バルドル語録 p02
●朝飯前ってつまり起きてすぐにやるってことさ
― だって、人間は何かを食べた後にすぐ動くとお腹が痛くなるのだろう?
●『峰に刃はかえられない』から、作戦を教えておくれ
― どんなに頑張っても、峰じゃあモンスターを斬れないからね。
●まさに『魔法使いに聖剣』だね!
― 言い換えるとすれば、シークに僕。つまり最強ってことさ!
●『無責任を負う』
― 不確かな事に責任を負うのは難しくてね。
●『バスターは食わねど高い装備』
― 食事なんか後回しだ。装備を揃えてどんどん戦って貰いたいものだね!
●僕は、塩は苦手だね。塩なんか『贈られた』ら宣戦布告だよ
― 武器に塩をプレゼントだなんて、どうぞ錆びて下さいって言いたいのかい。
●『33セーテの聖剣にも16.5セーテの魂』(33セーテ=約1寸)って言うじゃないか
― ちゃんと大切にしてくれないとね。
●僕の『剣情』はアダマンタイトよりも固く、そしてアダマントの甲羅より厚い
― 石より硬いだとか、見た事もない海よりも深いと言うよりは、もっとだと主張したかったのさ。
●『忠剣』としては一太刀でいきたいのだけれど、異存はないね
― 僕はシークに忠誠を誓っている。そしてシークは僕に忠誠を誓っている忠人なのさ。
●その判断は僕の『一振りよがり』では下せない
― 僕の太刀筋はシークがいてこそなんだ。シークの事も尊重しておくれよ。
●僕とシークは、最近いつも同じベッドで眠る程の仲になっているのだから
― 読んで字の如くさ。僕達は毎日同じベッドで寝ているんだ。
●僕だってちゃんと休んで自己回復しないと、金属疲労とアダマンタイト疲労が怖いからね
― 僕が疲れているんじゃない。素材が勝手に痛んでしまうのさ。
●斬り足りない! もう我慢できないんだ、斬り足りたいんだ!
― 満足したいんだ、足りたい。足はないけれどわかるだろう?
●剣権も人間の前には『刃』が立たない
― そうなんだ。僕達は結局、操って貰わなくちゃ権利の行使が出来ないんだよ。
●褒めて死ぬなんて、余程相手の心拍数を上げるのかな
― 僕はあまりシークを褒めない事にするよ。褒め殺しなんて、シークが死んでしまったら大変だ。
●他剣の『一振り』見て我が『一振り』直せってやつだね
― 僕程の剣になるとブレたりはしないんだ。だからこのことわざは僕あてじゃないんだ。
●『癒し系』は褒め言葉じゃないから注意しておくれ
― 斬ったモンスターを癒してもう一度斬ることが出来るってことなら、僕が癒され系だからさ。
●旅は『道ズレ』とはよく言ったものだね
― 旅の間、シーク達はよく道を間違えるんだ。
●『旨い物は少数剣』……なんて言うと、僕の『剣格』を疑われるね
― 素敵な事はみんなで分けようって事だけれど、1枚しかクロスがなかったらどうしよう。
●『赤の他剣』
― なんで青や緑じゃないかって? それをシークは教えてくれないんだ。
●魔法剣士、人を欺かなかった、だね
― シークは約束を果たした。予想外の事もいいけれど、期待通りというのもいいものだね。
●犯人は『俺は絶対にやってない』と言い張る。それと一緒だね。俺は優しくない、優しい事なんか何一つしないで生きて来たんだ、って
― シークは自分に自信が無さ過ぎるんだ。嘘つきなのかと心配になっちゃうよ。
●僕は優しいよ。見てよこの形状。幅広のロングソードなのに片刃!
― 斬ることを目的としているのに、斬らない事も出来るんだ。優しい以外の何物でもないよ!
