第14話 ヴァルハラ王国の戦後処理
トウヤたちとリースがヴァルハラ王国の戦闘が終わったため城にやって来る。ロックが迎いに出るとリースが抱き着く。リースはそのまま顔を上げて言う。
「会いたかったわ。寂しかったの。」「僕も寂しかったよ。」
リースかわいいよー、顔が近くてキスしたいよー
「お前様、心の声が駄々洩れですよ。キスしますか。」「うん。」
ロックとリースはキスをする。トウヤたちは、仲間たちのことを聞きたいがロックとリースの2人の世界に入ることはできない。
カールがトウヤに近づいて言う。
「君たち、話があるからこちらに来てくれ。」「はい。」
トウヤたちはカールについて行き、少し離れた所に来る。
「君たちの仲間についてだが、かなり前にベンヤミンによって殺されてしまっていた。」「そんな、これまで言うことを聞いていたのに・・・」
「少なくとも君たちがオルドビスの森へ向かった時には殺されていた。」「なんてことだ。ベンヤミンのやつ殺してやる。」
「ベンヤミンはわが軍が拘束している。」「僕に殺させてください。」
「それはできない。ベンヤミンは背教者として教皇の処罰を受けることになる。」「なら、その後に殺してやる。」
「ベンヤミンは火刑になる。君たちの出る幕は無いよ。」「くそっ。」
ユキコ、サチ、セネカは泣き出す。トウヤ、ヒナタ、ケンゴは怒りをこらえている。
タダツグが回復して、タダツグとセリアは、ロックとカールに呼び出される。ロックが2人に話し始める。
「タダツグ、君にはヴァルハラ王国の国王をしてもらいたい。勇者タダツグは魔族を2人倒している。国王としては十分な功績だよ。」「僕が役立つなら構いませんが作法を知りません。」
「大丈夫だよ。君にはセリアがついている。妻として支えてくれるよ。」「えっ、何のことですか。」「私はいいけどタダツグの気持ちがー」
「ほら、セリアはタダツグと結婚してもいいと言っているよ。2人はお似合いだよ。」「僕がセリアと結婚。」
タダツグは赤くなってセリアを見るとセリアも赤くなる。カールがロックに言う。
「後は、タダツグとセリアに任せよう。」「そうだね。」
部屋からロックとカールが出ていく。タダツグが助けを望むような目で見る。カールが目で頑張れと伝える。タダツグとセリアは向かい合って座る。2人は固まって彫像のように動かない。
しばらくするとタダツグがギギギと動いて口を開く。
「セリア、僕は勇者をしていたけど、召喚される前は引きこもってゲームで時間をつぶす生活をしていたんだ。」「裕福な生活をしていたのね。」
「いや、普通の家庭だよ。」「だって、働かなくてもよかったのでしょ。」
「この世界だったら死んでいたかな。」「そうなんだ。」
「こんな僕でいいのかな。」「いいのかなって何?」
「結婚の話だよ。」「けっ、けっこん。」
「やっぱり嫌だよな。」「そんなこと言っていないでしょ。タダツグこそ私でいいの。滅んだ王族の娘よ。」
「セリアはかわいいし、しっかりしているから・・・その、好きだよ。」「私も好きよ。」
「ロックの話を受けるのかい。」「このまま逃げることもできるけど、どうしましょう。」
「僕はこの国のために王になってもいいと思っている。」「そうなるとロックの言いなりよ。」
「ロックなら民衆のために動くと思うよ。」「彼はバシュラール魔王国の魔王よ。自分の国は良くして、この国はどうするかわからないわ。」
「分かった。ロックと話してから決めるよ。」「私も城を追われるのは1度で充分だわ。」
「もう一度、確認するけど僕と結婚していいの。」「タダツグがいいわ。」
セリアはタダツグに口づけをする。タダツグは突然のことに驚くとともに赤くなる。
カールは主だったものを大部屋に招集する。ロックはみんなに言う。
「ヴァルハラ王国との戦いご苦労さんでした。この戦いで死者が出ていないのは良かったよ。」「はっ。」
カールが続いて言う。
「戦後の処理ですが元国王ベンヤミンは教皇が火刑にすることになりました。家族や血族は国外追放とします。」
「新国王は勇者タダツグに打診していますが確定していません。賠償金は城の倉庫に十分な財宝がありましたのでこれで補てんします。みなさんへの褒賞もこの中から出します。」
「城の食糧庫には十分な量が蓄えられていますので半分を民衆に放出します。これで民衆の不安は抑えられるでしょう。」
フールが発言する。
「我々四天王は主と婿殿に尽くすことを喜びとしていますので褒賞はいりません。」「そうですか。分かりました。」
オーガが言う。
「俺も戦って楽しかったからいらないぞ。」「オーガは奥方のアリソンに褒賞で何かプレゼントをしてはどうですか。」
「喜ぶのか。プレゼントする。」「部屋いっぱいの花などはどうでしょう。」「花だな。」
「他の方々も褒賞をもらってください。あって困る物ではありません。」
カールは他の部隊長も褒賞をいらないと言い出しそうなので先手を打つ。フールが再び質問する。
「6人の勇者はどうしますか。」「ヴァルハラ王国の要職についてもらうつもりです。」
「もう配置は決まっているようですね。」「はい、タダツグが国王になればですが。」
この後、質問は出ず、戦後処理の話は終わる。




