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52 今度はこっちの番。大切な"家族"と"仲間"と一緒にざまぁしますね!


 それからどれくらい時間が経ったのだろうか…。気が付けば俺達はしばらく寝ていたらしい…ベッドのシーツはめちゃくちゃだったし、赤い血がうっすらとも見える…。


 こちら側を向きうずくまりながら寝ているヒナル…。白い肌がより綺麗に見える。


 「ヒナル?ヒナル?」


 「ん… んっ…? う~ん…」


 ヒナルは目をゆっくり開ける…。開けるとニコットしてくる…。


 「とうとうしちゃったね…?しかも実のお兄ちゃんなのに… 激しすぎだよ…」


 「ごめんごめん!」


 「レイジお兄ちゃん…」


 あっ、そうか…。俺は向こうの世界ではレイジって名前だったんだ…。


 「レイジお兄ちゃ~ん」


 「何?」


 ヒナルはしばらく間を置いて…。


 「おにぃ~ちゃん!」


 ヒナルはキスをしてくる…。俺はヒナルの頭を優しく撫でる…。


 「お兄ちゃん。私ね…。もし、お兄ちゃんが生きていたら頭撫でてもらいたい!ってずっと夢みててずっと思っていたんだよ~」


 「夢がひとつかなった?」


 「うん!凄く幸せ…」


 「良かった。俺はずっと一人っ子思っていた…、幼馴染みに姉妹がいてさ。兄弟っていいなぁ~って思ってたんだ。俺も夢がかなったよ。しかも彼女になるなんて思いもしなかったし」


 俺は優しくヒナルを見つめる。


 「俺の本当の母さんってどんな人だったんかな?」


 「優しかったけど、怒らしたら怖かった!ニコニコしながらガチギレするから超やばかった!」


 「ガチギレ?超ヤバ?」


 「そっか…、私の居た世界の言葉だからね!」


 ヒナルはそう言うと、可愛い笑みを見せつけてくる。とても可愛くて、とても温かくなる。そんな笑顔だ。


 「それで、どんな意味の言葉なの?」


 「ん~っとね?ガチギレって言うのは本気で怒るって意味!!あと~、超ヤバは本当にやばい!とか言う意味だよ~」

 

 「俺もそういう言葉使ったら。ヒナルの居た世界でも通用するかな?」


 「何言ってるの?お兄ちゃんの産まれた所はその世界じゃ~ん?」


 「あっ!そういえばそうなるよな!あはは!」


 ヒナルは嬉しそうに「えへへ」と笑う。本当に俺は幸せだ…。それから俺達は色々な話をしてベットから体を起こす。


 「さぁってと、そろそろ起きるか…。帰らないと皆心配するからさ?」


 「うん! …あーーっ!シーツが!」


 「ん?」


 「シーツがべちゃべちゃだし血がついてるから!」


 「あっ…」


 「だって激しすぎだもん… お兄ちゃん…」


 流石にそのままにしておけないから、二人で洗うことにした…。



………。

……。

…。


 シーツを干してから、もう一度、地下に行き本当の母さんの事等、分かる事を探すつもりだ…。


 再び地下室に入り、めぼしいものを色々漁る。そこには、射影機で映した俺の育ての母親。赤い髪で黒いドレスが良く似合う…。


 「これ、お兄ちゃんの育ててくれたお母さん?」


 「うん。優しかったんだよ」


 「あれ…?このお母さん… 誰かに似てる…。うん…スルトを大きくした感じ?」


 確かに良くみると…。目元も似ている…。それにこの赤い髪…。記憶の中でしかないけど…。言われてみれば言われるだけそうだ…。


 更に探したら… 母さんが書いた字のような日記を見つける…。二人でその日記を読む…。


 その日記には、とある女神崇拝の教団の男、ホーエンがホムンクルスを作成する技術を復活させた事。自分よりも高いソロモン族を完全に根絶やしにするのが目的だった。自分の娘…スルトが狙われていた。彼女には夫の力を引き継いだ魔王の力があるから。


