28 闘気修行
「闘気のコントロールってのは具体的にどう練習するものなんだ?」
「あぁ。それなんだが2人ともオーラを出せるようになったからな。まず身体強化だが外に出せるようになったオーラを改めて体内に留めるイメージだな。それによって身体強化に繋がる。次に身体全体から出ているオーラを1箇所に集中する。それで攻撃したり防御したりといった感じだ。最後に放出だが、これが1番難しい…はずなんだがお前らはサクッと終わらせそうだなぁ。」
あ。何か遠い目しちゃってる。
まぁハルとかはそうなりそうな予感は俺もしている。
「まぁずっと出来ないよりはすぐに出来る方が絶対いいからな。とりあえず身体強化から始めることをオススメするよ。兎にも角にも身体強化ができないと魔物と戦う上で苦労するからな。」
身体強化…つまり筋力とかそう言ったそもそもの肉体の能力を強化するか。
まぁそうでもしなきゃ魔物とか勝てないよな。元の世界だって普通に生きてる人間がライオンに勝てるのか?って話だもんな。
「わかった。じゃあ身体強化から始めよう。ハルもいいか?」
「はーい!いいよー!」
そうして俺とハルは闘気の扱いの練習を始めたのだった。
〜〜〜
闘気の扱いについての練習は終わった。
どうなったかと言うと。
闘気の扱いについてハルはそこそこ苦労した。
多分イメージが最初から無かったんだろうな。
漫画とかあまり見ないようだし。
それでも丸一日かかったが放出以外はほぼ完璧になった。放出だけは上手くいかないが、ゼノンからも、魔法がそれだけ使えれば特に気にする必要もないだろうとの事だった。
一日で何だかんだ終わるとかやっぱこの子天才か。
そして俺はと言うと…
「…ある程度予想はしてたし、覚悟もしてたつもりだ。ハルが一日かけて放出以外問題なくなったのだっておかしいんだ。本来月単位でもおかしくないんだからな。」
ゼノンが言う。
「申し訳ない。俺もまさかこんな事になるとは思って居なかった。」
と俺。
「なんかサクッとクリアーするとは思ったよ?だが全ていきなり完璧にこなしてむしろ俺より闘気コントロールが上手いってどーゆー事だ?本当にこの世界に来て初めてか?怒らないから本当の事を言え!」
あー。ヒートアップしちゃったな。
そう俺は闘気に関して本当に産まれた時から使ってきたんじゃないかってレベルで全て使えた。
…きっとアイツが何かした時に全て使えるようにしたんだろうな。
正直にって言われてもそれ言う訳にもいかんしな。
「ユウキが天才!ってことだよー!ゼノンより凄いとかユウキ凄い!サイキョー!さすがユウキ!カッコイイね!」
ハルにそうやって褒めて煽てられるのは正直…嬉しい。ちょっとだけアイツに感謝してもいいかもな。
「ハルだって放出以外は一日でもう完璧だろ?魔力も闘気も両方そうなんだから、ハルこそ天才だろ?俺は魔力はハルが居なかったら多分まだ使えてないぞ?」
ハルと二人でお互い褒め称えあっていると、
ルーナさんが近づいてくる
「ユウキ様…ゼノンさんより闘気の扱い上なのは正直…異常ですよ?」
とここでルーナさん。
「そんな大袈裟なことなのか?」
「はい。ゼノンさんですが、闘気のみで戦うのであればこのアレスティアで5本の指に入る方です。国内最強とも言われているぐらいですよ。」
わーお。めっちゃ強い人だった。
確かにいきなり国内最強より闘気強いとかおかしいか。
「そうなのか。…まぁたまたまだよ。たまたまな。」
ルーナさんへ目配せしながら答える。
頼む察してくれ。
「…ふむ。まぁそういう事もあるかもしれませんね。」
「ねーだろ。絶対ねーだろ。とは言え言ったところで仕方ないし、何かユウキが抱えててもそれを俺が無理矢理聞き出す訳にもいかんからな。」
やっぱりゼノンは良い人だった。
ふぅ。とちょっと安心して、ふとハルの方を見ると…
「…ユウキと…ルーナさん…怪しい…何かアイコンタクト…二人の…秘密?」
何かブツブツ言っているな。
「ハルー?どーしたー?」
「…でもルーナさんは…。」
「おーい!ハルー?」
「…えっ!?あ!どうしたのユウキ?」
ようやくこちらに反応してくれる。
「いやなんかブツブツ言いながら自分の世界に入り込んでるようだったかはどうしたのかなと。」
「あー。なんでもないよー。ちょっと考え事…そう闘気についてー。ユウキ凄いねぇ。魔力は勝ったけど闘気は負けだね!」
「勝ち負けって訳じゃ無いけどな。まぁ二人でいるならバランスいいんじゃないか?」
「…二人で…。へへへ!そうだね!二人でいれば問題ないね!」
「おい。ルーナよ。」
「はい。ゼノンさん。」
「途中から気づいていたがこの2人…そういった感じか?」
「そうなんですけどそうじゃないですね。お互いめちゃくちゃ好意を全面に出してるのにお互い相手の好意に気づかないんです。」
「はぁ!?アレでか?アレでお互い片想いとか言うつもりか?」
「はい。その通りです。アレでお互い相手の好意は恋ではないとか思い込んでるんですよ。馬鹿です馬鹿。まぁ私は今の二人を見てるのもとても楽しいので構いませんがね。」
「相変わらず色恋沙汰好きだなお前。」
「はい!とっても!!!」
ルーナのキャラが当初から変わっていく…




