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第91話 森の外れ

ケルト世界。


森外縁。


昼過ぎ。


神兵達が石碑を運んでいた。


最近、境界整理が増えている。


少しずつ。


押される前に押し返す。


それが今のやり方だった。


その時。


森の奥。


黒い鹿が立っていた。


目がない。


輪郭が揺れている。


だが。


近づいてこない。


石碑との距離を保っている。


神兵の一人が呟く。


「また見てる」


ケルヌンノスが森を見る。


「最近は測ってる」


短い返答。


神兵が石碑を立てる。


古い神名。


土地名。


風が吹く。


黒鹿が一歩下がる。


森は静かだった。


戦闘はない。


だが。


境界は確かに動いていた。


(次話へ)


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