86.深読み、考察と作者の姿勢
こんにちは、ふとんねこです。
寒いですねぇ。
ふとんは昨日、鶏団子鍋を食べましたよ。
さて本日は、創作論系のお話になるのかな~……『深読み、考察と作者の姿勢』というお話を書きます。
先日ついった(現X)で「読者がする勝手な考察嫌っ、作者そんなの考えてない!」みたいなお話を目にしました。
なるほどなるほど、全肯定はできませんがある程度は頷けるお話。
近年の深読み、考察の文化、ちょっとふとんは離れたところから見てるんですよね。
作品は世に出された時点で作者だけのものではなくなるので、読者が深読みや考察を楽しむのも自由だし楽しい味わい方だと思ってはおります。どう読む・どう見るかは受取手の自由なのです。
ですが、ちょっと最近それが大きな文化に成長しすぎて、創作活動の障害になりかけているように感じております。
多くの商業作品が「意味深」を作中に仕込んで、多くの読者がそれを深読みし、考察して盛り上がる。それ自体は文化としていいことだと思うんですが……
人気な考察系ユーザーの考察がその「意味深」の「真実」だと思い込んでしまう読者が現れてしまったりするのがね……
一般読者としては「ええぇ……(困惑)」みたいな心地になるふとん。何せ自分は特に深読みも考察もせず読んで、あとからみんなの考察を見てみて「なるほど」と考え始めるタイプなので……
考察が肥大しすぎて作者さんが否定しなきゃいけなかった例もあるそうですから、公式から情報開示されるまでは全て「幻覚である」と、AC6のユーザーみたいな盛り上がり方をした方が平和なのではないでしょうか。
さて、我々創作者は、いつかはそうした深読みや考察に向き合わねばならないときがくるもの。
ふとんのような商業でびゅなど程遠いちんまりした書き手ですら、そういうご感想に出会ったことがあるのでふんわり覚悟しておくのも大事だと思っています。
花言葉に宝石言葉、たっくさん深読みしてくれる方がいらっしゃって、そういうモチーフが含まれている作品を投稿すると「これって調べてみたらこういう意味なんですね、このキャラにぴったりすぎて叫びました!」とか、毎度モチーフの持つ意味を全部調べて感想を語ってくださるんですよ。
ふとんはね……そういう意味系、考えてる時と考えてない時があるんですよね。
最初からそういう意味を持たせるぞと決めて書き始めるときはいいんです。
ですが単に「キャラデザ的にこの色だな、ならこの宝石だな」とか「花の名前つけたいなぁ、いい外国語名あるかなぁ」とか絵面字面だけを考慮して決めてる時もあるんです。特に宝石名、瞳の形容に使いがちなので宝石言葉を持ち出されると焦る。
そういう時に上記のようなご感想をいただくと……
「おっ、そうなんです、よくぞ気づいてくれました~!!」
必殺すっとぼけ「初めからそのつもりでしたが??の顔」
読者さんが調べてくれて盛り上がっているモチーフの意味が良いものであるときはもう「実はそのつもりでね……」という顔で採用しちゃいます。
その方が読者さんも喜ぶし、作者の株も勝手に上がる……
勿論作品に不都合である場合は「そうなんだ~、でもねぇ」とそういう意味ではないことを説明しますが、基本的にそういう深読みってあんまり作品の本筋に干渉しないことが多いですからね(本筋に関わる系モチーフはもっとわかりやすく設置するので)。採用しちゃった方がプラス。
そして「何も考えてなかった」は言わぬが花。
沈黙は金雄弁は銀、黙ってた方が賢そうでしょ。
と、言うわけで皆深読み・考察系感想に対して、ふんわりした覚悟を固めると同時に、マイナスでなければそういうものとして肯定しちゃう懐の大きさも鍛えておいた方がいいかも。折角楽しんでくれている読者さんを悲しませたくないし、否定のし過ぎで全てのモチーフに意味を見出してもらえなくなるのも困るし。
そういうお話でございました。
読者の皆様の中には創作者側の方が多いと思うんですが、皆様は考察系の文化についてどう捉えておられますでしょうか?
もしよければお聞かせくださいね。
それではまた、次回の思いつきでお会いしましょう!