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初めての...


私はすごく困惑していた。

転校生の一条くんが目が合ったと思った途端に

「天使」だと叫んだからだ。


(落ち着け私、今のは私に言った言葉じゃないかもしれないじゃないか...うん、てか私じゃないな...天使要素ないし)


と自分を落ち着かせていると一条くんはどんどんこちらを向いて歩いてくる。


(私のところで止まらないでよ〜)


とか目立つのが苦手なゆかは祈っているが

一条は案の定ゆかの目の前に立ち止まっていた。


「ねぇ、君名前は?」


そう少し赤い顔をして一条がゆかに聞く。


「えっと...成瀬結華です...」


「ゆかちゃんか〜!突然大きい声出してごめんね!これから仲良くしてね!」


そう言って手をさし伸ばしてくる。

ゆかは戸惑いつつも握手を返したが、一条はその手をぎゅっと強く握り返した。


「おい、お前ら今先生いるの忘れてないか?」


そういえば今休み時間じゃなかったとみんな先生の方に注目する。


「まぁ、いいが。あ、一条は成瀬の隣の席だから。みんな仲良くするように〜じゃ解散」


そう言って教室から出て行ってしまった。

その後も教室ではざわざわとした空気が流れている。


(待って!先生!隣の席!?そういえば私の隣はずっと空いてたけど...)


「ゆかちゃん!隣の席って俺めっちゃ嬉しい!」


(もう名前呼び!?てかコミュ力がすごい...)


少しそのコミュ力を分けてくれと思いつつも関わらないだろうと思っていた相手がいきなり隣の席だなんてびっくりした。


「えっと、よろしくね?」


そうゆかが戸惑いながらも笑顔で返すと一条は突然立ち上がってゆかの前にきた。


「ゆかちゃん!やっぱ俺ゆかちゃんに一目惚れした」


「...え!?」


「こんなかわいい子に出会ったの俺初めて!ゆかちゃん俺と付き合ってほしい!ってそれは急ぎすぎか...でも俺を知っていつか返事がほしい!」


これがゆかの人生で初めての告白された瞬間だった。


「えっと...とりあえず...ん?」


ゆかは突然のことすぎて何も言葉が出てこなかった。

てかこんな教室で何この状況!?

絶対みんなも困惑してるよね。

なぜ私がこんなイケメンに告白されてるんだ。

琴葉ちゃんも何も言えず呆然と私たちの方見てるし...。


と頭がぐるぐるしているところに助け舟がきた。


「おい、成瀬さん困ってるだろ!」


「聖くん...」


「いや〜ほんとにごめんな。一目惚れとか初めてだったからつい...でもこの気持ちは本当だからね!ゆかちゃん!」


「う、うん。ありがとう。正直今は戸惑いしかないけど素直に嬉しいよ」


と正直にゆかは答えた。

告白なんて初めてだからその気持ちはすごく嬉しいのだ。

ただ突然の事で返事とかは何も考えられないのだけど。


「良かった...まぁとりあえずよろしくな!」


そう一条くんが言ってなんとかその場が収まりそうだと思っていた。

しかしここに予想外の人物が乱入してきたのだ...。


「姉貴、なんか噂になってるけど大丈夫?」


突然現れたその人物は瞬だった。


「え!?瞬?どうしてここに?」


「いや、姉貴が告白されてるって聞いていてもたってもいられなくて...」


「なんとか大丈夫そうだよ」


「ゆかちゃんその子は弟くん?」


そう会話に入ってきたのは一条くんだった。


「うん、そうだよ!」


「この人が姉貴に告ったとか言う人?」


「まぁ...」


なんか空気がピリピリしている。

瞬もいつものようにふわふわしていない。


「ふーん」


そう言うと一条くんの方をじっと見つめたあと、私に


「絶対彼氏なんて作るなよ」


と耳打ちをして自分のクラスに帰っていったのだった。


(瞬さん相変わらず過保護ね...)


なんて思いつつもこのクラスの空気何とかしなければならない気がする。

てかみんなどんな思いでこの現場を見てるんだろう...


ここでようやく琴葉ちゃんが口を開いた。


「転校生くんやるわね!ゆかちゃんに告白できたの奇跡よ!!」


「ほんとに!?いや〜ゆかちゃんこんなに可愛いのに自信なさげな理由が何となくわかったよ」


「あの弟を見てもまだぐいぐい行けちゃうの?」


「それはもちろん!好きな気持ち隠すとかしたくないから俺」


琴葉ちゃんさすがすぎる。

出会ったばかりの人とこんなにあっさり話せるようになってるなんて。

てかだいぶ恥ずかしい話を聞かされている気がするが、聞かなかったことにしよう。


「成瀬さん大丈夫?目立つのとか苦手そうだから」


「あ!聖くんさっきもありがとね!大丈夫だよ」


「それはよかった...また困ったら僕のことも頼ってね」


聖くんは相変わらず優しい。

よく人のこと見てくれてるんだなぁ。


「ゆか!!お前大丈夫か!?」


そう走って奏ちゃんがやってきた。

息が荒くなっており、相当急いで来てくれたのだろう。


「奏ちゃんまで!?大丈夫だよ!わざわざ来てくれるなんて」


「噂がたってたから心配したぜ。お前に困ったことがあったら俺が守るからな」


そう言って頭を撫でてくれる。

やっぱり奏ちゃんの大きな手は安心する。


「ほんとにありがとね」


そんな会話をしていると琴葉ちゃんと一条くんが何やらひそひそと話している。

てか仲良くなるのはや過ぎない!??


すると一条くんが琴葉ちゃんの言葉に、「なに!?」と言ってこちらに向かってきた。


「俺ゆかちゃんを困らせることしちゃったけど、ゆかちゃんの1番になれるように頑張るから」


と言ってきたのだった。


一条くんの登場によりゆかの平凡な日常は少し変わってきそうだ。

まだ恋心はまったく分からないけど一条くんにもいつか返事をしなければならない。

まず一条くんのこと何も知らないし、知っていけたらいいな。


(焦らず自分の気持ちを確かめなきゃ...てか恋ってほんとになんなんだろ...)



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


クラスのゆかファン女子たちの反応


((ゆかちゃんがイケメン3人に囲まれてる!?なにこれ尊い))


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