シーン12 @現世界某所
「さぁて……準備は整ったようだね?」
狐仙が満足気に妹分たちを眺めた。黄仙は水筒をちゃぷちゃぷと振って、ウインクして見せた。
「はぁい姐様。あとはどこでウンディーネを解放するか……!」
「どこがいいかな? どこがいいかな?」
わくわく顔ではしゃぐ仙狸。今ひとつ作戦を理解できていない彼女だが、参加しているだけで楽しいのだ。
姉貴分が二人とも作戦の成功を確信している様子なのも、仙狸を喜ばせていた。
「あの小娘どもの裏をかくか、真っ正面からぶつかっていくか……。どっちにしても楽しみだねえ……。
MSガールズの小娘ども! 覚悟しておくんだねぇ。
この狐仙シスターズが来たからには!」
「来たからには!」
「来たからにゃー!」
狐仙の言葉に黄仙、仙狸が続く。
「必ずや、現世界を闇に染めて……せーのっ」
「見せるからねっ!!」
狐仙が小声で合図を出し、三人は声を揃えてキメた。
「あーーーっはっはっはっは!」
「おーーーっほっほっほっほ!」
「うーーーっふっふふうふっふ!」
三人の高笑いが、夜の街にこだました。
ついに姿を現す、水の精霊ウンディーネ。
勢揃いした狐仙シスターズ。そして隠密に現世界に赴いたジニー。
ディスペアーの魔の手は、確実に現世界に伸びてきていた。
しかし、あかりはまだ答えを見いだせずにいる。
果たして、ウンディーネ、そして狐仙シスターズの実力は……?
そして、水泳大会はいつ行われるのか……?
全てはまだ、謎のままであった。
「ねえねえ、やっぱり『うふふ』で高笑いは難しいよう~」




