21 今後
「酷い目にあった。」
ハルを膝枕してた事で痺れきった俺の足は女子2人のオモチャとなっていた。
「ユウキの反応可愛かったー!」
「つい私も一緒になってしまいました。ハル様楽しかったですね。」
「うん!ユウキまた足痺れさせてねー!」
また痺れさせてってなんだよ。おかしいだろ。
この大神官もなに一緒になってんだよ。
ってまぁ神に仕えるとかじゃないって話だから、
そんなお淑やかにしている必要もないのか。
「ルーナさんそういえば神に仕えてる訳でもないのに、ここは神殿で大神官なんだな?なんでそんな呼び方なんだ?」
「それはですね。仕えてる訳ではありませんが、この神殿を作り、大神官に水晶を宿す者を与えたのが神だからです。」
「なるほど。だから神が存在することを知っていると。」
「そういう事ですね。そして神が建物を神殿と名付け、大神官に任命した。と言われています。もっともはるか古代のお話なので…実は違うとかあるかもしれませんがね。私が疑っていないのは前任が神と話をしたと言っていたので…。あの方が嘘をつくとも思えませんし。」
ルーナさんの前任か。
確か命尽きる時次に受け継がれるんだよな。
と言うことはもう亡くなっているということか。
その後ルーナさんが用意してくれた食事をとった。
今回は…麻婆豆腐と唐揚げ…的なもの。
見た目はそれなんだけど、何か違うんだよな。
やはり美味しいのだけれども。
聞けば召喚者が残したレシピとのこと。
「ご馳走様でした。」
「ごちそーさまー!」
食事を終える。さて、ルーナさんに聞いてみないとな。
「ルーナさん。1つ相談と言うか質問があるのだが。」
「なんでしょうか?オススメのデートスポットですか?それとも…私の事ですか?ダメですよ。それは。」
「ちげーよ」
なんかこの人どんどん砕けてないか?
そういえばマリクさんも昔のルーナさんは…って言ってたな。これが素なんだろう。
「聞きたいのは、この世界の情報を調べると言うか学べるような所はこの神殿にはあるのか?」
「…真面目な話なんですね。(つまんない)そうですね。資料室がございます。この世界の歴史でしたり、各国の事、ある程度の街のこと等色々ございますよ。」
「そこは俺達も入って自由に見てもいいのか?」
「はい。持ち出しはご遠慮頂ければ見るのは自由にして頂いて構いません。」
「では今日のこの後の時間と明日はそこで学ばせてもらいたいんだがいいだろうか?」
「もちろん構いませんよ。ハル様もご一緒でよろしいでしょうか?」
「もちろん!ユウキが行くところはお風呂とトイレ以外一緒に行くよ!」
そんな一緒にいるのか?いや嬉しいけどいいのかな俺で。
「ハルいいのか?多分つまらんぞ?ルーナさんやマリクさんとも打ち解けたのだから無理して俺と居なくてもいいんだぞ?」
と気を使ってみたのだが。
「…ユウキは私と一緒じゃ嫌なの?」
なんでそんな悲しそうな泣きそうな顔で見てくる!?
しかもその上目遣いはヤバい。何がヤバいってヤバいがヤバい。語彙力行方不明なぐらいヤバい。
「い、いや!嫌なんてそんな事はないよ。ただハルがつまらなかったら可哀想だなと。」
「ユウキと一緒ならつまんないことはないよー。それに世界の地図とか街の情報とかもあるんでしょ?どこ行くとか決めようよー!旅行は計画練っている時がいちばん楽しいんだよ!」
すっごく楽しそうにハルが言う。
「旅行ってハル…。ハルの役割は世界を救うだろ?旅行してる場合じゃ…。」
「んー。そうなんだけど世界を救うって言われても具体的に何しなきゃいけないのかわかんないし。旅行しながら色々な所行ってみてその先々で起こった事を解決していく!的な?」
なるほど。この子意外と考えてるんだよな。ノリで生きていそうだけど。
「確かに何するべきかわかんないな。それも含めて調べてみるか。」
「うん!そうだよ!」
「お決まりですかね?それではご案内致しますね。」
そう言ってルーナさんが歩き始める。
あれ?世界をどうやって救えるのかルーナさんに聞いた方が早いか?この世界の神様と繋がろうと思えば繋がれるのでは?
歩きながらそう思い…
「ルーナさんは世界を救う方法って何か思う所はあるか?」
ルーナさんに質問をぶつけてみる。
「そうですね…。思うことは無いとは言えません。ですが、それが本当にハル様の役割なのかわかりません。それに…」
ルーナさんがこちらを振り向き…
なんだ?少し寂しそうな表情だな。
「お2人にはこれからも仲睦まじくいて頂きたいと願います。それに私大神官になってから多数の召喚者様とお話してきました。ですがお二人程仲良くさせて頂いた方はいませんでした。このまま一緒にこの世界で暮らせて行けたら…なんて考えてもしまいます。」
「ルーナさん…。私もルーナさんと仲良くなれて嬉しいよ!」
今の言い方後半はアレだが前半はやはり俺の役割の事言ってるよな。
ルーナさんの思う所はやはり俺の役割か…。
二人ともこの世界に残る。つまり役割を放棄する。確かにそれなら気にする必要は無くなるな。
でもなぁ。ハルはまだ20歳なんだ。
人生これからで友達もいる。親だって心配するだろうし、そもそもハルだって親に会いたいはずだ。
俺はあくまでもハルを元の世界に帰す事が目標だな。
「ルーナさん。何となく分かった。が。まぁ一旦はハルの役割をこなせるように進むつもりだ。」
「ユウキ様…。決意はやはり硬そうですね。かしこまりました。お力になれる所は全力でご協力させていただきます。」
どうやら察してくれたようだな。
「ありがとう。心強いよ。」
「いえいえ。さて着きました。こちらが資料室です。」