●『刃』も磨かずに寝るとは情けない
― 自分の歯も僕の刃もちゃんと磨いて健康を保たなくちゃね。
●悪い予感に対してかなりの当たり屋だと思わないかい
― むしろ自分から当たりに行っているんじゃないかって思う時もあるんだ。
●『モンスターを追う者は山を見ず』
― 目の前の事に集中するべきだというのに、キョロキョロと……え、モンスターを探してくれていたのかい?
●『出るバスターは撃たれる』
― 隠れていなくちゃ、隙を狙うのはとても重要なスキルだよ。
●僕の主は『自意識僅少』で『柄』に負えないよ
― もうちょっと強気でもいいと思うのだけれどね。僕が励まさないとダメなんだ。
●『剣筋に尽くしがたい』
― 筆は持てないし、舌もないからね。
●シーク無しではいられないこんな刀身にされちゃって、まったくどう責任を取ってくれるのやら
― 僕をこんな風にしておいて、手放すなんて許さないからね!
●無い武器は振れない
― だからって魔法で剣を出すなんて野蛮な事はナシで頼むよ。
●『聖剣の柄も借りたい』
― 柄だけでもと思う気持ちは良く分かるよ。なんてったって聖剣だからね。
●他意識過剰
― 少しは自分の事を気にしたらどうなんだい?
●僕達は『番剣』ではないのでね
― 留守番をするのは苦手でね。
●尖ってこその剣なのだけれど、ここはこの『刃』が丸く収まった、という事だね
― 丸いよりも尖った方がいいに決まっているのだけれど。
●僕は『静物』だ、一緒にしないでもらいたいね
― 動物みたいにペット扱いするのはやめておくれ。
●流石は僕が選んだ主だ。持ち物に似たんだね
― シークってば、最近僕に似てきたと思わないかい?
●『斬りかかった剣』
― もう止められない、止まらない! そのまま振り下ろすんだ!
●僕の気持ちはもう先に行っているくらいだよ。早くおいで、シーク
― 先走る? ああごめん、僕は走れないんだ。
●みんな金と共に去りぬってやつだね
― 報酬を貰った人から帰らなきゃ、混雑しちゃうよね。
●長旅を耐えた僕達を労うために、ほんの数匹くらい倒してくれてもいいじゃないか
― 人間ってば暇さえあれば休もうとするんだから。
●『動物が現れたら食べ物と思え』
― ディーゴはいつもそう言っていたよ。
●『濡れ鞘』
― 僕は自分で濡れる事は出来ない! 濡らされたんだ!
●斬ると言うなら『お柄伝い』するけれど
― 僕の柄を握るその手から、シークの気力と魔力が伝わってくることを指すんだ。
●『刃痒い』ったら無いよ
― 羽虫が止まったみたいな、むずむずする感覚だよ。
●お願いだよシーク、この通りだ
― え、見た目じゃ分からない?
●怒った時は末代まで呪うのだから、笑った時は末代まで笑ってやればいいと思ってね
― 面白い事こそ語り継ぐべきだと思わないかい? それくらい面白いって事さ。
●君のはにかむような『笑声』は初めて聴いたよ
― 僕達の顔と言われても困るよ、どうせ笑ったら声が出るんだからいいだろう?
●『峰を張れる』からね
― 僕に胸はない。よくゼスタもビアンカに……おっと誰か来たかな。
●僕はとても心鉄が空いている
― 具体的におなかって何をする場所なんだい? 僕で例えるとどこかな。
●不親切な心遣いをどうもね
― 一応は敬意をこめないとね。
●『主剣公』である僕の事にも言及してくれても
― 物語の主役が人間だけだなんて、誰が決めたんだい?
色々な表現があって、人間の言葉ってとても奥が深いよ。
僕はいつも聖剣目線だけれど、人間もたまには物目線で喋るといい。
え、僕が人間目線で喋ればいいだって? もちろん、共鳴の時はシーク目線さ。
それじゃあ、僕が人間語を応用した時の言葉はこのくらいにしておくよ。
興味を持ってくれて、どうもね。
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