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つまり、魔力を測定するくらいなら、プラグ男爵とコーダー夫人がいればいいってことか。
それならなんであたしも行くことになってるのだろう?
「ミカリン・アールグレイ。そなたは昨日、野盗に襲われた際、レンチを振るうのを躊躇したそうだな?」
「はい。レンチは重いですし、殺しちゃったら後味悪いですし」
って、なんで知っているのだろう?
「丁度そこに、このジェインが潜伏しておってな。もしもの時は飛び出す準備をしておったのだ」
なるほど。それで全部知ってるってわけか。
「そなたのレンチを貸してみろ」
あたしはジェインさんを介してレンチを陛下に渡した。
「これを軽くして、持ち手を滑らないように加工する。さらに打撃が致命傷にならない程度のダメージを与えられるよう加工する。……どうだ?」
あたしはジェインさんからレンチを受け取った。
軽い。これなら戦えるかもしれない。
「すごいです。あたし、がんばりますっ」
「では、旅の一味となってくれるのだな?」
あたしは一瞬ユイニャンを見た。
「はい。ですがもし、ユイニャンが最強の魔女となってしまったらどうするのですか?」
「その時は魔力中和剤を投与させてもらう」
あっさりした答えに、そんなものなのか、とあたしは安堵した。
「では、ジェインも含めてこの一味で旅をしてもらいたい。よいな?」
「はっ!!」
みんなは元気よくあいさつをした。
一夜にして冒険の旅が決まるなんて、想像もしていなかったよ。
ユイニャンは不安そうな顔をしているけど、エリオット様が一緒だから大丈夫だよね。
「これは我が作ったあたらしい魔力測定器だ。測定器が異常値を感知したら鳴るようにできている。これをそれぞれに渡しておこう。
ジェインさんは、一人ずつに腕に着けられる魔力測定器を配った。
なるほど、軽くて付けているのがわからないくらいだ。
やっぱりロイヤルミルクティ国の国王陛下ともなると、なんでも作れちゃうんだな、なんて感心していると。
「それでは、健闘を祈る」
そう言って、陛下は下がっていかれた。
残されたあたしたちは、それぞれ自己紹介をする。
こうしてあたしたちは、その足で旅に必要な防具屋へと向かうのだった。
つづく




