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第95話 森の小道

ケルト世界。


森外れ。


細い小道。


最近、巡回路へ追加された場所。


理由は単純。


霧が増えた。


急ではない。


だが。


確実。


神兵達が歩いている。


石碑。


簡易護符。


記録板。


全部持っている。


その時。


木々の間。


黒い狼が止まる。


沈黙。


以前より近い。


だが。


石碑の外側。


越えてこない。


神兵の一人が小さく言う。


「また見てる」


ケルヌンノスが風を見る。


「境界を測っている」


狼が少し首を傾ける。


輪郭が揺れる。


そして。


静かに森奥へ消えた。


神兵が記録板へ書く。


『狼型接触』


『境界外維持』


小道へ静けさが戻る。


鳥の声。


風。


森はまだ、森だった。


(次話へ)


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