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94 濃厚な夜を…

更新遅れました~( ;∀;)


 「とりあえず、二人ともいく宛はあるのかい?」


 「いいえ…、私達のご主人である男爵様も男爵婦人も皆、殺されてしまったので…、行くところはありませんにゃ…」


 「もし、貴方達が良いのなら、暫く一緒に同行しないでしょうか?その方が安全ですわ…」


 「そうだのう…。ルイスの所に居た方が世も安全だと思うのだ…」


 クリステルとバハムートは、そう提案してくる。俺も彼女達を助けた以上、ここでまたさようならとする訳にもいかない気もした…。


 「ですが、貴方達についていけば…、迷惑がかかるかと思いますにゃ…。私達は戦闘には不向きなので…」


 「うん~っ!それなら心配いらないよ~っ!この異空間ストレージという箱の中に入っていればいいよ~っ!」


 コタースは部屋の片隅に置いてある異空間ストレージの箱を取り出し、ペルシアとチェルシーに見せる。


 「こ、この箱の中…、ですか?!」


 「そうそう~っ!ウチも初めて見た時はビックリしたよ~っ!!」


 「うんうん!ボクもビックリした!部屋も一杯あるから好きに使っていいよ!」


 俺は異空間ストレージに手を伸ばす。軽く吸い込まれる感覚がある。そのまま吸い込まれていけば異空間へと移動できるわけだ。


 「こんな感じで触れれば、中に入れるんだ」


 「す、すごいにゃ!!本当にいいんですか!?」


 ペルシアとチェルシーは異空間ストレージに手をかざすと、言葉を発する前に一瞬にして箱の中へと吸い込まれていく。俺も後を追うように、ストレージの中へと入っていく。




………。

……。

…。




 「な、なにこれ!?凄すぎますにゃ!! 」


 「本当にすごいにゃ~っ!!暫くここに居ていいの!?」


 二人は異空間ストレージ内の中に入れば、辺り一面の綺麗な原っぱと、その中にある大きい一軒家を見て、目をぱちぱちさせながら驚いている。


 「好きなように使って暮れて構わないよ?」


 「ルイスさんって、本当に勇者のルイスさんだよね!?魔族を殺し回っているって…」


 「そんなのは嘘なのじゃ!我もたくさん可愛がってもらっているのじゃ!ルイスに襲われたいのに襲ってこないのじゃ!」


 「へっ?」


 スルトは何か変な事を言い出している。これはやばい?


 「待つのじゃ…、まさか襲ってこないと言う事は我の事が嫌いなのじゃ?!」


 「ち、違うよ!!」


 「さっきから襲うとか意味がわからないですにゃ… どういう事?まさか本当は襲いたいのでは?」


 「やっぱりルイスは魔族の敵なのにゃ!?」


 なにか、ペルシアとチェルシーは襲 うの意味を勘違いして誤解しているようにも感じてしまう…。


 「スルト~っ!お前なぁ~~!誤解されてるだろー!」


 「や、やめるのじゃあ!!お、襲われる~っ!いや…、襲われてもいいのじゃ!なんなら脱ぐのじゃ!!」


 スルトは両手で服の袖をたくしあげようとする。


 「や、やめーい!」


 俺はスルトの頭を軽く手の平でぽんぽんと叩く。


 「うぅ~!なぜ襲ってくれないのじゃあ!!ヒナルやコタースやクリステルは襲うのに!」


 「それなら私もだよっ!!私も襲われたいのにっ!!アンタは私に興味ないの!?なんならフレアと一緒にする?!」


 「私も…です…。いつも脱いで待ってるのに…です…。冗談ですが…」


 クローディアやペルシアやチェルシーは何か分かったらしく「はっ!?」と気が付く…。


 「まさか、襲う…って!?そういう事ですにゃ!?」


 「あー…。本物のルイスはエロいのにゃ…」


 「や、やっぱりかー!!ルイスさんは変態さんだったんですね…。」


 「ち、違うわーっ!!」


 3人はそう言うと、爆笑しだす。ペルシアやクローディアは目に涙を浮かばせながら笑う。その表情を見ると、俺までもホッコリとした。魔族とか獣人とか関係ないよ。この世に生きる人間なんだから。




