽく笑い、手に持った小さな桶を持ち上げ――
バシャッ!
「うぎゃっ!? な、なんの攻撃だ楓っ!」
「“お湯バクダン”よ♪ それとね……この温泉、実は“触れた相手の気持ちが一時的に伝わる”特殊効果があるって、聞いたの〜」
「な、なん……だと……?」
そのとき、ZEROがゆっくりと蒼の背中に手を置いた。
「蒼……今、ほんの少し……寂しいって思った」
「えっ……?」
「無理して笑うな。お前の“中の誰か”が、泣いてた」
――“中の誰か”。
それは、蒼の中に眠る“焚火”か、それとも“烈火”か。
ふと、脳裏に浮かぶ断片的な光景。
(……逃げて……! そこに近づいちゃダメ……!)
(誰だ……お前は……! いや……俺か……?)
蒼の視界がふわりと揺れる。
「蒼!? 大丈夫か?」
紅が慌てて体を支える。
「……あ、ああ、大丈夫……少し湯当たりしただけ……」
だが――その額には、かすかに黒い印のようなものが浮かんでいた。
ZEROがその印を見て、ひとこと呟いた。
「“刻まれた魂”。やはり、お前はただの転生者じゃない」




