コラボレーション!
「リスナーの皆さん、毎日お暑うございます。
元気してますか?
わたくしこと、汐坊 は、
正月スタートの新番組に向けて、
日々トレーニングで汗を流しております。
新作はアクションドラマなワケさ、ある意味。
上達速度は、かたつむり並みだけど、
どすこい精神!で邁進いたしマス鮭。
えーっと今宵は、
ひと足・・違うな・・ふた足ばかりワープして、
おでんの話題 、いってみたいと思います!
エアコンのきいた部屋で、
はふほふ食べる〈夏おでん〉も、乙なもの。
しかし、鍋とおでんは、やはり寒い季節の定番。
昨年の冬に大ブレークした
《チョコわぶ》の開発者にして、
ブラインドフェイス社のホープ・・
宗像のり子さんをゲストにお迎えしました。
ラジオゆえ、姿を、お見せできないのが残念・・
八頭身のビューティーさん♡です」
(スタッフ一同拍手♪)
「はーい!汐さん。
こんばんはデス。
先日は、わがBF社(とロッタ社)の新商品
『ドコルタ!』のCM撮影・・
・・長時間お疲れさまでした。
あのときは大変でしたよね。
(少しためらい)コレ言っていいのかな!?
━ 笹森さん、撮影中に、
ドコルタ!を
のどに詰まらせてしまい、
救急搬送寸前でした ━
一同、蒼白になりましたよ」
「そうそう。
宗像さんの
┃んガくく!┃応急処置で、
誤嚥仏 から、ぶじ免れました。
笹森・生きてまーす」
ふたりして笑い合う。
「『ドコルタ!』って こつ をつかむまで、
苦労しますからね。
パブリシティーでも、そこが悩みのタネ。
うちの社長も詰まらせました(笑)」とのり子。
「ゲーム性と混然一体となった新触感ガム。
非常にエポックメイキングな菓子だと思います。
開発というより、発明領域でしょう、もはや。
経済誌でも特集されましたし、
売れ行きに注目ですね?」
「〇売れるか?
×コケるか?
英国のブックメーカーに取り上げられました。
なんでも、賭け率は5・5対4・5だとか」
返答した、のり子自身も、
実はベッドしていた。
インサイダーの目くらまし
プリズム経路でもって。
(どちらに賭けたかは㊙じゃ)。
「うーん・・そうですね、
現時点では、
試供品リサーチしたかぎり、
『ドコルタ!』は、
海外のストリートキッズには大人気でした。
(X=元Twitterでは祭り状態です)
ただ、日本での反響は、正直今ひとつ。
前例のない商品をどう行き渡らせるか?
秋から流れる汐さんのCMによって、
浸透度は一気に深まっていくでしょう。
クリスマスの発売にむけ、
ロッタ社と協同して、
次なる戦略を練っております」
「食感、ブッ飛んでますもん!
私は、
BF社の稀人と言われる
『ドコルタ!』の開発者G氏とは
直接、面識はないのですが、
どんな人でしょう?」
「ちょっと変わった男性です」
「個性的な方」
「まあ、そういう言い方もできます」
ここで一曲、
ゲストのリクエストによる/sapodilla『パム!』
━ CM明け ━
「さて、自分とも縁の深い話へGO!
そう、おでんデス。
なんせ、屋台引きの娘だからネ。
おでん種の種類はさまざま。
昨冬、定番商品のテリトリーに、
彗星のごとく現れた、
具材スター《チョコわぶ》。
誕生のエピソードをお聞かせください」
「まわりに感化されたのでしょう。
自分の中に、
開発者になりたい願望が芽ばえ始めました。
夢から、
有形へ、
着床したきっかけとなったのは、
子どものころに食べた
リング型チョコレート・ドーナツです。
片面にコーティングしてあるスタンダードではなく、
プレーン風な見た目で、
リングの赤道内部に、
チョコの細いラインが一周回しているもの。
齧ると
弾力のあるドーナツ生地の中央から、
軽く滴るようなチョコレートのビンゴ!な舌ざわり。
幼き日のメモリーから、
インスピレーションを得ました」
「なるほど!
それで、
ちくわぶの中心穴に、
特許出願中の〈細い棒チョコ〉を通した上で、
穴をふさぎ、
(ポピュラーなロングタイプではない)
コンビニサイズの【ショートちくわぶ】
として売り出した。
煮込むと蕩ける棒チョコ、
ひと口噛めば、
ちくわぶ と 味覚のハーモニー♪を奏でる。
ありそうでなかった商品。
コロンブスの卵的な具材。
おでん市場を豊かにしたと思います」
「ありがとうございます」
おすまし顔で開発者。
汐はパン!パン!と
張り扇でアクセントをつける。
「話はここでピリオドしない・・
まだ先があるのです、よーく聴いてネ。
おでんの調味料といえば、
辛子と お味噌の二大巨頭。
ラジオやスマホの向こうのあなたも、
コレには異論なしでしょう?
そんなガリバー市場に、
第三のディップ(調味料)=《練りチョコ》で
切り込んでいったのも、
また、
宗像さんなのであります」
「甘さ控えめ、
おでん用に味をすり合わせるのに
時間を要しましたけれど。
その甲斐はあったかな、と。
スパイス専門の一流メーカーとも
契約を結べましたし」
したり顔の宗像さん。
「スーパーやコンビニへ行くと、
練りカラシや練りわさびのコーナーに、
並んでいる《練りチョコ》を、
ふつうに見かけるようになりましたもんね。
第二弾の《ピリ甘》味もユニークです。
辛さと甘さ、
正反対のバネをぶつかり合わせ、
味蕾を刺激する。
イカ天やごぼ天・・などなど、
さつま揚げ類と相性バツグンなんだな。
なんか、お腹すいてきちゃった!
・・噂によると、
宗像さんの収入も相当みたいで、
愛用の外車のローンも、
一挙に完済したとか」
「いえいえ。
汐さんに比べればスズメの涙ですよ。
コホン!」軽く咳払い。
「最後になります。
日経新聞も注目している、
優良ベンチャーBF社の次なる一手を、
お聞かせ願えれば幸いです」
のり子は
目鼻立ちの整った顔を鋭くし、
Cカップの胸を張った。
「詳しくは申し上げられませんが・・
モバイルゲームの新作に着手する予定です。
私と開発の元エース(のり子視点)とのコンペになります。
優れたアイディアを提出した方が採用となるでしょう。
ぜったいに負けません!」
「ガンバってくださいね。
本日のゲスト、
BF社の宗像のり子さんでした!」




