20.パッと見で分かりやすいタイトルとあらすじ~そこからエタる理由とは~
20部到達~。ゆるゆるでも、読者様がいると続くもんですねぇ。感謝。そんなめでてぇ20部目はゆるエッセイのくせに辛口め。
こんにちは、ふとんねこです。
今日はですね、サブタイトルの通りになりますが『分かりやすいタイトルとあらすじ』と『エタ』のについて考え始めてしまったので、書きながら読める形に纏めていこうと思います。
この『小説家になろう』において、作品を読まれるためには、1に「タイトル」2に「あらすじ」と、とにかく人の目につくものが“分かりやすい”ものであることが求められます。
それ故に増えたのが、ハイファンタジーや、異世界転移・転生系に多く見受けられる“あらすじに等しい長文タイトル”です。
ふとんねこが初めてなろうの地を踏んだ頃、すでに書店になろう発の書籍が沢山並んでおりました。
流行りものは取り敢えず確認する癖がありますので、ちらと目を向けたふとんねこの感想は
(´・ω・)<「なんやえっらい長文やな」
であります。
ふとんねこがそれまで気が向いて手に取っていたライトノベルは、ここまで長いタイトルではありませんでした。
男女が色恋沙汰で頬を染めながらキャワキャワするお話は大層苦手だったので、爽快な冒険アクションとか、そう言うライトノベルは色々読んで来ましたが、やはり長すぎるタイトルや「タイトル~◯◯~」みたいな副題付きのものは見たことがありませんでした。
もはやあらすじでは、的なタイトルが多い。観察しつつ「みんな異世界転生したいのか」と結論付け、ふとんねこはその場をあとにしました。
それからなろうで活動を始め、ランキングを観察して「ここにも長文+副題タイトルばかり」と確認。
なるほどここではこういうのがウケるのか、と思いながら『銀星と黒翼』という長文とは言えないタイトルで連載を始めた次第。
やがて、沢山の先輩方からアドバイスをいただく頃になって「タイトルとあらすじは見直すべき」と言われるようになりました。
その時に「ネタバレを恐れるな」というアドバイスがあり、いただいた時は「でもなぁ」と悩んだ記憶があります。たとえ呼び込みのためでも、ネタバレは……と思ったわけです。
結局タイトルはそのまま(あの作品で副題付きの長文タイトルは付けられませんでした。思い付かない)あらすじは格好良さげにいじるだけにしました。
なろうウケする気ゼロ。読んでは欲しいが媚びはしないぜ、というふとんスタイルでありました。
無双やチートの流行り具合に対して、ふとんねこは人々の欲望を見ると共に、ストレスフリーに娯楽を得たいという思いを感じました。
「チートで無双。負ける心配なし!」
「颯爽と助ける。モテない心配なし!」
「明らかに先が読める。不安なし!」
チートな主人公が来れば一発解決ですからねぇ。「えっ、死なないよね?」的な不安はないわけです。
頭を使わずに済むので本当にストレスフリー。脳の疲れた現代人の心強い味方ですね。
そのためには、作品の捜索もストレスフリーでなければなりません。そのためにパッと見で内容が分かる、あらすじの如しタイトルが流行りだしたのでしょう。
しかし、このストレスフリーについて考えながら、ふとんねこがなろう系の小説の一部について感じたことを以下に列挙します。
無限に風呂敷が広がっていって畳まれる兆しが見えないのは、ストレスじゃないんですかね?
そりゃあチート主人公さえいれば、どんどん強い敵を考えるだけで永遠に続けていられますけどね?
魅力的なキャラクターを思い付いちゃったらずーっと書いていたい気持ちも分かりますけどね?
思い付きで見きり発車したご様子。エタの気配がしますね。
せめてラストを考えてから書き始めてくれませんか。いやそもそもラスト書く気ありますか?
あと余分だけど、熟語や慣用句は正しいか調べてから使ってね?
これだけなろう系について書いた後で、おもむろにキッチリ塩を塗り込む様な酷いことを言いますが、ふとんねこは、未完の作品は駄作であると思います。
未完の傑作と言われる『金色夜叉』でさえ、私は微妙に思います。確かに素晴らしい作品ですが、やはり終わりがないと思うと「想像の余地がある」とポジティブに考えても辛い。
(ところで『グイン・サーガ』よ、作者が死んじゃったからと言って別作者が書き継ぐのは何か違う気がするぞ)
売れるために長文タイトルを量産し、数撃ちゃ当たる戦法で戦うスタイルは否定しませんが、多分そのうち飽きますよね、作者も読者も。
確かに、あらすじの如し長文タイトルは分かりやすいです。ストレスフリーに“欲しいもの”を簡単に掴めてしまう。
読者に媚びて、媚びてきたものを押し上げて、やがて双方飽きたらあとに残るのは屍の山です。持て囃され量産された哀れな躯、欲望の残りカスがぬらぬらと光る未完の作品たち。
きっと読む側も完結を考えていないのではないでしょうか?
読み手にとって、なろうで手にしたひとときの娯楽など、他にも沢山溢れているものの1つに過ぎないのですから、終わらない夢をいつまでも追いかけ続けていられます。
あぁ、だから私はなろう系が苦手なんだなぁと書いていて思いました。
そもそも完結しない物語は嫌いで、葛藤を描かない物語に心は揺らされません。
楽して生きられると思うな、勿論そうできたらどんなに良いかとは思うけれど。
なろうで流行り、意気揚々と書籍化されていったものたちが、本物の読書家たちに見向きもされない様子は、冷めた目で見てしまいます。
間違った日本語が直されることなく平然と使われて出版される様子は、本を読む者として複雑な気持ちになります。
一部界隈では需要があるから流行っているのを理解しています。ですから「勝手に他所で盛り上がってね」と住み分けをするのです。
結論:大喜利みたいな長文タイトルになりがちなのはウケを狙っている→必然的に流行りを押さえて異世界・チート・無双→無限に広がる/広げられる風呂敷→畳めない
最初はこのエッセイ、あらすじに焦点を絞って書く予定だったのに何故かエタの話にまで発展しております……サブタイトル変えよう。
思考の纏まらないまま書き出すからこうなる。けれど、エッセイを書いているとつい寄り道しちゃうんですよねぇ。
ま、結論もそれなりに形になったのでよしといたしまして、今回はこの辺で終わりとさせていただきます。
では皆様、次の思い付きで。
逆に、銀星と黒翼になろう的タイトルが思い付く方います?




