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第0章 『極魔導師は転生する!』
この世界は退屈だ。
そう思うようになったのはいつからだろう。
俺はこの世界で『極魔導師デウス』と呼ばれ、最強の称号を持っていた。
そして数百年の時を生き………………飽きてしまった。
最強であることに何の意味があるのだろう。
ただただ退屈で何の新鮮味もない毎日を過ごす……。
気付けば、その生命の強さを示す『Lv』も9999。
これ以上新しいことがないという確信を持たせるには十分だった。
ーーーこうなったら、転生しかない。
俺はステータスをそのままに『Lv.1』に戻る『転生』を選んだ。
こうすればもっと強い生物と戦ったり、新しい魔法も覚えられる。
俺は周囲の仲間に『転生する』という手紙を残し、龍脈の集う霊山へ向かった。
「………よし、魔法陣の準備はこれでいいか……。」
転生魔法は大規模で、霊山中に数百個の魔法陣を刻んだ。
後は龍脈に魔力を流し込むだけだ……。
「さて、何百年後に転生するんだろうな~……。」
何百年後に転生するのか、どんな人間に生まれ変わるのか……。
俺は期待を胸に、身体に漲る大量の魔力を龍脈に流し込んだ………。
よろしくお願いします!