 「ちょっと待って!スルトってやっぱりあの子?!」


 しかし、彼女と離れてしまい、行方不明になってしまう…。探していたそんな時、一人の幼子が目の前に倒れていた。変わった服装だったから明らかに迷人だと分かった。戻ってきた魔王である夫と一緒にこの街に来た。皆は暖かく向かえてくれる。この子が目覚めた時、名前を聞くも聞き取れず、仕方なくルイスと名付ける… だってルゥイズィって言うから。あれからスルトを探しているが見つからない…。スルトはもう…。


 更に続く…。


 あの子には勇者の力があるのが分かる。まだ目覚めてないけども…。この年で回復魔法や光の力を無意識の内に使えるようになっている。その衝動かスキルを使うと少し前の記憶が忘れてしまうらしい…。


 「お兄ちゃんは、この時からもう力があったんだ…」


 「だから昔、スキルを使っても忘れていたんだな…」


 今日は適性検査の日だった。問題が起きてしまった…。きっかけは、ルイスがとある少女を助けた時にたまたま見られていた。そこに私が駆けつけてしまったからだ。そう、ホーエンに私の存在と勇者の存在を知られてしまった…。あの子の勇者の力を一時的に誰かに移さなければならなく私のスキルを使い、一時的に私の中に取り込む…。近くにいた男の子に一時的に移す事にした…。そうすれば見つかってもあの子だけは無事だし利用されないだろう…。適性検査の日なのにごめんね…ルイス…。


 「俺がスキルを使えなかったのは母さんが俺を守ってくれたから?」


 「そしてたまたまスキルを受け取ったのがあのクズだったってわけね…」


 更に日記は続く…。


 更に最悪は続く…。今、私の体の中にはホーエンがいる…。ホーエンは王国に捕まり処刑されたけど魂となり私の体を蝕もうとしている…。

あの私が力を与えたあの男の子を引き込み王国を滅亡させようとしている…。


 「母さんが乗っ取られている!? アレックスを引き込もうとしている?」


 「じゃあまだお兄ちゃんのお母さんは生きている?!」


 それにあの男の子はかなり常識がずれているし女の子を手当たり次第凌辱しているという噂も聞く…。勇者の力を与えておくのは危険…。彼がどこにいるのかも分からない…。このままでは私の話を知っているホーエンがあの男の子を利用してここに来るだろう…。そうなればルイスはもちろん、よくここに遊びに来ていた女の子達も彼のいいなりになってしまう…。どうすれば…。


 「ここで終わっている…」


 「全てはお兄ちゃんを守るため… でも全て最悪の結果になったんだね…」


 「最近よく聞く、黒ずくめの女…」


 「うん…、もしかすると…」


 「あぁ!すぐに皆の所に行こう!」


 全ては繋がった…。ホーエンという男のせいで、俺は一旦、全てを失った!!


 だから俺が、育ててくれた母さんを救いだし、今度は俺が『ヒナルや母さん、家族とそして大切な仲間達と一緒に、ヤツにざまぁする!』番だ。


 俺達は転移魔法のスクロールを使いまた王国へと戻る…。


………。

……。

…。



--------------------


後書き…。


クライマックスに近づいているような雰囲気ですが、1章完結後も話は続きます。どこがハーレム!?言われたらあれなので先にお伝えしますが、1章はあくまでも、ルイス(レイジ)とヒナルにスポットを当てたいのでご了承ください。作者がやりたかった話です。

2章からは各キャラとのあまあまな展開もあります。この世界は一夫多妻が認められている世界だからです。ヒナルもそれは仲間ならと認めていく感じになります…。

まだまだ話は続きますが、ホーエン篇はあと少しで終わります…。


 尚、近況ノートにてキャラクターイメージ図を描かせていただきました。下手くそですが、イメージだけつかんで頂ければキャラクターの表情など想像しやすいと思います。


 どうぞ、気になる方は いいねやお気に入り登録、評価をしていただけたら作者の励みになります!どうぞ宜しくお願い致します。


後書き…。


クライマックスに近づいているような雰囲気ですが、1章完結後も話は続きます。どこがハーレム!?言われたらあれなので先にお伝えしますが、1章はあくまでも、ルイス(レイジ)とヒナルにスポットを当てたいのでご了承ください。作者がやりたかった話です。

2章からは各キャラとのあまあまな展開もあります。この世界は一夫多妻が認められている世界だからです。ヒナルもそれは仲間ならと認めていく感じになります…。

まだまだ話は続きますが、ホーエン篇はあと少しで終わります…。

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