第10話 サマエル魔王国へ入国する
リースがロックの所に来てねぎらう。
「お前様、良く戦えました。勝負は負けですが無事でよかったです。」「リース、僕は悔しいよ。」
リースは、ロックがはるか格上の相手と善戦したのに勝てなくて悔しがっていることに驚く。タダツグがユキコに言う。
「サタナキアのパンチ見えたか。」「いいえ、見えなかったわ。」
「俺も影が見えただけだ。でもロックはかわしていた。僕は足元にも及ばないよ。」「ロックは魔族化しているのだから仕方ないわ。」
サタナキアたちは街へ帰る。サタナキアは良い勝負が出来たと機嫌がいい。配下の魔族もロックの善戦を称える。サタナキアと戦って最後までたっていたのはロックが初めてなのである。
街に入ると再び民衆に囲まれる。サタナキアはカレーパンの店に行き、残っているカレーパンを全て買い上げる。
城に戻ると宴の用意が始まる。今度の主役はロックのようである。サタナキアがロックを強者として認めたのである。
イペスがロックに言う。
「ロック様はすごいですな。勇者として魔王アンネリース様を妻として、魔王セベクを倒して、今度はサタナキア様と引き分ける。できることではありません。」「僕はリースに惚れて一生懸命にやって来ただけですよ。」
「ロック様はあの剣姫アンネリースといることがどれだけ大変かわかっていないのですよ。」「どういうことですか。」
「剣姫は言い寄る男を皆切り殺しています。無事なのはロック様だけですよ。」「僕も死にかけているよ。」
「でも妻にして幸せにしていらっしゃる。」「それは確かに幸せです。」
「サタナキア様をよろしくお願いします。」「彼は強いでしょ。」
「そのため、友と呼べるものがいませんでした。」「大丈夫です。僕はずっと友達ですよ。」
タダツグがロックに話をする。
「僕がロックに太刀打ちできないことが判ったよ。」「それは強さだけだよ。」
「僕は王としてもまだまだだ。僕は貴族と教会の力をそいでいくつもりだ。ロックに協力してほしい。」「分かっている。タダツグとは仲良くやっていきたいからね。」
サタナキア魔王国の光景はタダツグに刺激を与えたらしい。ユキコは昼間のロックとサタナキアの戦いを見て、次元の違う戦いにショックを受けて落ち込んでいる。
これまで勇者として戦ってきたが倒すはずだった魔王が対応できないほどの化け物だと知って、これまでの努力が無駄になった気分なのだ。
宴が終わった後、ロックたちはそれぞれの思いを持ちながら眠りにつく。
翌朝、ロックが目を覚ますと城の者の見る目が変わっている。サタナキア魔王国では、戦の強い者が尊敬を集めるのだ。
朝食はまたしてもステーキである。リース、タダツグ、ユキコには軽い朝食が用意される。
食事が終わるとサタナキアが言う。
「そろそろ行くか。」「どこへ?」
「サマエル魔王国に決まっているだろうが、お前たちサマエル魔王国へ行く途中だろ。」「そうだった。忘れるところだったよ。」
「まあ、行かなくても大丈夫だが。」「行くよ。そのために来たんだからな。」
ロックたちが旅支度を整えるとサタナキアはロキを従えて出発する。街に出るとさっそく民衆に囲まれる。
「サタナキア様、サマエル魔王国へ行くんだって、これ日持ちするから持って行ってくれ。」「兄ちゃん、ロックと言うんだって、サタナキア様と戦ったんだってな。これ持って行きな。」
民衆に昨日の戦いのこともサマエル魔王国へ会見に行くことも筒抜けだった。タダツグは情報が駄々洩れになっているのでこの国は大丈夫かと思う。
街を出た時、全員の荷物がかなり重くなっていた。サタナキアはどこの村や町に行っても人気があった。サタナキアが魔王でいる限り、この国にちょっかいを出す者はいないのだ。
ロックたちは南下を続けてサマエル魔王国の国境にたどり着く。国境には壁が作られ、門から入国するようになっている。門兵がロックたちに言う。
「お前たち、何の用で入国・・・」
門兵は途中で固まる。サタナキアに気づいたのだ。
「ど、ど、どうぞお通りください。」「用件は聞かなくてもいいの。」
「えっ、すみません、すみません。サタナキア様一行に私が声をかけるなど失礼でした。」
門兵は青くなり震えている。ロックが気を使って言う。
「この人、体調が悪いようですよ。」
兵たちが駆け付けるが皆、サタナキアに気づいて固まってしまう。サタナキアが言う。
「ここで時間を使うわけにはいかない。先に進むぞ。」「大丈夫かなあ。」
ロックは心配しながら門を通る。ロックたちは王都に行く途中に村や町を通るが、行く先々で人々が逃げまどい家の中に閉じこもる。皆、サタナキアのあふれ出す魔力にあてられて狂乱を起こしていた。
ロックたちはサタナキアと一緒に過ごしていたので、そのことに気づけずにいた。 リースがロックの所に来てねぎらう。
