表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

45/108

43 大聖女誕生…、そして…。

 

 ~ヒナル視点~


 お兄さんが出てくる…。表情は何かどっと疲れているみたいだけど…皆がお兄さんに聞くと、お兄さんはこの世界最強の勇者だったみたい…。


 お兄さんが私に…。


 「終わったら、大事な話がしたい…」


 と言っていた…。この間、森の中でテントの中での返事なのかな?

 

 私がこの世界に来て一番最初に思ったのは…、早く私は消えたい…。だった。

 でもお兄さんに初めて出会って助けてくれて…、一緒に笑って冒険して…。また助けてもらって…。それの繰り返しだった…。最近、ようやくお兄さんの力になれる事も多くなった…。

 だから私は恩返しもしたい思うようになった。それでもお兄さんは優しく私を助けてくれる…。次第にお兄さんに惹かれるようになった。


 そう、私はお兄さんの事が大好きなんだ…。


 「ではスガ・ヒナルよ。前へ…」


 私は検査部屋の祭壇に上がり手をかざす…。


 私の手が光だし…水晶が光だす…。


 すると、辺りは地震かのように揺れ動いた…。


 さっき、お兄さんが入った後にも地震があった…。


 神官のおじいちゃんが何やら慌ててる感じがする…。


 水晶をよく見ると七色の虹色に輝いていて、とても綺麗…。


 暫く揺れは続き、部屋にいる皆さんも慌てだす…。


 「こ、これも!?まさか今日1日で?!神よ!!!我らに栄光が!!」


 神官さんが、驚いている…。こんな事は初めてらしい…。


 暫くして…。徐々に揺れが小さくなる…。さっきの虹色の光も薄くなっていった…。


 私、何かとんでもない事しちゃった??そう考えていると…


 「ヒナルよ…。そなたは…」


 神官さんが口を開く。私は緊張しながら聞いている。


 「そなたは大聖女である…」


 え…、大聖女…。日本にいた時、漫画で見た事があったよ!弟が見ていた漫画の中で見た事があった…。色々な漫画に登場していた。おしとやかで勇者や主人公達を守る人。もしくは見た目は綺麗だけど性格がちょっとアレなキャラとか…。


 そんな私が大聖女!?


 「大聖女ヒナルよ…。そなたには一つ大きな特性がある…」


 「はい」


 「そなたには、そなたが仲間だと思った相手にふりかかった強力な呪術をどのようなものでも解いてしまう力がある。」


 「それは、例えば?」


 「先ほど勇者として誕生した勇者ルイスがいい例じゃ…」


 「お兄さんが呪われていた!?」


 「スキルレンダーというジョブを持つ物にスキルやジョブを奪われていたのじゃ…。これは呪いの一種で呪われた者は術者が死なない限り、永遠に奪われたままだ…」


 「そんな!?じゃあ、お兄さんはずっと奪われていたままだったんですか!?」


 「左様…、だから彼が15歳の時の検定で何も現れなかったのかもしれん…」


 お兄さんがずっと…。お兄さんが苦しまされていたのは全部そいつのせい?!


 「じゃあ、盗んだのはアレックスという人ですか!?」


 「それは無いはずじゃ…。ヤツにはスキルレンダーのスキルも見当たらなかったならのぅ…」


 じゃあ誰?お兄さんを苦しませていたのは…。


 「して、ヒナルよ。お主ならルイスを守ってあげれるはずじゃ…。何より今までそれを経験してきたはずじゃ…」


 そっか…、お兄さんがずっとスキルを使えていたのは私がいつも手を繋いだり、キスをしたり…そういうのがあったからか…。


 「これまで通り、勇者の側にいてあげてくれぬか?お主にしか出来ぬ事じゃ…」


 「わかりました!!」


 いつも守られてばかりだったと思っていた私…。ずっとお兄さんを守ってあげてたんだ…。お兄さんと一緒にこれからも守り合っていきたい…。


 私はお兄さんの大事な人になり…守ってあげたい…。


 大好きだよ…。お兄さん…。


 「それと、ヒナル…。これはハッキリわからないが…。ルイスとヒナルには二人とも同じ特性がある。ルイスにはまだ伝えてなかったが…、今はっきりと出たとこじゃ…」


 「それは?」


 「血の複製 というスキルじゃ…」


 えっ…?何か怖いスキルなのかな?


 「同じ血を持つものが血を操れば それはどんな者も越える人知を離れた二人になれるという… しかし、これの意味がわからないのじゃ…」


 「おな…じ…血…?」


 「分からぬのじゃ…。お主達は兄妹ではないのであろう?同じ血とはつまり血縁者の事を指すのじゃが…」


 「は…ぃ…」


 どう…い…う事?いや…。こころ…辺りはありすぎる…。皆が私達が似てるという。私の本当のお兄ちゃんは私が産まれてすぐ居なくなった…。ルイスお兄さんも4歳上の人…。 ルイスお兄さんって…まさかレイジお兄ちゃん… な…の?ルイスお兄さんとレイジお兄ちゃんは同じ年。ルイスお兄さんは見た目が日本人…。


 でも私…お兄さんの事が好きなんだよ…。これが本当なら…。私…。ダメだよ…。兄妹じゃだめだよ…。苦しいよ…。。。好きなのにダメなんだよ!!!なんで今分かるの…?知らない方が幸せだったかな…。


 「一応、このスキルはまだ未解明じゃ…、それとこのスキルについても他言無用…。世界の秩序すら変えかねぬ…。ましてや伝説級の勇者と大聖女じゃ…。よってルイスどのにはまだ伝えぬように…」


 「分かりました…」


 ルイスお兄さんが私の本当のお兄ちゃん…レイジだったら…。


 この恋はもう終わりにしよう…。


 私はそう思った…。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