京映のラッパ
┃今秋のトピックとされていた┃
プライムタイム枠にて放送予定の、
笹森 汐(18)が出演する新番組は、
世間の耳目を集め、
ことのほか、ネット界隈を ざわつかせていた。
原因は・・
制作側が番組内容を一切提供しない
シークレット方針を打ち出し、
無宣伝によるパブリシティーを
進行させていたからだ。
かようなポリシーは
ネット民の怒りと好奇心にガソリンを注いだ。
汐は、いまや、
トリックスターと呼ばれることも珍しくなく、
なにかおもしろいことをやってくれるヒト、
ワクワクさせてくれるヒト、
期待を集めるグロース株であった。
彼女の動向に着目しているホットなネット民は、
なんとか新番組の情報を探り出そうと
躍起になっていた。
そんな矢先に番組の三か月延期が
HP内(限定)で発表されたのであった。
SNSは大荒れとなった。
> 延期も宣伝の一環だろう <
> なんとも、あくどい手を使う<
> 視聴率の奴隷による悪巧み <
などと流言飛語がかまびすしかった。
さすがに、穿った見解というもので、
そこまでの策は弄しない。
大人の事情により新年開始へと持ち越されたのだ。
その理由とは・・
春休みをターゲットに、
彼女の新番組を映画化する話が、
にわかに持ち上がり、
反対意見を蹴散らし、急転直下で決定。
京映系で全国公開される運びとなった。
(制作は京映を幹事会社として、
TV局・聖林プロの三社で請負う)
その最終ゴール設定に合わせるため、
ワンクール(三か月)の延期は
不可避だったというわけ。
TV放送時の勢いを維持したまま、
タイムラグを置かず、
春休みに、
映画館へ大量の観客を向かい入れ、
20億円超えの興行収入を狙おうという
皮算用をはじいた
ビッグショットの思惑に端を発したものだ。
パワフルな人間は現実を強引に動かしてしまえる。
ある種の政治家のように。
まだ・・
TV第一話の撮影にも入っていない段階において、
・・の決断だった。
大物は京映系シネコン内のドル箱部屋、
キャパの広いシアターの確保も着々とすすめていた。
2023年度を例に引く・・
日本映画 (邦画)は年間676本が公開された、
そのうち、興行収入20億円突破した作品は20本程度。
3%ちょいの狭き門なのであります。
なぜ今回?・・お得意のリスク回避、
「制作委員会方式」を採用しないのか?
ズバリ! ・・儲かると踏んだからだ。
製作費を出資すればリターンもでかい。
資本主義の原理原則。
日本のDJアイドルは、
マネーメイキングスターでもある。
彼女の新境地に、
名物映画社長の カン働き が発動した、
「この企画はイケる!」と。
聖林プロの”稼ぎ頭”笹森 汐のマネーメイキングの内訳。
その大半はCM収入による。
金銭面でいえば、他は正直オマケみいたいなものだ。
オマケ(ラジオ・ドラマ・映画)が励起を呼び、
CMへと繋がってゆく。
プラスして・・
・・彼女の持つ 謎な 安定感。
関わった企画を、ほとんどハズさない。
(驚くべきことである)
ラジオやテレビドラマそして映画には、
濃淡あれど、
数字の内実が伴っていた。
いまだに『お手伝いさんは見た!』みたいな軽いモノでさえ、
サブスク配信されると、
及第点を上回る再生数を稼ぎ出す。
ドラマの【続編要望サイト】では
常に上位の尻尾にランキングされているほど。
「笹森 汐の持つ ポテンシャル と
ユニークな企画の掛け算はリスクもあるが、
下手さえ撃たなければ、
ホームラン(50億超)はムリとしても、
二塁打(20億)にはなるだろう。
製作費との比率を考えれば大ヒットではないか!」
常識とは異なる角度から
動物的なカンでもって、
着眼したのが、
人呼んで、
<京映のラッパ>
銭函 喜一だ。
彼は、表向き人気アニメ・TVドラマの映画化などで、
着実に利益を上げておき、
裏モットー<常識を覆す>を辣腕行使する。
裏こそ本性。有能経営者 兼 博徒。
ミスター・ハイド。ギャンブル大好き人間だ。
無謀な企画を(あちこちから金を出させ)映画化して、
メガヒットに導いた実績を誇る。
彼は、
傾きかけていた京映を立て直した救世主でもあった。
むろん惨敗も少なからずある。
トータルでは成功が失敗を頭ひとつ上回っていた。
ビッグショットと言われる所以である。
さて・・
令和7年の現時点では、
人間の《直カン》の部分は、
AIをもってしても、
たちうちできない神秘領域。バベルの塔だ。
(将来的には追いついてくるかもしれないけれど)
ノーマルな人間(凡人)のカンはトータルで
哀しいかな、50パーセントを下まわる。
ジェダイやニュータイプには なれない。
だからこそ、
一般人はデータに重きを置き、
過去例に学びながら、
法律の枠内で、
堅実な道を歩んでいく(しかない)。
自己幻想を捨てられない者は、
現実のレールから弾かれ、
最悪ニアピン・ケースは塀の中へ留置コース。
どん底は・・野垂れ死の末路で、
無縁仏となり果てる。
とはいうものの・・
(神様の気まぐれなのか)
常識ばなれした直カンの持主も、
少なからず実在する。否定できない。
競馬で家を建てた人もゼロではないのだ。
銭函社長は、選ばれし者。
稀な人種に属していた。
社長は・・
新たに博打を打てる企画に、
エネルギーを注ぐ決意をかためた。
目標から逆算、疾走しはじめる、
ゾクゾクするプロセスこそが博徒魂を燃やしてくれる。
興行成績など所詮は結果に過ぎない。
いわば排泄物だ ↓
腸の活動なんぞ知ったこっちゃない!
極上の酒を飲み、
旨いものをたらふく食べている瞬間(腸活以前)こそが至高。
美女がいればなお最高。
ワハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!




