27話 SDカード
八月二十九日
五日目、行動無し
五日目は祥平の怪我もあり予定とは違って中止と言う少し残念な結果に終わった。各個人は自由にしてもらった、ただの休みだと思えば何も問題は……………なかろう。
暇で眠りについてしまった洸介、気が付いた時には翌日、二十九日の朝だった。
やっべ。寝すぎたか。
「洸介、起きた?」
「母さん、ごめん寝すぎた」
「いや別にそれはいいのよ。最近疲れているように見えるけど…」
「…?別に大丈夫だけど」
「……………ならいいけど」
ドアをノックされ母かと思ったが、案の定母だった。
どうやら洸介の母は洸介の疲れに少し気づいているようだ。とはいっても母だからではない。目のクマや体の動き、明らかに夏休みの初日と比べておかしいほどに違いがある。
怖いくらいの変化なのだが、もっと怖いこともある。
…つかれてるのかな、俺。
それを本人が自覚していないのが一番怖いポイントだ。全て取り切れず蓄積された疲れはそれが当たり前となっていき、最終的には精神的肉体的なストレスに繋がる。
まあ、休めばいいか。
気晴らしに散歩でもしようかと、私服に着替えたとき、ポケットからポロっと何かが飛び出た。青色のSDカードだ。ちなみに栖春が暗くて懐中電灯を照らした時は黒色だったのだが、濃い青色であった。
こいつをまだ調べないとか………
何やら嫌な顔をする洸介は机に戻って座り、ノートパソコンの電源をつけた。
SDカードってどう使うんだっけ…
SDカードはパソコンによって直接入れることができるものとできないものがある。幸運にも洸介には直接入れることができるノートパソコンを使っているので、わざわざ変換アダプターを買わなくていいのだ。
使い方をネットで調べた後、早速パソコンに読み込ませることにした。そしてそのデータを調べてみる。読み込ませると、とあるデータが出てきた。文章のデータである。またかと思ってマウスでダブルクリックしてみた。
『ここまでできるとはなかなかだな。引き続きお前ら"にんだんぺがさす"の力を見せてもらう』
……………は?
忍団ーPegasusのことを知っているのは極僅かいないはずなのだが、何と文章のデータのその言葉が入っていた。この事実には洸介も動揺してしまう。怖くてパソコンの画面をバタンと閉じてしまう。
そろそろやばくなってきたな…
「おかしいな」
「どうした」
「いや…データに誰一人映っていない」
秘密の場所にて、白衣は何かを見て驚いていた。洸介が拾ったもの以外にもUSBメモリは存在しているのだ。各ロボットに一つは必ずつけられているのだ。ファーストのは取られて今はないが、他の三体にはついている。毎日六時間分目からの撮影を保存しているものだ。
だが、どこを見ても人の影が一つも見当たらなかったのだ。この日は全員がいかなかった日、当然映るはずないのだ。
「これは作戦なのか?」
「深く考えすぎだ」
白衣も疲れているので冷静な判断ができていないところを黒衣がスパっと目を覚ませる。当然六時間で一人も見つけれないほど自分はアンラッキーではないし、見つからないほど相手はラッキーなやつじゃない。
「プログラミング、変えるか」
「それは任せるけど」
パソコンを開き、アプリを開く。白衣は腕を回しダルそうにキーボードをひたすら叩きまくった。




