冬の向日葵(前篇)
最終エピソード掲載日:2020/01/03
生きていく気力が無くなっていた中年男、森山学はただ公園に座っていた。会社が倒産し職を無くした。何度も職探しに行ったが、何度行っても駄目だった。それを何か月も繰り返していた。もはや精神的に潰れていた。現実から逃れたくなり、いつしか自分だけが助かりたい気になり、結果、家族を忘れようとしていた。その時、その公園で、ある一人のホームレス「トコ」を助けたことから逆にそのホームレスの「大将」「コウジ」「インテリ」との仲間になることになった。ホームレス仲間では過去は詮索せず、名前もあだ名で生きていくことになっていた。自分も当然森山学を捨て「ダン」という新たな名前で生きていこうと考えていた。実際にホームレスになってみると社会的に無くす物は多かったが、逆に得る物もあった。今までに社会的には無かった自由を手にすることができた。段々とそれに慣れていき自分の第二に人生を家族と引き換えにして、それなり楽しんで生きていた。しかし、仲間の現実、つまり、年齢による「厳しさ」を感じ始めていた。と同時に本当の幸せとは、家族とは、安住の地とは何だろうか?葛藤を始めていた。
虚構の自由
2020/01/03 18:00