エピソード2(ギルドハンター?)
「き、緊急! 緊急です!!」
いつものように喧騒に包まれた酒場に、切迫した、それでいて凛とした女性の声が響き渡った。
「あぁ? なんだぁ?」
「どうせ、薬屋の婆さんとこのデブ猫が、またいなくなったんだろうよ(笑)」
「ははは、違いねぇ!」
「「「ワッハッハッハッハ!!」」」
酒場に響き渡る、呑んだくれどもの笑い声。
そんな、くだらない、いつもと変わらない日常の会話。
まさか、この場にとんでもない時限爆弾が持ち込まれようとしているとは、誰一人として知る由もなかった……。
「そ、そんなことじゃありません!! 本当に緊急なんです!! 魔物の軍勢が、こちらに押し寄せてきているんですよ!!」
その言葉とともに、酒場は静まり返った。
そして、誰かが口を開いた。
「……どうせ、いつものスタンピードと変わらんだろ?」
「そうそう! 100や200程度なら、俺たちでボコボコにしてやんぜ!」
「お前はボコボコにされる側だろうが!」
「あぁんだとぉ!?」
緊急事態だというのに、酒場の連中はいつもどおり。
それぞれが好き勝手に思ったことを口にし、再び笑い声が上がり始めた。
――だが、次の一言が、そんな空気を一変させる。
「そ、それが……ギルド管轄のレンジャーからの情報によると……その数、1万から2万はいるとのことです!!」
そして、本日二度目の静寂が訪れた。
「……やべぇ。俺、用事を思い出したわ。ほら、金置いとくぞ!」
「お、おい! 待てよ! そういえば俺も、隣町に依頼があったんだった!」
「「「俺も! 俺も〜!!」」」
先ほどまで威勢よく笑い声を上げていた連中が、我先にと逃げる算段を始める。
……本当にこいつら、ギルドハンターなのか?
そんな疑念を抱かずにはいられない光景であった。
主人公出てこず…