………。

……。

…。






 「今日は、ありがとうございましたにゃ!」


 「うん~っ!今日はウチもそっちで寝るよ~っ!獣人同士仲良くしよ~っ!」


 「いいねいいねっ!私、ラビット族の人、初めてだから嬉しい~!」


 「じゃあ、コタース?宜しくなっ!」


 コタースとペルシア達は俺の方を向くなり、手を振って建物の中へと入っていく。聞きたい事は色々あるけど、とりあえず今は落ち着かせてあげたい…。


 それから、俺達は異空間ストレージから出て、宿屋の部屋へと集まり今後の目的地の話をする。


 「…というルートで行けばよいのだと世は思うぞ」


 「ですな。拙者もバハムさんの意見に賛成でござる!砂漠地帯を無理して進むなら海沿いを歩いた方が安全だと思う気もするでござる」


 俺達は地図を広げながら、バハムートと、街内の偵察から戻ってきた仁さんの意見を聞き、砂漠から行けば色々と問題も発生するから海岸線を通って目的地のアスガルドへと向かう。それからしばらくして、明日からの予定も決まり、俺達は各自部屋へと入っていく…。




………。

……。

…。




 部屋で一人、ベッドに横になり天井を見つめる。偽物が何がしたいのか気になるし止めもしたいが、何せ情報が何も無い。俺がルイスだとこの地方で叫んだ所でどうしようもない。何か策があれば話は別だけど…。俺の育ての母の話を聞けば、アスガルド近郊にはまだ魔族達が隠れ住んでいる。だから彼らの話を聞きたい…。それからどうするかを考えたい…。そう思っていると…。


 「兄貴~!入るよ~」


 「お兄様~、お邪魔しますぅ~」


 俺の居る部屋のドアをノックして叩く音がしたと同時に、シューとエアロの声が聞こえた。


 「兄貴、ごめんな!夜遅いのに」


 二人はのそのそと俺の部屋に入るなり、俺が横たわるベッドの方へと歩いてきて、俺の横に座りだす。


 「お兄様。何か悩んでいますね…」


 「やっぱり、あの偽物の事だろ?」


 「ああ…。魔族を殺したり、人の恋人を寝取ったりして何が楽しいんだろうな…。ましてや俺のふりしてだよ?」


 シューとエアロは体を俺の体へと密着させてくる。


 「大丈夫だよ。絶対あれの事、ボク達が暴いてやるからさ!兄貴の味方は沢山いるんだ!」


 「はい。今度は私達がお兄様を守る番です。不安かもしれませんが…。絶対にあいつの事を私達が暴いて見せますっ!」


 「二人とも…、ありがとうな!」


 俺は、二人の頭をそれぞれ軽く撫でる。やがてシューが先に俺の唇を奪っていく。


 「んっ… ちゅ…」


 シューは深いキスをした後に一旦、唇を離して、待っていたかのように次はエアロが俺の唇を、小さい唇で塞いでくる。


 「はぁ…はぁ… くちゅっ…」


 俺の舌を暫くエアロの小さい舌で絡めてくると、エアロも一旦唇を離す。


 「兄貴…はぁはぁ…、僕…もうダメ…!」


 「お姉様!!ずるいですぅっ!!まず、私とお兄様としますっ!!」


 「ちょ、お前達…、皆に声…聞こえちゃう…」


 エアロが一番に産まれたままの姿になると、俺の下着を脱がして、俺のアレをエアロのアレにすりすりと擦り付けてくる。エアロはまるで媚薬でも飲んだかのように、顔をとろ~っとしたような 艶っぽい表情を見せてくる…。その後すぐに、俺の体からエアロの体温を感じた。俺の下半身がきゅん!となる。


 「…っはぁ…!!んっ…くっう!」


 エアロはやがて俺の上でぎこちない動きで腰を動かし始める…。


 「んぁっ!!だ、大好き…でしゅ…。お兄様…」


 再び、エアロは俺の唇の中に舌を入れてくると俺の舌を絡ませてくる。表情がうっとりとして頬を赤く染めていた…。


 やがて一線を終えると…。今度はシューが俺の上にまたがり一生懸命に腰を振りだす。シューもエアロとはまた違う表情を見せるけど官能的にも感じる。


 「っはぁ!! いっ……」


 「シュー…?まだ痛むの?あまり無理するなよ?」


 「だ、大丈夫…。まだ痛い…けど…。どうってことないよ… んぁっ!!くぅん…!! 兄貴の前の痛みに比べたら…全然余裕だぜ…」


 あのエルドアス攻防戦の時に一度は死んでしまい…。血の複製で体を昔に体に複製した彼女は、まだ初体験を済ます前の体に戻っていた。だから俺と初体験を済ました彼女はエアロ以上に痛かったらしく、行為を終えた後、エアロ以上に血も大量に出ていた。エアロとは同じ双子だけど、体の違いはあるみたいだ…。


 「ずっと…、ずっと兄貴を守ってあげるからな… だから離さないからな…」


 やがて、俺達の甘い吐息ともわっとした空気が部屋の中を充満させていた…。




………。

……。

…。



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