第八十四話 VSオリハルコンスライムキング
拙い文章、人物、状況情報など色々欠けてると思いますが、よろしくお願いします!
オリハルコンスライムキングが竜人化リュウたちに向けて、広範囲にゲル状触手を繰り出した。
「私に任せて!」
アイリンが巨木から無数の枝を操り、味方に迫り来るゲル状触手を叩き落としながら、応戦する。
アイリンは応戦に集中するあまりに荒くれ巨漢三人をグルグル巻きに縛ってた枝が緩んだ。
A「枝が緩んだ!」
B「これは・・・。」
C「逃げるっきゃない!!」
荒くれ巨漢三人が隙を見て逃げ出した。
「しまった!」
アイリンが逃げ出した荒くれ巨漢三人を見る。
「ほっときなさい!!」
リーゼがアイリンに戦いに集中するように指示した。
「セオリー通りに通常のスライムキングの倒し方で行ってみるわ!!リュウ!!」
セオリー通りとは通常のスライムキングであれば魔法で削っていって、核を潰すやり方だ。通常のスライムキングは巨体のゲル状だが、今回はオリハルコンやミスリルの鉱石を取り込み、硬質化したオリハルコンスライムキングだ。果たして、セオリー通りの倒し方が通用するかどうか。
「風魔法(上級)(弱体化)・竜巻!!」
竜人化リュウが一本の竜巻を出し、オリハルコンスライムキングにぶつける。だが、効かず、削れていなかった。
「硬すぎて効いてないな・・・。ならばこれはどうだ!?」
竜人化リュウが次に魔法を繰り出す。
「雷魔法(上級)(弱体化)・稲妻!!」
細走りの落雷をオリハルコンスライムキングに浴びせる。その際にオリハルコンのゲル状は金属のため、通電し、中の核に届いた。だが、オリハルコンのゲル状に厚みがありすぎたため、チクッとしただけのようだ。
「魔法は極大クラスじゃないと通用しないようだ。」
竜人化リュウの手持ちの魔法では通用しないことが確認された。
「そう・・・。私が行くわ!!」
リーゼがオリハルコンスライムキングに向かう。
「私の剣はオリハルコンの剣よ!!」
リーゼの金色輝く剣で攻撃を仕掛ける。オリハルコン同士ならあるいは。
「剣技・五月雨斬り!!」
ジグザグと斬るが、オリハルコンスライムキングの表面にキズをつけただけだった。
「硬い!!」
オリハルコンスライムキングがリーゼに体当たりを仕掛ける。
「ギュゥギュゥ!!(美味そう!!)」
リーゼがバッと距離を取ってかわした。
ウルスが魔法を繰り出す。
「ならば質量で押し潰してみせるである!土魔法(中級)・ロックレイン!!」
オリハルコンスライムキングの頭上に多数の岩石を降らし、押し潰そうと試みる。だが、オリハルコンスライムキングはゲル状触手を使い、岩石を払い除けた。
「効かぬのであるのか・・・。」
竜人化リュウたちがあまりの硬さに苦戦していた。
「(俺が本来の姿にならないと倒せないほどの防御力だ。どうするか・・・。)」
オリハルコンスライムキングの防御力は随一と言っていい評価を下す。
「真っ当な方法じゃ、倒せない。どうする?」
アイリンがチラッと竜人化リュウを見ながら、リーゼに意見を求める。
「(真っ当な方法じゃないことをやって欲しいんだろ。わかっているが、リーゼとメイファはまだ知らない。)」
アイリンの意図な言葉を察した竜人化リュウは真の姿になるあたり、人の目を気にしていた。
リーゼは策を思いついたのかメイファに矛先を向ける。
「メイファの声で核を潰せないかしら?」
メイファが目を真ん丸にして驚いた。
「ニャニャ!?アタイの声はガラスのコップを割らすだけで大したことないスキル!!」
メイファが無理無理と意思表示に首を横に振った。
その話を聞いた竜人化リュウとウルスが「?」とした。
「ポチは狼の咆哮のスキルでただのスライム程度の核を潰せたし、可能性があるならやってみるのもいいんじゃない?」
「ニャニャァ・・・やってみるニャ。」
