10月11日(火)12:40
「スポーツの日ってさ。いつの間にスポーツの日になったんだっけ」
「え、何の話?」
「いやだってさ。前は体育の日じゃなかった?」
「あー」
「そういえば名称が変わったな」
別に日本の祝日に興味があるわけではないんだけど。月曜が休みなの何でだっけと思ってカレンダーを見たらスポーツの日と書かれていたので、あれ?と思った次第である。
「なんか、東京五輪絡みで変わったんじゃなかった?」
「……そうだっけ?」
「よし。俺がググろう」
特にオリンピックにも興味がないので、いまいちピンとこない。すると、四月一日くんがちょっと嬉しそうにスマホを取り出してスポーツの日について調べだした。わからないことを自分で調べられるのが、どうやら楽しいらしい。
「……うむ。体育からスポーツに呼び方を改めたのには、世界で通じる言葉を使うことで、世界の人々とスポーツの価値を分かち合おうという意図があるようだな。アルフィーの言う通り、東京五輪開催を見据えての措置だ」
「へー……言葉を変えたところで、私は世界の人とスポーツの価値を分かち合ったりしないけど」
「確かに」
「……お」
「ん?」
「どうやら体育の日ができる前は、そもそもスポーツの日というものがあったらしいぞ」
「え、そうなの?」
「祝日というわけではないが、10月の第1土曜日がスポーツの日として制定されていたらしい」
「祝日じゃないんだね。それ定める意味あるのかな。……まあ、土曜なら普通に休みか」
「いや、昔なら土曜は休みじゃないんじゃ?」
「あ、そっか。そんな時代もあるのか。当たり前に土日は休みだから、土曜に学校って想像付かないね。まあ土曜講座はあるんだけど」
「確かに特別授業的なのは普通にあるけど、土曜に通常授業ってのは変な感じだな」
「よし、調べてみるか」
「四月一日くん楽しそうだね」
隣の席の四月一日くんはどうやらスマホで調べることが楽しいらしい。




