46 オムライス
「タリスに来て数日経つけどちゃんと街中見るの初だねぇ!…あ!ユウキあれ美味しそうだよ!串焼きかな?」
ハルと約束していたタリスの街でのデートに来た。
しかしもう腕組んで歩くのはデフォルトなのでしょうか?
「買っても良いけど、まずはお昼ご飯食べに行くんだろ?食べれなくなっちゃうぞ?」
「んー。やっぱそうかなぁ。じゃあお昼食べてから食べれそうなら買おう!」
「わかったよ。…さて聞いてたお店はこの辺りのはずなんだが。」
ギルドを出る際にレナさんにオススメのお昼ご飯あるか聞いていた。
この街は神殿からの最初の街ってこともあり、
トオルさん以外にも来訪者がお店をやってたり、
知識を残していっているようで、
異世界の料理が食べれる店がいくつかあるとの事。
その中でレナさんのオススメは…オムライスの店だった。
「オムライス楽しみ!卵はフワフワなやつかなぁ?」
女子はやはりオムライスが好きなようだ。
「俺は昔ながらの喫茶店のオムライス!みたいなのも好きだけどなぁ。」
「えー?絶対フワフワトロトロでしょ?ユウキ古いよー?」
そうなんだよ。君よりだいぶオジサンなのだよ。
そんなオムライス談議をしながら歩いていくと…目的の店に着いた。
「めっちゃオムライスの絵だな。この世界のお店って分かりやすい看板多いよなぁ。」
「ユウキー。早く入ろうよー。お腹ペコペコだよぉー。」
はい。ペコペコ貰いました。
ハルのペコペコって可愛いんだよなぁ。
ハルに促されてお店に入る。
昼時ではあるが少し早めの時間のせいか、
席はまだまだ空いていた。
「いらっしゃいませー。2名様でよろしいでしょうか?」
店員に案内され席に着く。
「オムライス2つで。」
メニューはオムライスのみ。
悩む必要もないので2つ頼む。
「楽しみだねぇ。看板のオムライスはユウキの言ってた昔ながらの感じだったけど…」
「まぁフワトロのだと絵だと分かりにくいからじゃないか?どっが出てくるか分からないけど。」
その後数分待ってオムライスが出てきた。
…フワトロの方でした。
「わーいフワトロの方だ!私の勝ちー!」
「いや別にこっちが嫌いなわけでもないからな?フワトロだって普通に好きだぞ?」
「へへっ。いただきまーす!」
2人でオムライスを食べる。
味は普通に美味しかった。
が、トオルさんに作ってもらったらもっと美味しんじゃないか?って話になった。あの人の料理美味すぎるんだよな。
今度作ってもらおうか。
オムライスを食べた後…
「さて街のお店を色々見てみようか…って色々ってほど無いんだよな。」
タリスの街は冒険者の街はという事もあり、ほとんどの店が冒険に関係したものだった。
「まぁ洋服とかそういったものは次のラキアで見れるんでしょ?今日はラキアまで行く為のアイテムの買物しよー。」
ようやくのデートだったのでちょっと気にしてたのだが、ハルは特に気にしていなかったようだ。
オムライスの店を出て、自然と腕を組み歩き始める。
あー。これ幸せなやつだ。
特にこれって目的は無いけど2人で他愛もない会話をしながらプラプラ歩いて買物。
昨日ダンジョンで大変な目にあったとは思えん。
ハルもめちゃくちゃご機嫌で街を回り、
ラキアへ向かうためのアイテムを買って回ったのであった。
「さて、そろそろ夕飯の時間だな。何か食べたいものあったか?」
と、ハルに聞く。
ちなみに途中の串焼きは食べました。
オヤツだそうです。若いって凄いね。
「んーとね。気になるところなくは無かったんだけど、タリスは明後日1度離れるでしょ?ラギア行けば色々あるんだろうし、タリスにいる間はペガサス亭でいいかなぁって。」
そうなんだよな。結局オムライスや串焼き食べたけどトオルさんの飯の方が美味いと思っちゃうんだよな。
同じ来訪者だから味が合いやすいってのはあるんだろうけど。それを差し引いてもトオルさんの飯の方が美味いと思う。
「だな。じゃあ戻ろうか。」
「うん!」
~~~
ペガサス亭に戻ってきて夕飯を食べた。
「お前ら他の店で食べてきても良いと言っただろうに。」
呆れ顔のトオルさんにハルが言う。
「オムライス食べたよー。今度トオルさんオムライス作ってよ!トオルさんの食べたい!絶対美味しそう!」
「そりゃ構わないが…。じゃあお前らがラキアから帰ってきた時の飯にしようか?」
「やった!約束だよ!」
「あぁ。約束だ。だからお前らも無事に帰ってくるんだぞ?」
あ、なるほど。心配してくれてるってことか。
「ありがとうトオルさん。だけど今回はラキアに買物に行くだけだから。」
「こないだのダンジョンだって本来はほとんど危険は無かったんだ。注意するに越したことはないぞ。」
確かに。あのダンジョンも違和感を感じた時点で引き返すべきだったか。
何かあってからじゃ遅いもんな。
「わかった。同じ失敗はしないようにするよ。」
「こないだのダンジョンだけで言ったら2人があのスケルトンを倒してくれなかったらどんな被害が出てたかわからんから、一概に失敗だとは言えないけどな。とはいえ2人が無事な事が1番だ。それだけは忘れるなよ?」
「肝に銘じるよ。」
わかっている。
他の何を犠牲にしたとしてもハルだけは守ってみせるさ。必ず無事に元の世界へ帰らせるんだ。…必ず。
次回更新予定5月5日1時となります。




