1/2
保護施設という名の
あぁ気持ち悪い、謎の吐き気が僕を悩ませる。「奇病患者保護施設への案内」と書かれた封筒が来てから、油っこいものを食べた時のように胃や喉にへばりつくような気持ち悪さが続いている…いや、この気持ち悪さは封筒が来た時よりももっと前からあった気がする。けれど、思い出せない。いつからこの気持ち悪さはあるんだっけ?「あの、降りないんですか?」目の前の中年女性が侮蔑の視線も隠さず話しかけてくる。いつの間にか、目的地に着いていたようだった。大きな西洋風の屋敷、とても立派だが所々壁が欠けて蜘蛛の巣も張られて雑草も伸びきってしまっている。掃除をしていないというより掃除しようとする人が居ないんだろう。だってここは保護施設という名のただの隔離施設である。奇病という治る見込みも原因も何も分からない病にかかった患者の。そして、僕も「花吐き病」という奇病にかかった患者である。今日から僕はこの施設で過ごし、恐らくここで一生を終えるだろう…