「お前様、良く戦えました。勝負は負けですが無事でよかったです。」「リース、僕は悔しいよ。」
リースは、ロックがはるか格上の相手と善戦したのに勝てなくて悔しがっていることに驚く。タダツグがユキコに言う。
「サタナキアのパンチ見えたか。」「いいえ、見えなかったわ。」
「俺も影が見えただけだ。でもロックはかわしていた。僕は足元にも及ばないよ。」「ロックは魔族化しているのだから仕方ないわ。」
サタナキアたちは街へ帰る。サタナキアは良い勝負が出来たと機嫌がいい。配下の魔族もロックの善戦を称える。サタナキアと戦って最後までたっていたのはロックが初めてなのである。
街に入ると再び民衆に囲まれる。サタナキアはカレーパンの店に行き、残っているカレーパンを全て買い上げる。
城に戻ると宴の用意が始まる。今度の主役はロックのようである。サタナキアがロックを強者として認めたのである。
イペスがロックに言う。
「ロック様はすごいですな。勇者として魔王アンネリース様を妻として、魔王セベクを倒して、今度はサタナキア様と引き分ける。できることではありません。」「僕はリースに惚れて一生懸命にやって来ただけですよ。」
「ロック様はあの剣姫アンネリースといることがどれだけ大変かわかっていないのですよ。」「どういうことですか。」
「剣姫は言い寄る男を皆切り殺しています。無事なのはロック様だけですよ。」「僕も死にかけているよ。」
「でも妻にして幸せにしていらっしゃる。」「それは確かに幸せです。」
「サタナキア様をよろしくお願いします。」「彼は強いでしょ。」
「そのため、友と呼べるものがいませんでした。」「大丈夫です。僕はずっと友達ですよ。」
タダツグがロックに話をする。
「僕がロックに太刀打ちできないことが判ったよ。」「それは強さだけだよ。」
「僕は王としてもまだまだだ。僕は貴族と教会の力をそいでいくつもりだ。ロックに協力してほしい。」「分かっている。タダツグとは仲良くやっていきたいからね。」
サタナキア魔王国の光景はタダツグに刺激を与えたらしい。ユキコは昼間のロックとサタナキアの戦いを見て、次元の違う戦いにショックを受けて落ち込んでいる。
これまで勇者として戦ってきたが倒すはずだった魔王が対応できないほどの化け物だと知って、これまでの努力が無駄になった気分なのだ。
宴が終わった後、ロックたちはそれぞれの思いを持ちながら眠りにつく。
翌朝、ロックが目を覚ますと城の者の見る目が変わっている。サタナキア魔王国では、戦の強い者が尊敬を集めるのだ。
朝食はまたしてもステーキである。リース、タダツグ、ユキコには軽い朝食が用意される。
食事が終わるとサタナキアが言う。
「そろそろ行くか。」「どこへ?」
「サマエル魔王国に決まっているだろうが、お前たちサマエル魔王国へ行く途中だろ。」「そうだった。忘れるところだったよ。」
「まあ、行かなくても大丈夫だが。」「行くよ。そのために来たんだからな。」
ロックたちが旅支度を整えるとサタナキアはロキを従えて出発する。街に出るとさっそく民衆に囲まれる。
「サタナキア様、サマエル魔王国へ行くんだって、これ日持ちするから持って行ってくれ。」「兄ちゃん、ロックと言うんだって、サタナキア様と戦ったんだってな。これ持って行きな。」
民衆に昨日の戦いのこともサマエル魔王国へ会見に行くことも筒抜けだった。タダツグは情報が駄々洩れになっているのでこの国は大丈夫かと思う。
街を出た時、全員の荷物がかなり重くなっていた。サタナキアはどこの村や町に行っても人気があった。サタナキアが魔王でいる限り、この国にちょっかいを出す者はいないのだ。
ロックたちは南下を続けてサマエル魔王国の国境にたどり着く。国境には壁が作られ、門から入国するようになっている。門兵がロックたちに言う。
「お前たち、何の用で入国・・・」
門兵は途中で固まる。サタナキアに気づいたのだ。
「ど、ど、どうぞお通りください。」「用件は聞かなくてもいいの。」
「えっ、すみません、すみません。サタナキア様一行に私が声をかけるなど失礼でした。」
門兵は青くなり震えている。ロックが気を使って言う。
「この人、体調が悪いようですよ。」
兵たちが駆け付けるが皆、サタナキアに気づいて固まってしまう。サタナキアが言う。
「ここで時間を使うわけにはいかない。先に進むぞ。」「大丈夫かなあ。」
ロックは心配しながら門を通る。ロックたちは王都に行く途中に村や町を通るが、行く先々で人々が逃げまどい家の中に閉じこもる。皆、サタナキアのあふれ出す魔力にあてられて狂乱を起こしていた。
ロックたちはサタナキアと一緒に過ごしていたので、そのことに気づけずにいた。




