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第93話 雨の日の売店

現実世界。


日本。


昼。


駅前売店。


外は雨だった。


強くない。


静かな雨。


店員の女性が棚を整えている。


最近、客の様子が少し変わった。


ぼんやりしている。


眠そう。


空をよく見る。


それでも。


日常は動いている。


昼休みの会社員。


学生。


老人。


皆、普通に買い物をしていく。


その時。


窓ガラスが少し黒く揺れた。


沈黙。


遠い。


薄い。


“目”。


店員は深呼吸する。


最近、掲示板を見ていた。


ポケットの小さなメモ帳。


開く。


『○月○日』


『駅前売店』


『黒反応 小』


ペンが止まる。


黒が少し揺れる。


薄くなる。


数秒後。


消えた。


外では電車が通る音。


雨音。


店員はレジへ戻る。


「ありがとうございましたー」


昼は続いていた。


(次話へ)


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