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第86話 港の昼

北欧世界。


小港。


昼。


漁船が二隻だけ戻ってくる。


以前より少ない。


だが。


止まってはいない。


神兵達が簡易柱を確認していた。


黒海方向。


異常なし。


波、安定。


小さな記録が積まれる。


漁師達が荷を降ろす。


会話は少ない。


最近、皆よく空を見る。


その時。


高空。


黒い鳥。


旋回。


近づかない。


神兵が小さく言う。


「また来た」


漁師が肩をすくめる。


「最近、見るだけだな」


誰も慌てない。


ただ。


名前を確認する。


船名。


家族。


土地。


小さい声。


風が吹く。


鳥は海側へ去っていった。


港では魚を分ける音が続いていた。


(次話へ)


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