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蒼国物語  作者: 松谷 真良
第12章 シーファントム再び
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マデュラのこと、覚えてる?

しばらく時間が過ぎると、広間に、マデュラがワープでやってきて、開口一番怒鳴る。


「一人で来いと言ったのに!!」

「なぜ、あんたの言うことを聞かなくっちゃいけないのか教えて頂いても?」


待ち構えていたマデュラへフィリアは問いかける。


「グッ…」

「で、なんの用なんですか?わざわざつぶれた組織を復活させてまで、私と会いたいなんて…」


妙に据わった眼でフィリアはマデュラを見る。


「そういえばさ、フィリア」

「ん?」


シリアスムード満々の雰囲気の中、唐突にライラがフィリアへ話しかける。


「学園祭のときに男装してたじゃない?」

「一時間くらいね」

「そん時さ、すっご嫌がってたけど、フェカが表に出れば楽だったんじゃない?」

「……」


しばらくして、ポンと手を打つフィリア。


「思いつかなかったよ」

「そ、そーなんだ…」



「そんなどうでもいいこと話して、無視するんじゃない!!」


「見つけたわ、フィリア!!」

「今度こそ、マデュラ様のために!!」


フィリアとライラは、すっかり忘れ去っているだろうエリカとナニアが広間へ現れた。



「…おっとぉー!?足が滑っちゃった★」


すかさずフィリアが、2人を蹴り飛ばす。


「うわぁ、黒いお星様が語尾に見えたね」

「気にしないの」

「ってかさ、弱いのは変わってないのね。勝てそーじゃん?」


「あっ、フラグ立った…」



お約束。


「今回は、今までとは違うのだ!!見よ、進化した我らの力を!!」



「…どうしよう、こっちもフラグ立てたよ」


マデュラは無視され続けえた怒りを晴らすように叫ぶ。

もう、お約束の押し売りだね。





そして…。


「いでよ、偉大なる根国、闇国の王女様方よ!!」


マデュラがおそらく決め台詞なのであろう言葉を叫ぶと、広間に静寂が訪れた。


「……ゴメン、なんて言葉をかければいいのか見当つかないよ」

「フィリア…可哀そうだから、そういうこと言っちゃダメでしょ」


「そっか…ん?本当に、きちゃったっぽいぞ」

「え、マジで!?」


恥辱でプルプルと震ええていたマデュラは真っ黒な髪、眼の少女と、若草色の髪、眼の少年が下から飛び出てきたのを見ると顔をパァと輝かせる。


「私の手下をイジメたのはお前か!!」

「お前か!」


少女の言葉を復唱する少年。


「力関係が見えたね」



「あー…うるさいなぁもう。手下とか…ハッ。こんなんが手下じゃ足手まといなだけだろうに、かわいそーに、ついに人材不足か?」


「フィリア、黒いよ。レオみたいだよ」

「…自重します」


小声でブツブツとつぶやいたフィリアへライラが忠告する。


「でも、同意。いじめてないしね?」



「私は、闇国王女ナナイ!!」

「僕は、根国王子ガガイ!!」


張り切って自己紹介を始めた2人を呆れ顔でフィリアとライラは見る。


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