メイファが「あーあー。」と声を調節する。
「猫の振動波!ニャニャァー!!」
メイファの低周波音の振動をオリハルコンスライムキングにぶつけた。するとオリハルコンのゲル状が振動し、波打って行く。
「ギュギュウー!!」
その振動が核にまで届くと明らかに嫌がった。メイファが低周波音を出し続ける。オリハルコンスライムキングは苦しみながら、ゲル状触手を繰り出し、暴れた。
「くっ!」
竜人化リュウたちはゲル状触手を受け、飛ばされた。その隙にオリハルコンスライムキングは再び、湖に潜って逃げ出した。
「ああ!」
湖に逃げられたことでリーゼたちが頭を抱えた。
「このままだとまた蜥蜴族の住み処まで行っちゃうニャ!!」
メイファがどうしようとウロウロする。
「まずい!!」
ウルスが我が住み処を守らんと湖に飛び込んだ。
竜人化リュウは「(真の姿になるタイミングはここだ。)」と判断し、アイリンに向く。
「アイリン、オリハルコンは酸が効くか?」
「弱らせることは可能。」
「わかった。」
竜人化リュウがリーゼたちに対して、湖の真上に親指を差す。
「俺がオリハルコンスライムキングを空に打ち上げる。リーゼたちは攻撃の準備してくれ。」
「ど、どうやってニャ?」
アイリンがあわあわする。だが、リーゼとアイリンは冷静だった。
「ん。わかった。」
正体を知っているアイリンが真っ当な方法ではないことをやると理解し、コクッと頷く。
「任せるわよ。」
リーゼが信頼しているかのように即答した。
「ニャニャ!?」
リーゼとアイリンの反応に驚くメイファをよそに竜人化リュウは湖に飛び込んだ。犬かきで潜っていくと我が住み処を守らんとオリハルコンスライムキングを食い止めるウルスだが、やられかけていた。
「(ウルス!待っていろ!!)」
オリハルコンスライムキングより下に犬かきのような泳ぎで回り込んだ。
「(人化魔法・人間解除!!)」
竜人化リュウは徐々に大きくなり、本来の姿である銀色輝くドラゴンの覇竜に変身した。そしてウルスを鉤爪で引き寄せる。
「ギュギュウー!!(ドラゴン!?)」
オリハルコンスライムキングが焦った。
「(スライムの潜在能力の高さに驚いたが・・・なかなかにやんちゃすぎた。)」
覇竜は口の中にエネルギーを込める。
「ドラゴンブレス!!」
強力なエネルギー弾をぶつけるが、オリハルコンスライムキングは耐える。そのまま湖の中から上空にオリハルコンスライムキングを打ち上げた。
「(ドラゴン魔法・天候操作、酸性雲!!)」
上空に酸性の雲が作られ、オリハルコンスライムキングはそこに突っ込んだ。
「ギュギュウー!!(溶けるー!!)」
酸性雲によりオリハルコンスライムキングの防御力が著しく低下した。酸性雲から弱ったオリハルコンスライムキングが落ちてくる。
リーゼとメイファは巨木の枝をグルグル巻きにして待機していた。
「今よ!!」
リーゼの声にアイリンは枝を操作し、オリハルコンスライムキングに目掛けて投げつける。リーゼとメイファが飛んだ。
「猫の振動波!!ニャニャー!!」
メイファが低周波音を出し、オリハルコンスライムキングをさらに弱らせる。
リーゼがオリハルコンの剣を凸のように構えた。
「豪腕・竜牙突!!」
弱ったオリハルコンスライムキングのゲル状に突っ込み、貫くかのように核を潰した。
「ギュギュギュウー!!(ぎゃぁぁー!!)」
オリハルコンスライムキングは叫び声をあげて、オリハルコンとミスリルの鉱石をばらまきながら、爆散した。
「やったニャァー!」
「やったわ!!」
リーゼとメイファのガッツポーズが決まる。
「(どうやらやったようだな・・・。)」
覇竜は人化魔法で人間の姿のリュウに変身し、にゃっと笑いながら、湖の中から様子を眺めていたのだった。
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