コーキュー 1
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本当に、本当に、花のようにを読み、花子と王様を見守って下さりありがとうございます!!
皆さんの応援を糧に頑張ります!!!
「あ、あの、王様?」
「…。」
「…王様?」
「…。」
「王様?もしもーし?」
「…名前。」
「は…?」
「王様とか、どうでもいいのだろう?ハナコ、名を。」
いやいやいやいや。あれではですね、流れと言うか、何と言うか…。
穴でも掘って入ろうかと思うんですが、泣きながら王様を抱き締めた挙げ句、畏れ多くも御名前を呼んでしまったわけで…。冷静になり、この状態は…。
誰かスコップ貸して下さい!直ぐ様掘りますから!穴!!
「ハナコ?」
うぅぅぅ。王様が何故か離してくれません。
「お、王様、そろそろお仕事に戻りませんと…。グレースさんが…」
ふぅー、と王様が溜め息をつく。ひぃぃぃ!吐息がうなじにぃぃぃ!
恥ずかしさとくすぐったさで私が身をよじると、クスクスと、王様が笑います。
「王様~~!」
「ははっ。悪い。あまりにもハナコが可愛いものでな、つい。」
カァァァァ!という効果音が聞こえそうな勢いで私の顔が茹であがる。
王様がゆっくり体を離し、私の顔を覗き込む。
「ハナコ、名残惜しいが、また後で、な?グレースはともかくグレンリードも来たようだ。」
王様!な、なんか雰囲気が変わったと感じるのは私だけですか!?
もちろん、もともと見目麗しい方ではありましたが、フェ、フェロモンが駄々漏れなんですが!?
「ぐ、グレンリードさん…も?」
「ああ。俺の執務室へ続く扉には全て防御魔法を応用させた結界のようなものが張り巡らされている。それに反応した。」
へぇ~、やっぱり王様は凄いですねぇ、と私が現実逃避を試みるも、
「だから、ハナコ、名を。」
失敗しました…。
「ダニエル、様…?」
ちろ、と私が王様を覗き見ながらそう言うと、王様は満足そうに微笑むと、私の額にキスを落とし、再び抱き締められる。
「じっとしておれよ?」
そう耳元で呟かれると同時に、またあの目眩を感じ、目を開けると執務室に戻っていた。
「ホッホッホ。いやはや、仲が宜しゅうて何よりですなぁ。」
いやぁ、本日もお日柄が良く、的な感覚ですか!?グレンリードさん!!
そうです。執務室のソファーに移動したのですが、まだ、王様に抱き締められたままなのです。
「グレンリードがここに来るとは珍しいな。何かあったか?」
スルーですか!?スルーなんですね、王様は
!!
このままでは、私は恥ずかしさのあまり、恥死してしまいそうなので、脱出を試みます。
「あ、あの、王様…」
「ん?なんだ?」
「お、お茶をご用意したいのですが…。」
「お茶、か。ふむ。俺は喉は渇いておらぬが。」
「お、お茶~~!」
「クスクス。では貰おうか。ハナコ、頼んだ。」
成功しました!脱出成功です!!
私はそそくさとお茶の準備をする。
「ホッホッホ。若いのは良いのぉ。いやはやわしも若い頃はなかなか…」
聞こえません。グレンリードさんの昔話は
聞こえません!
「父上の若い頃は母上に尻に敷かれていたではないですか。」
「ああ。俺もその様な記憶しかないぞ。」
グレースさんは呆れたように、王様は笑いを含んだ声で言う。私はそんな三人の元へお茶を用意する。淹れたてのお茶を啜りながらグレンリードさんが応える。
「ホッホッホ。そうだったかのぉ。ところで王よ、後宮の話しはどこまで進んでるかの?」
ブフォッ、と王様がお茶を吹き出しました。




