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第137話 思い出せない言葉

現実世界。


朝。


図書館。


雨。


利用者は少ない。


静かな空気。


司書の女性が本を整理していた。


その時。


手が止まる。


古い郷土資料。


ページ。


文字。


読める。


だが。


違和感。


何かが足りない。


地名。


だった気がする。


けれど。


思い出せない。


女性は首を傾げる。


記録には空白はない。


確かに書かれている。


だが。


頭に残らない。


数秒後。


忘れる。


小さな不安。


窓の外。


黒い鳥。


四羽。


電線。


静か。


鳴かない。


飛ばない。


ただ。


見ていた。


女性がメモを書く。


『記憶保持困難』


理由は分からない。


だが。


最近。


こうした報告が少し増えていた。


(次話へ)


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